08/07/05 01:50:01
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V \ / / / └┘ }__〉 ☆ l } i \::::::\{
3:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 03:37:53
即死回避
4:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 12:43:12
復活おめ
正義の勇者じゃ人間同士の戦争に介入するのは無理があるし
でもCEのMSと大立ち回りするなら変形ロボであってほしい。
ひとつの回答としてダイノガイスト様が登場あそばしたわけだが、
他に誰が来られるだろう……
キャラの誰かが実は帰化したヤンチャーの子孫で、ひょんなことから復活したセブンチェンジャーと出会う、とか
妄想してみてる。
5:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 14:15:10
どうせここも小説晒しスレになるんだろうな…
他所でやってくれよと正直言いたい。
6:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 15:13:32
お前が他所で自殺すればすむよ>>>5の三■目
7:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 17:40:56
そうして>>5はみすみす神作降臨を見逃すのでした。
8:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 17:48:42
ふと思った
しかしそれが太陽の使者だった事に気が付きちょっと凹んだ
9:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 18:06:03
みんな、すごく重要な人物を忘れてるぞ
我らが盟主王アズラエルを!
10:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 20:36:12
よう、俺は考えたんだ。
≫4が言うように「正義の勇者が人間同士の戦争に介入するのは無理がある」なら、
「人間同士の戦争をしていた連中が正義の勇者の戦いに巻き込まれればいいんだ」って考えたんだけどどうだ?
11:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 20:59:38
小説スレでもないのに延々と続けすぎる事。これが一番問題。
そんな奴の書いた作品などハナから読む気しないし。
12:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 21:08:16
だったら突撃しなきゃいい。騙るスレにお帰り。
13:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 21:31:50
合間合間に小説じゃないネタがあった頃は良かったけど最後のほうは完全に小説スレだったものな。
小説スレじゃなくてわざわざ「来たら」スレで立てたからにゃその辺節度は持って欲しいわ。
14:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 21:32:44
>>10
何という逆転ホームラン。
スレタイと真逆だけど些細なことだよなw
15:通常の名無しさんの3倍
08/07/05 22:21:14
それなんてト○ンス○ォーマー?w
16:通常の名無しさんの3倍
08/07/06 05:23:14 2ixcZ7pU
もしゴルドランとシンがであったら
17:通常の名無しさんの3倍
08/07/06 10:26:59
パワーストーン探しに協力するもスフィンクスのクイズを失敗して死亡
18:通常の名無しさんの3倍
08/07/06 18:33:06
和田がウサリンMkⅡを説教するも撃墜されます
19:通常の名無しさんの3倍
08/07/06 22:29:46
ブレイブポリスがラクシズを追いかけるというのを考えた。
警察とテロリスト。戦争関係なし。
20:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 00:51:26
だいたい書けて、明日には投下できるかなーという所なんですが……。
しばらく投下は遠慮した方が良いのでしょうか、この流れは。
21:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 02:32:51
読みたいなー。
22:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 03:38:08
投下ドゾー
23:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 07:51:05
熱烈歓迎!
てーかここってSSスレじゃなかったの?
24:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 09:20:37
投下どうぞー。てか>>1はSSスレになることも視野に入れているからむしろどんと来い、でいいと思う。
とか言いながら、00がOKだってことに今気づいたけどな俺。ごめんよ>>1
>>10
その発想はなかったわ。「C.E.or00世界キャラが勇者シリーズ世界に来たら」を新たに立てると乱立扱いになるだろうから
個人的には支援したいアイデア。CBとかラクシズとか、オーボス軍あたりに挑んでくれそうだ。
25:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 13:30:33
いつかなー。いつくるかなーとwktkしております。
そういえばガンダムクロスSSまとめウィキに、子連れ第三話がまだ入ってない・・・
26:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 15:23:09
>>23
さすがにそれは言いすぎ。前スレだって最初はそんな流れじゃなかったでしょうに。
27:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 15:38:03
シトシトピッチャンシトピッチャン
28:通常の名無しさんの3倍
08/07/07 20:08:55
>>27
シートーピッチャン……って、続き知らないんだ。
あと、使徒ってーとあれか、グランダークの一派か。
29:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 23:02:52
投下します。一部捏造設定があります。
『子連れダイノガイスト』 第四話 『運命』へ
ざあ、と波の引いては寄せて、岩礁にぶつかって砕ける音が絶え間なく続いている。青く輝く海が誕生して以来、片時も止む事の無かった音が耳に心地よい。そよぐ風は暖かく、潮の香りの中に、たわわに実った南国の果実の甘い香りをかすかに乗せている。
鼻をくすぐる香りと共に頬を撫でて行く風の感触は、例えようも無く優しい。きゃははは、と木霊するのは、溌剌とした元気さに満ちた子供達の声だ。ぱしゃぱしゃと波の寄せる砂浜を走り、遊んでいるのだろう。
青い空に吸い込まれてしまいそうな声は、水着を着た十五、六歳の少年と、フリルのついた白いワンピースの水着を着た、こちらは十歳前後の女の子だ。
少年は相当に過過酷な訓練を積んでいるのだろう。その体にはおおよそ無駄な脂肪や、肥大な筋肉もついていない。束ねた鋼線を骨格にし、戦士に必要な最低限の筋肉を纏った体つきだ。
対して少女の方はいかにも子供子供した、凹凸の極めて乏しいつるぺた体形だ。臍が浮かぶくらいピッチリとした水着を着こみ、若々しい活力に満ちた肢体が、少年との戯れによく弾んでいる。
何時開くのかと誰をも魅了する小さな花の様に透き通った雰囲気だ。そして黒髪の少年と栗色の髪をした少女の顔立ちにはどこか同じ面影を見つける事が出来る。
シン・アスカとマユ・アスカ。この世に立った二人きりの肉親になってしまった二人である。
C.E.71年に勃発した赤道直下の中立国家オーブと地球の諸国家の連合体、『地球連合』の間で起きた戦闘で両親を理不尽にも奪われ、とある世界で敗れた『悪』によって救われた二人であった。
そしてその『悪』と共に兄妹が一員として活動している組織の名は宇宙海賊ガイスター。その活動範囲のほとんどを地球圏に留める、現在地球圏で最も有名な武装海賊である。首領ダイノガイストを筆頭に、少年少女二人のみが確認されていた最小規模の宇宙海賊だ。
だが、規模の小ささに反して彼らの保有する謎の巨大MSダイノガイストの圧倒的戦闘能力から、軍事関連企業や各国家軍部の注目を集めている。
最も古い記録ではオーブ戦にて総数五十機のMSを破壊した。
その数ヶ月後に姿を見せたヤキン・ドゥーエ戦では、当時最強とされた核動力MSフリーダム、ジャスティス、プロヴィデンスの三機とそれぞれ互角以上に戦い、地球連合・ザフト・三隻同盟全てに牙を剥いた最凶の機体であるためだ。
MS・巨大戦闘機・恐竜と複雑かつ必要性があるとは思えない形態を含めた可変機構。当時MSとして最大の出力を誇っていた核動力機を圧倒するパワー。
頭部の長短四本の角や胸部の金色の装甲から放たれる、発射機構がよく分からない武装。人間が乗っているとは思えない、まるで機体そのものが肉体の様な動き。
前大戦中、頭抜けた戦闘能力を持っていた核動力機に比肩するかそれ以上の武力を持つこの機体に、各国の目が向くのも無理はなく、そしてまたなぜこれほどの兵器を一介の宇宙海賊如きが所有しているのか、という疑問は今もなお湧いて尽きる事を知らない。
その背後になんらかのアンダーグラウンドに属する組織が関与しているのではないか?
