09/02/08 00:24:51
>>934-936
エラリイ・クイーンの国名シリーズやX・Yなんて、まさに犯行に及ばんとする
その瞬間に、信じられないほど色んな偶然が積み重なって証拠を残しまくって、
その結果として「反論の余地のない論理的な推理」が生まれてる。
昔読んだ頃は「いくらなんでもこんなに偶然が重なっちゃインチキ臭いだろ!」
と怒ったものだが、テクニカルな芸術っていうのはそういうところも
楽しみにしてもいいんだよね。
まあそれを自然に話に織り込んでいくのも作者の腕の冴えだけど。
今回の話で行けば、犯人がなぜ犯行に及んだのかという動機の解明を
役者の演技合戦の中で自然に分かるようにした演出が秀逸。
一歩間違えばゲスなだけの犯人とそれを軽蔑する警察官、になるはず
だったラムフォードとコロンボの関係をあのような形に消化し得たのは
演出と役者の力量の賜物。ありがたや。