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参考資料>>905
2008年5月2日 日本経済新聞朝刊12版15面
大機小機 誰も言わない肝心なこと
世界を震え上がらせている危機の源流をたどれぱ、貸してはい
けない相手に金融機関が貸し込んだ「詐欺」的金融に行き着く。
貸出債権の流動化・証券化で元利回収のリスクを安易に他人に転
嫁できる便利な市場が暴挙を後押しした。債権(負債)の証券化
を支えたのは格付けで、複雑な合成証券のリスク(価格)の計測
に活躍したのが金融工学だ。
一方、低金利の運用難でだぶつく資金を集めたヘッジファンド
などが借金のレバレッジ(テコの原理)で掛け金を膨らませ、安
全・有利に見えた鉦券化商品に群がった。証券化商品を製造・販
売した金融機関は投資家に投機資金を融資し、自らも投資した。
火元の住宅融資の自壊で証券化商品市場が消滅すると、政府・
金融当局はなりぶり構わぬ金融緩和にとどまらず、大恐慌時にも
行わなかった証券会社の救済に踏み切った。
犯人捜しに躍起の人々は、住宅金融会社の不道徳をなじり、金融
機関と格付け会社の癒着を糾弾し、時価会計ルールの理不尽さを
恨む……。