16/08/30 18:46:04.43 CAP_USER.net
南シナ海をめぐる仲裁裁判所の裁定を「紙くず」と全面否定するなど、国際的な法や秩序を無視した振る舞いが目立つ中国との蜜月関係を転換する動きが加速している。
米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の国内配備を決めた韓国に恫喝まがいに撤回を求め、北朝鮮の弾道ミサイル発射をめぐる国連安全保障理事会の非難声明でも中国の反対で一度は発表が見送られた。
こうした態度に韓国では「本末転倒だ」との声があがり、英国やオーストラリアでもインフラ事業などへの中国資本進出を見直している。
THAADで韓国を目の敵
「極めて遺憾だ」
韓国外務省当局者は、北朝鮮の8月3日の弾道ミサイル発射に対する国連安保理の非難声明の発表が見送られたことに不満の意を表明した。
安保理外交筋によると、日米はミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下した事態を重視し、北朝鮮に強い圧力をかける内容の非難声明を準備していた。
ところが中国がTHAADの韓国配備を念頭に「北東アジアにいかなる迎撃ミサイルも新たに配備すべきではない」「全ての関係者は挑発や緊張を高める行為を避けるべきだ」などの趣旨の文言を盛り込むよう要求、最終的に交渉が決裂した。
中国は、韓国に配備されるTHAADの高性能レーダーによって自国内が監視されるとして反発を強めていた。
ただ、北朝鮮のミサイル発射を非難する声明にもかかわらず、そのミサイルに対する韓国の自衛措置であるTHAAD配備をも非難対象にすることに、さすがに韓国外務省当局者からも「本末転倒だ」と批判する声があがった。
8月24日の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)発射を「強く非難する」とした報道声明では、中国が一転して同意したが、それ以前は中国は露骨に自国の事情を優先していた。
「韓流」市場も牽制
韓国・聯合ニュース(日本語版サイト)は「(中国が)安保理常任理事国として、責任ある役割を果たすことを期待する」とした韓国外交部当局者のコメントを紹介したが、自国エゴまるだしの対応はあらたまることはない。
中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は「『韓流』が中国市場にあふれる現状を見直す機会だ」とする社説を掲載するなど、経済報復も辞さない姿勢をみせている。
朴槿恵(パク・クネ)政権発足以来、韓国は低迷・悪化する対日関係とは対照的に中国との関係緊密化に動いてきた。
中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)への加盟を決断したほか、北京で中国人民解放軍の軍事パレードを観閲するなど「親中路線」を進めてきた。ところが、今回の中国の態度に韓国メディアには、朴政権の「親中路線」を疑問視する声が目立ってきた。
英国は原発建設への中国参加見直し
英国では、テリーザ・メイ首相が登場して以来、キャメロン前政権による「親中路線」を見直す動きが加速している。
ロイター通信は、メイ氏が国家安全保障の上で重要なエネルギー事業に中国企業が参加することに懸念を表し、20年ぶりとなる新規原子力発電所の建設計画の最終承認を延期したと伝えた。
フランス電力公社が主導して英南西部サマセット州ヒンクリーポイントに新規原発を建設する計画で、約180億ポンド(約2兆4300億円)の建設費の3分の1を中国国有企業が出資することになっていた。
もともとメイ氏はキャメロン前政権の中国から投資を呼び込む政策を懸念していたといわれる。前政権の時代も中国の言論弾圧などの人権問題への批判は控え、露骨な実利主義だとの批判は強かった。
URLリンク(www.sankei.com)
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アジアインフラ投資銀行の開業式典であいさつする中国の習近平国家主席。インフラ輸出金融を支える目的だが…=1月16日、北京(共同)