17/01/15 20:40:59.69 CAP_USER.net
14日、オーストラリアでターンブル首相との首脳会談に臨む安倍首相。それまで2日間にわたり滞在したフィリピンでは、気前良く1兆円の経済支援を表明した。今頃、大金をせしめたドゥテルテ大統領は舌を出しているに違いない。外遊のたびに巨額な経済支援を約束している安倍首相。一体いくらカネをバラまくつもりなのか。
「フィリピンの発展のため、国造りを力強く支えていきます」―1兆円支援を打ち出した後、安倍はこう言って、胸を張った。地下鉄などフィリピンのインフラ整備、ドゥテルテの地元ミンダナオ島の灌漑計画などに1兆円もの支援をするという。
元外交官の天木直人氏が言う。
「今後5年間にわたるとはいえ、フィリピン1カ国に対して1兆円の経済援助は、いくらなんでも多過ぎます。ドゥテルテ大統領は、海洋進出を強める中国と、中国を牽制したい日本を天秤にかけて、どちらからも経済支援を引き出す戦略。今回、安倍首相はまんまと手玉に取られ、巨額支援を約束させられた格好です」
ドゥテルテは、南シナ海問題で、中国の主権主張を否定した昨年7月の仲裁裁判所の判決を「棚上げ」することで、中国から総額240億ドル(約2兆5000億円)の経済支援を引き出した。今度は日本と〈海洋安全保障で連携強化〉を確認し、1兆円を引っ張り出すことに成功した。
■外交成果があがらない理由
この4年間、安倍首相は「地球儀俯瞰外交」と称して世界中の発展途上国を回り、ASEAN、インド、アフリカなどに総額40兆円近くのカネをバラまいてきた。最悪なのは、いくらカネをバラまいても外交成果がないことだ。先月の「日ロ首脳会談」では、3000億円の経済支援を“食い逃げ”され、北方領土は戻らなかった。
「安倍政権の外交成果があがらない理由は、経済支援を受けたい発展途上国に、安倍首相の頭の中が『中国包囲網』で凝り固まっていると見抜かれているからです。フィリピンのように中国と融和姿勢をチラつかせれば、日本が慌てて経済支援してくれると、どの国も分かっている。
今回、安倍首相が歴訪する豪州と東南アジア3カ国はいずれも、中国主導のアジアインフラ投資銀行に参加し、中国と距離を縮めつつあります。これから、中国と日本を二股にかける国々がますます増えるでしょう」(天木直人氏)
日本のマスコミは、昨年6月のドゥテルテ就任後、安倍首相が外国首脳として初めてフィリピンを訪問したことを持ち上げていたが、ドゥテルテは危険な言動で欧米では白眼視されている人物。そんな人物に手玉に取られた揚げ句、1兆円も献上してしまった日本に対して、世界中が冷ややかな視線を向けているのではないか。
ゲンダイ
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