17/02/13 11:37:56.25 CAP_USER.net
【時代の正体取材班=石橋 学】県が朝鮮学校に通う子どもたちへの学費補助を留保している問題で、朝鮮学校5校を運営する学校法人「神奈川朝鮮学園」の関係者と保護者、生徒が10日、県庁で記者会見を開き、補助金の交付継続を求めた。「補助金制度の趣旨に反する」「学ぶ権利を踏みにじる民族差別そのもの」。ときに声を震わせた、その訴えを詳報する。
談話を読み上げる金理事長=2月10日、県庁
冒頭、朝鮮学園の金(キム)鐘元(ジョンウォン)理事長が読み上げた談話は以下のようなものだった。
〈黒岩祐治神奈川県知事は、昨年11月に「神奈川朝鮮学園の保護者に対する平成28年度の補助金支給を留保する」との発表に続き、一昨日2月8日の定例記者会見では「平成29年度当初予算案への計上を見送る」と発表しました。
教科書の改訂を「前提」として、朝鮮学校の保護者に対してのみ学費補助金を「留保・停止」するとした黒岩知事の発表は、県の学費補助金制度の趣旨や日本国憲法、私学教育法、子どもの権利条約、人種差別撤廃条約に著しく反するものであり、何の罪もない朝鮮学校の児童・生徒の学ぶ権利を踏みにじる民族差別そのものであります。
そもそも補助金は「保護者に対するもの」であり、結果的に「留保・停止」の影響は園児・児童・生徒と保護者が受けることになり、このことは神奈川県の保護者補助制度の趣旨に明らかに反するものであります。
また県がたびたび言及しているように、私学教育法によれば県は私学の教育内容について介入することはできず、「教科書改訂」を補助金支給の「前提」とすることは明確な教育内容への介入と言えます。
朝鮮学校に通う児童・生徒だけが、他の学校に通う児童・生徒と異なる不利益な取り扱いを受けることは、初・中・高等教育や民族教育を受ける権利にかかわる法の下の平等に反し、児童・生徒の学習権を侵害する結果となります。
2014年、人種差別撤廃委員会は日本政府に対し、「朝鮮学校へ支給される地方自治体による補助金の凍結もしくは継続的な縮減」について懸念を表明し、「朝鮮学校への補助金支給を再開するか、もしくは維持するよう、締約国が地方自治体に勧めること」を勧告しています。
朝鮮学園に通う児童・生徒たちは、日本による過去の植民地支配によって、日本に住むことを余儀なくされた朝鮮同胞の子孫であり、日本に永住し、日本の子供たちと手を携えて、朝日友好親善の懸け橋となりうる貴重な存在です。
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