08/11/15 15:18:31 gbPYt39m0
387 :ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2008/11/15(土) 13:04:14
スタニスワフ・レム「天の声・枯草熱」 1点
評点1は、まあSF界のマエストロへの執筆御苦労賃だわな。
両作品共にエンタメの気概を失い、理想と趣味に走り過ぎた失敗作であると言い得る。
「天の声」は、現実のオズマ(注 星飛雄馬のライバルではない(w )計画を想起させ、
さらにはあのニュートリノねたを取り込んだ面白くなりそうな題材にもかかわらず、
数学者の手記という形式をとる物語はエンタメを拒否するかの如く、
難解化してゆくという感がある。
「枯草熱」(こそうねつ)の方は、
アストロノーツを探偵役にした謎の連続不審死を巡るサスペンスフルなストーリー展開に
出来得るにもかかわらず、エンタメ化あざ笑うかのような確率論に走り、
結局、読者は置いてけぼり状態。
前に論考の対象とした「大失敗 フィアスコ」も同様だが、この2作にも後期スタの悪い面が出て
いると言い得る。
エンタメじゃなきゃ失敗作認定ですか