10/07/05 12:17:12
クラスターはものすごいすし詰めのなか90分一本勝負。正面と上手にはスクリーンが吊られて
ドイツの旧い農家みたいなところからおっさんが出たり入ったりする映像が
ずっとループで流され、酸欠もあわさりエッシャーの騙し絵みたいに思えてくる。
舞台上は上手から下手を向くローデリウス(禿、巨大、白い長袖シャツ)と
下手から上手を向くメビウス(チビ、黒ポロシャツ)のおじいちゃんふたりが
一台の卓に向かって遠目からみてると囲碁でも差してるみたい。
基本的には初期シュニッツラーばりの重いデジタルビートに、スウィープ音や
発振させたフィルター音が被さる音響モノだけど、ベテランなのにはじめてシンセを
触った中学生が出したがる音みたいでとっても人なつっこい。時折入るキレイなシーケンスが
ローデリウスで、メビウスはノイズを織り交ぜ壊し屋の本領発揮という感じ。あきらかに興味のないひとたちや
ついでだから観とくかって感じのひとも多く、理想をいえばブレインのCD全部持ってるけど、CTの紙ジャケもそろえちゃったよ
っていうお客さんのまえでやらしてやりたかったかな。春のシュルツのように老成せずに最凶に新しい音世界を繰り広げてくれました。
次は明け方のフジロックで芝生に寝っ転がりながら堪能したい。