09/02/07 16:31:36 gr6tbRkR0
「文芸春秋」の橋下大阪府知事と堺屋太一氏の対談
九九で躓く子が4割も
橋:大坂府の新教育委員の分析によれば、小学校3、4年生の算数が大きな躓きのポイントなんです。
いま小学6年生に一桁の九九をやらせると、10問のうち1問題を間違える率が40%以上ある。これは、恐ろしい数字ですよ。
堺:えっ。小学6年生で九九を覚えてないんですか。九九を知らないだけで、その後の人生は全然違いますからね。
橋:一桁の足し算、引き算、それから九九で躓くと、その後の高度な計算はものすごく苦労するし、実生活でも困ります。
しかし大阪の子の多くがそこで躓いている。
堺:何故、そうなったんですか。
橋:いわゆるゆとり教育です。既に僕らの世代から、徹底した基礎の復習をしなくなった。機械的な詰め込みではダメだ。
もっと考えさせる勉強、総合的な応用力が大事で、繰り返しなんて意味がないと。しかし人間力が大事といっても、
学校の8割は国語、算数、理科、社会の授業で、ここで躓いたら学校なんて地獄、授業は殆んど拷問ですよ。
だから外に行ってヤンチャに走る。実はいま、大阪府の中学生の犯罪率はワーストワンなんです。
僕は絶対、大阪の教育と因果関係があると思います。
堺:人生にも劣等感を持ちますしね。将来に対しての気分が暗くなってくる。
橋:調査によると、当然ながら、授業が分かると感じている子ほど、将来に対して夢や希望を持っている。
つまり全国学力テストで都道府県中、小学校41位、中学校45位の大阪府の子供は、夢や希望を持ってる率が全国でも低いんですよ。
しかし、以前の教育委員会に聞くと、「子供達に生き生きと学んでもらう」「自分達の将来に夢を持ってもらう」というだけで、
大阪府の具体的な課題と打つべき手は何も出てこなかった。
そこで、陰山英生先生、小河勝先生、藤原和博さんに、大阪府の教育委員会に入って頂きました。
これから大阪では、小学校3、4年生の基礎的な学習を徹底的にやって行きます。