09/01/22 22:23:18
邦画業界は暗黒時代を経験している。
テレビの普及によって映画産業は大打撃を受けてしまい、国内大手映画会社5社のうち、2つが倒産したという
最悪の暗黒時代を70~90年代の邦画業界は経験した。ほかにも新東宝、第二東映をはじめ数多くの零細映画会社が消滅した。
生き残ったのは東映、東宝、松竹だけ。生き残った3社も非常に厳しい経営を強いられた。
日活や東映や松竹みたいに低予算・短期間で制作できて、TVでは規制が多すぎて放送できないポルノ映画や
ヤクザ映画をはじめとした暴力バイオレンス映画を制作して映画館収入を確保していたりするのはまだましで、
東宝に至っては自社単独での映画制作業務を大幅に縮小していた。
食っていく手段としてテレビ番組の制作業務やテレビCM制作に乗り出したり、
外部プロダクションや海外の映画会社が製作した映画を配給などといった業務をしていた。
【あぼーんした大手映画会社】
大映
→1971年にあぼーん、1974年に事業再開するものの、2002年には角川グループに吸収されて完全にあぼーんした。
(制作会社の「大映テレビ」は倒産直前に分社化され、存続。)
日活
→1978年に債務超過、この映画会社は地上波では規制が厳しくて放送できない内容のポルノ映画を大量に制作していたが、
アダルトビデオとPCエロゲーのせいで業績が悪化して1993年にあぼーん。その後、別会社として再スタート。現在はインデックスグループ傘下。
こんな邦画が復活するのはシネマコンプレックスの導入、ミニシアターの普及、製作委員会方式の導入で
興行事業・配給事業が大幅に近代化・体質改善・効率化されるようになった90年代末期からになる。