16/11/27 00:29:06.13 CAP_USER.net
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12・15訪日はどうなる?(C)ロイター
何があったのか―。安倍首相と蜜月関係だったはずのロシアのプーチン大統領が挑発を強めている。安倍首相が返還を焦る北方領土に地対艦ミサイルを配備した上、尖閣諸島の領空周辺に海軍ヘリを飛ばした。ほとんど、敵対国に対する態度だ。12月15日に来日し、平和条約締結交渉を進めるというシナリオはパーになったのか。プーチンはどういう腹積もりなのか。
筑波大教授の中村逸郎氏(ロシア政治)はこう言う。
「安倍政権は領土返還に前のめりになり過ぎ、経済以外の懸案事項に目をくれていなかった。平和条約交渉は今年5月の安倍首相のソチ訪問が皮切りでした。一方、ロシアのショイグ国防相が択捉島に地対艦ミサイルの配備を表明したのは3月です。日本側がその計画にハッキリと異議を唱えなければ、日本は黙認しているとロシアが受け止めるのは当然でしょう」
オバマ米政権との対立を深めてきたロシアは、北方領土の軍事化を着々と進めてきた。歯舞群島や色丹島はすでに完了。色丹住民の半数はロシア軍関係者だという。昨年から択捉島や国後島で約400の軍事関連施設の建設に着手。3500人規模の部隊を駐留させ、新たな駐屯地の建設を着々と進めているという。
高知大准教授の塩原俊彦氏(ロシア地域研究)はこう見る。
「仮に領土返還にこぎ着けたとしても、日ソ共同宣言に基づく歯舞、色丹2島の返還が限界でしょう。そこで問題になるのが、北方領土の非武装化です。色丹島と目と鼻の先にある択捉島は、最新鋭の地対空ミサイルS400の配備も検討され、要衝と位置付けられている。つまり、ロシアにとって軍事化は交渉カードなのです。極めて重要な軍事拠点である北方領土の一部返還に対して、日本はどれほどの代償を支払うのか。揺さぶりの材料にしようという計算なのです」
案の定、プーチンは北方領土を素直に返還するつもりがないらしい。しかも、安倍首相が嫌う中国と手を組んで日本にプレッシャーをかけようとしている。ロシアが尖閣諸島周辺に軍事ヘリを派遣したのは、その一端だ。すでに中ロは尖閣諸島と北方領土問題での共同歩調を中国側が打診した2012年以降、いい関係が続いている。
「中国は北方領土のロシア領有権を、ロシアは尖閣諸島の中国領有を、それぞれ認め合っている。いつのまにか日本は、タッグを組んだ中ロ2大国に包囲されている格好です。色丹島では多くの中国人労働者が暮らしているという事情もある。今回のロシアの行動はお互いの領土の追認とともに、領有権では譲歩しないという日本へのメッセージでしょう」(中村逸郎氏)
最近のプーチンの行動は、日本の出方次第では訪日を中止にするというサインだ。92年にエリツィン大統領(当時)が4日前にドタキャンした例もある。プーチンは先月、オランド仏大統領との首脳会談を8日前にキャンセルした。要するに、気に食わなければ会わないだけの話なのだ。安倍首相の郷里の山口は歓待準備でテンヤワンヤ。顔に泥を塗られたくないばかりに、食い逃げ上等で譲歩しかねない。
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