16/08/10 03:54:16.48 CAP_USER.net
8月3日、第3次安倍第2次改造内閣が発足。稲田朋美自民党政調会長が、防衛大臣として抜擢された。奇しくも直前、7月31日に行われた東京都知事選では、2007年に初の女性防衛大臣を務めた小池百合子氏がこれもまた女性初となる東京都知事に初当選。
現代日本社会の「女性パワー」を象徴するかのような出来事は、日本のみならず国外でも話題となっている。
韓国主要メディアの論調
ところで、稲田氏が防衛大臣に任命されたことについて、韓国マスコミはこぞって批判を繰り広げている。特に目につくのは稲田氏を執拗に「極右」と表現する記事だ。韓国の主要日刊紙やテレビ放送局を見てみよう。
「安倍内閣 今日改造、『極右』稲田氏が防衛相に」(朝鮮日報)
「稲田は歴史認識が安倍総理よりもさらに右寄りだとの評価を受ける極右強硬派だ」(東亜日報)
「稲田防衛相は侵略戦争に対する謝罪は必要ないとし、戦犯を断罪した極東裁判の検証を主導した極右性向の人物」(MBC)
一般の韓国人が稲田氏について知ることができる情報といえば、韓国マスコミが報道する内容だけである。当然、一般の韓国国民の頭の中には「稲田=極右」というイメージが植え付けられたことだろう。
ここで、韓国マスコミの多用する「極右」という語彙について考えてみたい。
韓国マスコミの使う「極右」の意味
一般的に、漢字語「極右」という言葉が意味するものは何か。辞書的な意味で言えば自国や自民族への過度な優越主義、排他主義性向ではないだろうか? 韓国も日本と同様である。
ところで、稲田氏はここに当てはまる人物だろうか? 日本のマスコミも、稲田氏が保守・右派性向の人物であるという点は否定しないだろう。だが、日本の主要メディアの中に稲田氏を「極右」と表現するメディアがあるだろうか?
恐らく、この表現は見当たらないだろう。なぜか。「極右」という表現は保守だとか右派という言葉とは異なり、ドイツのナチスや米国のKKKのような過激で否定的なイメージを持つ、非常に強い言葉であるからだ。
中立を標榜するマスコミであれば、この言葉を使用することに対して慎重にならざるを得ないだろう。
だとすれば、韓国マスコミが「極右」という言葉を惜しげもなく使う理由は何なのか? 極右という言葉の辞書的な意味が日本と同様であることは先ほど述べた通りである。
ただし、ただし、である。韓国においては、相手が「日本」の場合に限り、この言葉の意味が唐突に拡張されるのだ。韓国マスコミは韓国の価値観や主張と対立したり、あるいは、韓国を非難する日本側の主張、日本人はいとも簡単に「極右」だと断じる。
この用法は日本語の「極右」には存在しない韓国語独自の用法である。
例えば、韓国マスコミは橋下徹前大阪市長を「極右政治家」、読売新聞を「極右マスコミ」と紹介するのだが、ヘイトスピーチ条例案を提出した橋下氏や世界最多発行部数を誇る読売新聞を「極右」だと考えている日本人がどれだけいるだろうか?
野田元総理も「極右」、日刊ゲンダイも「極右」
韓国が極右だとレッテルを張った人、組織の日本国内での評価を見れば、「極右」という漢字語の意味が日本と韓国で全く違うものだと考えなければ説明がつかないような例はいくらでも挙げられる。
例えば、野田佳彦元総理。2011年に野田氏が首相に就任した時にも韓国マスコミは「日、新しい総理に極右の野田、日韓関係に暗雲?」(東亜日報)、
「野田次期総理内定者は歴史認識問題において極右的思考や言動を繰り返してきた」(ハンギョレ新聞)などと、今の稲田氏に対する表現と同じような論調で野田氏を紹介した。
理由は、野田氏が過去に「靖国のA級戦犯は戦争犯罪者ではない」と自身の意見を述べたことがあったためである。
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