14/05/18 16:37:45.59 .net
ぐるぐると渦巻く感情は整理できそうにもなくて、それでもひとつだけ、嘘じゃない私の気持ち。
「…結婚、おめでとう」
彼女の耳元でそっと零せば、さらに腕の力は強くなって。
そのまま二人抱き締めあってわんわん泣いていたら、扉を開けたプランナーさんがひどく慌てた様子で飛び込んできた。続いて飛び込んできたのは、ばっちり正装に着替えた兄さんで。
これまでの私の態度を知っているから、すわ喧嘩かと構えた顔で入ってきたけれど、そうじゃないのだと彼女が必死に否定してくれた。
「…一体、何があったっていうんだ」
「ふふ、内緒よ。ね、エレンちゃん」
「そうだよね、…姉さん」
初めて口にしたその単語に、聞いていた二人はぽかんと口を開けて。そうしてまた、