ブルーコスモス? それとも名も知られぬ秘密結社? 数十年先を行く技術を持った謎の私設武装組織?
ゴシップじみた無責任な噂を巻き込み、ガイスターに対するあらゆる考察や噂、推測が行き交っていた。
いまだそういった好奇心と欲望と陰謀が入り混じった目を持った人々が見つけられずにいるガイスターの秘密基地の一つが、今シン達のいる南洋の孤島であった。
旧世紀に放映された豚の飛行機乗りが主役の映画に出てくる、その豚の飛行機乗りが家代わりにしていた孤島の様に、周囲を岸壁にぐるりと囲まれている。
真ん中をきれいに円形に刳りぬかれた島の中央に、ぽつんと建てられた簡素な小屋の他に、真っ白い砂浜に刺さったパラソルとチェアーがひとつ。
リラックスしきった姿でチェアーに寝そべっているのは青いサマーセーターを着込み、左手には白い絹の手袋をはめた二十代前半の女性だ。ゆったりとした服装は、均整の取れた大人の女の体のラインを慎ましく隠している。
紫をわずかに混ぜた紺色のショートヘアーに、首筋から左眼の眼元まで大きく走る火傷が特徴的だった。
今はサングラスをかけてパラソルの影でトロピカルジュースを片手に、文庫本に目を落としていた。時折波と戯れるアスカ兄妹に目を向けて、ふっと目元を和ませる。二人の保護者代わりの、宇宙海賊ガイスターの知られざるメンバーの一人『艦長』だ。
30:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 23:03:49
澄みきった海水をすくいあげて、お互いにかけ合って遊ぶシンとマユが、太陽がさんさんと輝く青空の彼方からやってくる光の玉に気付いた。淡い紅色の球体で、シンの頭位の大きさだ。
内部ではまるで炎の様に光が揺らめき、時折人の形の様に動いている。シン達も初めて見た時は度肝を抜かれたエネルギー生命体だ。かつてダイノガイストが活動していた宇宙の版図からは大きく外れたこの『地球』に、たまたま辿り着いた宇宙商人が、その正体だ。
球体はちょうどシンとマユの顔の辺りで動きを止めて声をかけてきた。
『お久しぶりでんな。シンはん、マユはん。ちぃとは背が伸びましたかいな?』
「こんにちは! まだそんなに伸びる位久しぶりじゃないよ。下でダイノガイスト様が待っているから早く行ってあげてね。じゃないとまた、ガオ~~って吼えられちゃうよ」
『ひええ、そりゃたまりませんわ。ほな、行かせてもらいますわ』
マユの、ダイノガイストを真似た仕草に、球体の表面が波打った。それが怯えの表現らしい。そのままぴゅっとまた動き出し、チェアーに寝そべる艦長にも一声かけてから、岩壁に偽装している地下への入り口に消えて行った。
ダイノガイストがかつて宇宙を荒らし回った宇宙海賊である為に数多のエイリアン・テクノロジーを保有しているとはいえ、C.E.ガイスターの面々が持つすべての超技術を賄うにはやはり専門の技術や特別な資源が足りない。
それを補っていたのがあの宇宙商人だった。マユは地下に向かってぱぱっと飛んで行ったエネルギー体を見送りながら、手を振っていた。彼のもたらす商品は、マユ達にとってこの上ない玩具であり、同時に不可欠な商売道具なのだから。
立体映像の密度の操作によって、現実の岩壁と変わらぬ存在感を齎されたカモフラージュをすり抜けて、すいすいと宇宙商人はダイノガイストが座して待つ地下格納庫へと向かった。一辺百メートルに及ぶ広大な空間である。
発光物質を含んだ構造材を使っている為に、照明を設置しなくても並の人間には十分な光量が得られる。中央に全高三十メートルを超える黒い鋼の暴竜が座し、その頭の左横の辺りにクレーンの先に設置された台の上に、二十代後半ごろの青年が立っていた。
