17/03/13 18:54:07.63 CAP_USER.net
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄、金正男氏がマレーシアで殺害されてから、13日で1カ月になる。遺体は正男氏、死因は毒殺と断定されており、今後は、潜伏中の重要参考人、北朝鮮外交官らへの捜査や遺体の遺族への引き渡しが焦点だ。
マレーシア警察が事件に関与していると見て行方を追っているのは、事件直後に出国した北朝鮮国籍の4人のほか、北朝鮮大使館の2等書記官、国営高麗航空の職員、指示役とされる北朝鮮国籍の男の7人だ。
出国した4人は帰国したとみられ、残る3人についてカリド警察長官は「大使館に隠れていると思う」としているが、確認されていない。
高麗航空職員に逮捕状が出たと報じられているが、カリド氏は産経新聞に対し、職員と指示役の男に「事情聴取の召喚状が出ているだけだ。それに応じない2人への逮捕状はいつでも出せる」と話している。
北朝鮮は、マレーシア人9人の北朝鮮からの出国を禁止し、事実上の人質にしている。マレーシア政府は北朝鮮との協議を余儀なくされ、現地メディアは北朝鮮側が9人の帰国と引き換えに、2等書記官と航空会社職員の罪を問わないことを求めていると伝えている。
指示役の男はすでに国外に脱出したとの情報もあり、仮に「9対2」の交換が実現すれば、実行犯のインドネシア人とベトナム人の女以外は裁かれなくなり、事件の真相は藪の中になる恐れもある。
正男氏の遺体については、北朝鮮政府が引き渡しを求めてきたが、マレーシア側は正男氏の親族に返すと要求を突っぱねてきた。
しかし、近親者は引き取りに現れず、アニファ外相は11日、北朝鮮大使館へ引き渡す可能性に言及。12日付現地紙ニュー・サンデー・タイムズも遺体処理に当たる消息筋の話として、「正恩氏が遺体を引き取ろうと決めれば法的には可能だ」と伝えた。
ただ、マレーシア保健省副大臣は11日、「遺体はマレーシアに埋葬されるかもしれない」と述べており、正式決定にはなお時間を要しそうだ。
北朝鮮の友好国だったマレーシアは、北朝鮮の国家ぐるみの疑いが濃厚な今回の事件に大きく振り回された格好だ。
元マレーシア政府高官は「貿易の利益がマレーシアの政策を左右してきたため、北朝鮮との関係は小切手帳で結ばれたようなものだった」と指摘。その上で「マレーシアは北朝鮮の情報機関の活動の場となっていた」と批判した。
産経
URLリンク(www.sankei.com)