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1日1万食を売り上げるカツカレー
このラーメン・ブーム以前から、日本食は寿司などのイメージから健康志向の意識の高い人々に人気だった。一方で、ガツンと胃に収まるカツカレーは、特に学生や若い男性を中心に不動の大衆食となっていった。
ちなみに豚肉を食べられないイスラム教徒が多いこと、また鶏肉が大好きなカリブ系移民が多いことから、イギリスではポークよりもチキンが好まれ、カツカレーと言えばチキン・カツカレーを指すのが一般的だ。
カツカレー人気に火付け役がいるとすれば、それは現在のところ英国全土に135店舗を展開する92年創業のWagamamaをおいてほかにない。
英国内では1日に1万食のWagamamaチキン・カツカレーが食べられており、押しも押されもせぬナンバーワン・メニューである。同店チキン・カツカレーへの愛が熱く語られているオンライン・コミュニティも多数存在する。
つまりイギリス人のカツカレー巡礼は青年時代にWagamamaから始まり、ここでファンになった客層が他店へと味の冒険を広げていく、そんな流れがあると見ていいだろう。
言い換えれば、Wagamamaが30年かけてカツカレー文化を育んできたということだ。
ロンドナーたちのランチにサンドイッチ以外のオプションを提供している日本食ファーストフード・チェーン「Wasabi」でも、チキン・カツカレーは定番ベストセラー。
もっとグルメなロンドナーなら、オフィスから一番近い日本食レストランで本格的な揚げたてチキンカツをゲットするだろう。
イギリスで日本の「カツカレー」が“国民食”になっている驚きの理由
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