16/09/17 02:16:59.38 CAP_USER.net
素人が挑む「南京事件」
この八月、いわゆる「南京事件」を論じた二冊の書籍が出版された。
一冊は有馬哲夫『歴史問題の正解』(新潮新書)、もう一冊は清水潔『「南京事件」を調査せよ』(文藝春秋)だ。有馬は冷戦期プロパガンダ研究などで有名なメディア研究者、清水は桶川ストーカー事件や足利事件などの報道で知られる日本テレビの記者である。
ここで注目したいのは、どちらも「南京事件」の専門家ではないという点だ。
実際、清水の著作を見ると「南京事件」は「相当に面倒そうなテーマである」といった後ろ向きな記述や、事件に関する書籍の多さに愕然となるシーンなど、清水自身がこの事件について詳しい知識を持たなかったことが正直に吐露されている。
他方、有馬の著作は「本書は日本、アメリカ、イギリスの公文書館や大学図書館で公開されている第一次資料に基づいて歴史的事実を書いたものである」という書き出しに象徴されるように、あくまで客観的な研究者としての立場性を前面に押し出している。
この部分だけを見れば、清水の著作は有馬のそれに比べて、相当に信頼性が落ちるという評価も可能かもしれない。しかし、評者の判断としては、清水の著作を前にすると、有馬の著作は勇み足に過ぎると言わざるをえない。
もちろん、評者自身、「南京事件」については清水以上の素人である。したがって、以下はあくまでその素人としての感想である。
「南京事件は中国のプロパガンダ」?
有馬の『歴史問題の正解』の