16/10/04 18:54:44.68 0.net
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私の兄弟分を描いた作品『生野が生んだスーパースター 文政』が10月3日に上梓された。
思えばこれまで、私は余りにも多過ぎる道を踏みはずしてきてしまった。
そこに言い訳なんて一つもできやしない。
全ては、自分で撒いて耕してきてしまった自業自得である。
21歳で人を殺めてしまい、傷害致死と死体遺棄の容疑で逮捕され、8年の刑に服すことになってしまったとき、自分がどうしようもなく愚かな人間だという事に気付かされた。
愚かはそれで終わらない。塀の中でもケンカばかりを繰り返してしまうのだ。
結果、8年のうち、7年間の独居暮らしとなってしまった。
まだ監獄法の改正前で、面会も親族のみという厳しい時代のこと。人とまともに会話できるのは、月に一度、時間にしてわずか10分の母との面会くらいしかない暮らしだった。
何度も「もうあかんな」と挫けそうになった。どう考えても、そこから巻き返す未来が見当たらなかったのだ。前途を悲観していた訳ではない。ただ現実的に見て、もう無理としか思えなかったのだ。
だけど、このままでは終われないという気持ちも確かにあって、そこで触れ始めたのが読書だった。
今、振り返るとこの読書から全ての歯車は、動き出していった。