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JBpress 筆坂 秀世
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韓国・釜山の日本領事館前に設置された慰安婦を象徴する少女像
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◆日韓合意は意味があるものだった
慰安婦問題に関する日韓合意がなされたのは、2年前の12月28日だった。
日本の岸田文雄外務大臣、韓国の尹炳世外交部長による外相会談が行われ、その共同記者発表で、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認すると表明した。
岸田外相は「当時の軍の関与のもとに多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、日本政府は責任を痛感している」と強調、「安倍晋三首相は日本国の首相として、改めて慰安婦としてあまたの苦痛を経験され心身にわたり癒やしがたい傷を負われた全ての方々に心からおわびと反省の気持ちを表明する」と語った。
一方の尹外相は「両国が受け入れうる合意に達することができた。これまで至難だった交渉にピリオドを打ち、この場で交渉の妥結宣言ができることを大変うれしく思う」と述べた。
同時に、韓国政府が元慰安婦支援のため設立する財団に日本政府が10億円を拠出し、両国が協力していくことを確認した。
また日韓両政府が今後国際連合などで、慰安婦問題を巡って双方とも非難し合うのを控えることも申し合わせが行われた。
この日韓合意を巡っては、韓国国内でも野党を中心に批判の声が多かった。日本側でも「軍の関与」を認めたことは誤りであり、禍根を残すという批判がなされた。だが私は、意味のある合意であったと思う。
安倍首相は戦後70年談話で、「日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の8割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません」と語った。
この談話のように、慰安婦問題もどこかで決着を付けなければならないからだ。
>>2-5あたりにつづく