08/10/01 20:03:36
―その日、悪魔が行進曲を奏でる―
ブラックエンペラーに乗り込んだ加藤は核ビーム砲を使い周囲を破壊しはじめた。
「いなり寿司タッパーでテイクアウト!680円になります!」
怒号とともに街が、人が、木々が焼かれていく。ブラックエンペラーは容赦なく周りを焦がしていく。
加藤は満面の笑みを浮かべながら操縦桿を握る。
トリガーを弾くだけで何もかもが滅ぶ。
彼らを止める術などないと誰もが頭を垂れた時―。
《そこの黒くてデカいの!止まれッ!》
ブラックエンペラーの砲撃が止み、加藤はセンサーに目を凝らした。
「俺様の行進を邪魔するだと…?」
加藤は呟いた。視界がハッキリしないので望遠カメラで敵の機体を覗く。
「何?…ラ…イサー…ガン………タンク?」
悪魔の行進を止めたのはライサーガンタンクという戦車型のモビルスーツだった。
如何にもパチモノ臭がする安い造りである。
《お前を倒すために地獄から甦った!覚悟しろ!》
「この声…ブラックエンペラーウジサトか!?」
加藤は体がわなわなと震えるのが解った。