17/02/07 11:00:40.88 CAP_USER.net
史上最悪の鳥インフルエンザ感染に続き、忠清北道報恩郡で口蹄疫(こうていえき)まで発生した。今年に入って初めての発生で、昨年3月に口蹄疫が発生してから11カ月しかたっていない。
6日には全羅北道井邑市でも「口蹄疫の疑いがある」という申告があった。韓国政府は6日午後6時から30時間、韓国全域の畜産農家など22万カ所を対象に、緊急の移動禁止命令を出した。
ウシやブタ、ヤギのようにひづめが二つに割れている動物(偶蹄目)で発生する口蹄疫は、空気感染し、かつ感染力が非常に強い。
韓国政府は鳥インフルエンザの際、初動対応が不十分で史上最悪の殺処分という事態を招いた。その失敗が、口蹄疫の防疫で繰り返されてはならない。
鳥インフルエンザに続いて口蹄疫まで年中行事のように発生し、被害がますます深刻になっているのを見ると、韓国の防疫体制には何か大きな穴があいているとしか思えない。
韓国各地の畜産農家には、口蹄疫ワクチンの接種が義務付けられている。
農林畜産食品部(農食品部。省に相当)は、昨年10月から今年5月までを「口蹄疫特別防疫対策期間」と定め、昨年末の時点でウシは97.5%、ブタは75.7%のワクチン抗体形成率を維持しているとしていた。
口蹄疫が全国に広がることはないだろうと自信を見せていた。しかし、韓国政府の発表をそのまま信じるのは困難だ。
取りあえず、今回口蹄疫が発生した忠清北道報恩の乳牛農場だけを取り上げてみても、昨年10月にワクチンを接種した記録はあるが、抗体の形成率は19%にすぎなかった。
一部の畜産農家は、ワクチンを買っても接種は後回しにするという。乳牛や肥育牛は、ワクチンを接種すると、一定期間あまり飼料を食べなくなる。
そのぶん、牛乳や肉の生産が落ち込むため、畜産農家はワクチン接種を後回しにするのだ。鳥インフルエンザのときも、一部の農家や関係者の無責任な行動が、事態を取り返しのつかないものにした。
最近発生した京畿道東灘新都市の66階建て超高層住・商複合ビル火災では、50人を超える死傷者が出た。
この火災は、撤去工事の安全規則を破った上に、スプリンクラーや火災報知器すら止まっていたせいで、人命被害が大きくなった。
これほど大きな事故が続発しているのに、一向に改善の気配がない。
小さな利益をむさぼって全体を危険にさらすという道徳的弛緩(しかん)、「まさか」という安全不感症が、韓国の不治の病として凝り固まっている。
この病を治すことができなければ、どれほど多くの資金を投じて立派な施設を作っても、良い薬を買っても、無駄になってしまう。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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