22/02/27 17:13:48.73 wmXssz8M0.net
Zepp Tokyoで迎えた13thバスラ
センターのアルノが闇落ち休業、パフォーマンスも勢いを見せず惨敗だった
会場に響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年で解散だな」の声
無言で帰り始めるメンバー達の中、久保史緒里は独り楽屋で泣いていた。
レコ大で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるメンバー・・・
それを今の乃木坂46で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」久保は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、久保ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい椅子の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってストレッチをしなくちゃな」久保は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、久保はふと気付いた
「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
楽屋から飛び出した久保が目にしたのは、神宮球場を埋めつくした観客だった
千切れそうなほどにサイリウムが振られ、地鳴りのようにovertureが響いていた
どういうことか分からずに呆然とする久保の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「久保ちゃん、一曲目出番だよ、早く行くよ」声の方に振り返った久保は目を疑った
「や・・・山下?」 「なんだ久保、居眠りでもしてた?」
「し・・・新内さん?卒業したんじゃ…」 「なんだ久保ちゃん、かってにまいちゅんを卒業させやがって」
「いくさん・・・」 久保は半分パニックになりながら香盤表を見上げた
M01. シンクロニシティ
白石、秋元、生田、生駒、井上、衛藤、大園、久保、齋藤、桜井、新内、高山、寺田、西野、樋口、星野、堀、松村、山下、与田、若月
暫時、唖然としていた久保だったが、全てを理解した時、もはや彼女の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
菊池からマイクを受け取り、ステージへ全力疾走する久保、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・
翌日、楽屋で冷たくなっている久保が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った