17/01/21 20:10:07.09 CAP_USER.net
米国の首都ワシントンDCに行ってまいりました。目的は「歴史の真実を求める世界連合会(GAHT)」としてグレンデール慰安婦像撤去を求める上告状を連邦最高裁に提出することです。
最高裁と聞くと、何だか近寄れないような偉くて怖い場所の印象がありましたが、なでしこアクションが長年取り組んできた慰安婦問題が最高裁に提出されるとあらば、GAHTの一員である私も是非同行したいと思ったのです。
1月のワシントンは最高気温が零度に近く、肌を刺すような冷たい空気です。トランプ大統領の就任式を10日後に控えた街はまだ静かでしたが、通り沿いには既に観覧席が設置されていました。宿泊したホテルも就任式の頃には宿泊費が10倍近く跳ね上がるそうです。
タクシーのアフリカ系男性ドライバーはトランプ大統領をあまり歓迎しない様子でしたが。
GAHTが取り組んできたグレンデール慰安婦像撤去訴訟は、これまで連邦裁判所、加州裁判所の一・二審で敗訴し、加州ではおかしなことにGAHTの訴えがスラップ(恫喝訴訟)にあたるとして罰金まで取られてしまいました。
厳しい状況の中で「もう勝てるはずない」「資金がない」「最高裁へ行ってもとりあげてくれない」などの意見もありました。一時は諦めかけましたが、「可能性が残されている限り最後まで闘おう」と決意し、最高裁への挑戦が始まりました。GAHTの目良浩一代表は83歳です。日本のために今も行動する姿には頭が下がります。
なにしろ、資金が限られている状況では弁護士費用を抑えざるを得ません。そこで上告状については、目良代表と細谷清氏が昨年末の短期間に大変な労力を費やし、原案を作成しました。並行して弁護士がクリスマス・年末年始返上で形を整えて最終版にまとめ上げました。
その後、最高裁専門の印刷会社で製本化して約270ページの上告状が完成しました。ワシントン滞在中も、寸前までさまざまなトラブルが発生し、本当に間に合うかハラハラしましたが、期限前の1月10日に無事に提出することが出来ました。提出した瞬間は本当にほっとしました。
グレンデールに慰安婦像が建った2013年当時、日本政府は「慰安婦問題は外交・政治問題にしない」と表明していました。ところが現在は、韓国の日韓合意の不実行、昨年末の釜山での像の設置、日本の駐韓大使帰国での抗議、米国の副大統領までもの介入などで、慰安婦問題が日米韓間での深刻な外交問題であることはもう明らかです。
GAHTの上告状が最高裁に採択されて審理されれば「外交問題としての慰安婦問題」が重要な争点となります。これまでの判決は「慰安婦問題は人権問題」、「性奴隷は世界の常識」、「外交問題ではない」、「グレンデール市と連邦政府の間で外交政策の違いはない」、「碑文は市の表現の自由の範囲」とする偏向した判断に基づいた判決でしたが、これらが現実と合致するか否も争われることとなります。
もし採択されなかったらどうなるでしょう。米国のあちこちの公有地に慰安婦性奴隷像が建って米国がまるで韓国のようになってしまう可能性もあります。グレンデールの碑文には「日本軍は20万人以上の女性を拉致して強制的に性奴隷にした。その犯罪について日本政府は歴史的責任を受け入れよ」と書いてあります。国家・民族間の憎悪を煽る一方的な歴史観、被害を誇張する数字、一地方自治体が国を飛び越えて他国政府に対して責任を要求するような碑は、多文化・多民族で成り立つ米国にはこれ以上あってはならないはずです。
「ご自分たちだけでも戦い続けるという決意は、ふつうの人に到底出来ることではありません。大軍を相手に堂々と戦った楠木正成か、日露戦争や大東亜戦争で、大軍を相手に勇猛果敢に戦った日本軍人のようです」
これはGAHTの支援者から頂いたメッセージです。こういった応援の声に支えられてここまできました。
最高裁で上告状が採択される確率は数パーセントです。採択された場合には、そこから最高裁での闘いが始まります。全てが初めてのことばかりで、民間だけの力では厳しい道のりです。それでも今、私たちが日本の名誉のために闘った足跡を残さねばと思っています。今回の最高裁への上告状はその一つとなるはずです。
産経 【山本優美子のなでしこアクション(9)】
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