いかなるものも引き裂かずにはおけぬ三本爪に、引き千切り噛み砕き咀嚼する事の出来ない者など無いと無言で語る、その口に連なった白い牙。恐竜と言うよりはスクリーンの中の怪獣に似た巨躯の背に負った二門の砲身。
頭部を飾る反った刀身の様な黄金の角。ブゥンと鈍い音を立てて青いレンズの双眸が鈍く輝いた。
現在地球圏最強と名高い謎の人型可変機動兵器ダイノガイストであると同時に、宇宙海賊ガイスターの首領ダイノガイストその人であった。
傍らに立つのは、艦長と同じ様に人々には知られていないガイスターのメンバーの一人アルダ・ジャ・ネーヨだ。かすかに波打つ金色の髪を肩に掛かるまで伸ばし、それなりに端正な顔立ちの上半分を、サングラスで隠していた。
身に付けているのはザフトの白服を改造したらしいロングコートだった。口元にはあるかなきかの淡い笑みが浮かんでいた。アルカイック・スマイルとはまた違った、どこか悪意を感じさせる笑みである。
人の感情に敏いものならば、アルダから感じられる感情がない事に気付き、慄くだろう。アルダが笑っているのは、あくまで形だけ。文字通り形だけなのだ。笑いを浮かべる仮面を被っているのと等しい。
少なくとも、アルダが感情を込めた笑みを向ける相手は宇宙商人では無かった。
『やーやーお久しぶりですなぁ、ダイノガイストはん! かれこれ二週間ぶりでっしゃろか』
『時間通りだな。宇宙商人バイヤー』
やや軽い口調のバイヤーに比べ、無法者の野卑さの中に、歴戦の戦士の風格を滲ませたダイノガイストだ。
かつてダイノガイストがこのC.E.地球ではない地球で取引を行っていた宇宙商人トレイダーは、配下であったガイスター四将と共に宇宙警察に逮捕されている。
その蛮名故に積極的に取引をしようと言う宇宙商人が少ないのが、本家ガイスターの欠点の一つだった。
バイヤーは本家ガイスター時代には付き合いの無かった宇宙商人だが、何の因果か太陽に身を投げて自死したはずのダイノガイストが目覚めた際に記録していた宇宙星図や、あらゆるデータから算出しても該当しないこの地球でヤキン・ドゥーエ戦役終戦の頃に出会った。
31:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 23:05:05
トレイダーは非合法の品を主とする商人で、宇宙規模で見てもかなりのネットワークを持つ大商人だったのだが、ガイスター壊滅時についでに逮捕されている。
そのトレイダーが宇宙警察に逮捕された事によって主を失ったその商品の流通ルートや情報網、膨大な利権を巡り宇宙中の商人の間で裏世界の暗闘が繰り広げられた。
バイヤーはその暗闘に敗れてそれまで蓄えた財を失い、逆転の目を探るべく誰の手も届いていない未開拓宇宙を目指していたのだ。
その旅の途中で未開の原住人達との取引用の、手元に残った最後の品々を積んだ宇宙船が事故で故障し、流れ着いたのがこの太陽系だったのである。
しかし、この世界の地球人類の宇宙進出レベルを見るに、取引は難しいかと頭を悩ませていたバイヤーの前に、宇宙にその悪名と武勇を知らしめていたダイノガイストが姿を見せたのである。
宇宙警察最精鋭チーム『カイザーズ』と宇宙最強の宇宙海賊『ガイスター』の長年の戦いが、ガイスター首領ダイノガイストの死亡と、ガイスター四将の逮捕で終焉を迎えた事は既に銀河の果てまで知れ渡っていた。
だから死んだ筈のダイノガイストが目の前に姿を露わした時、バイヤーは人生で初めてと言うくらい大きな声で悲鳴を上げたものだった。
対してダイノガイストからしてみれば、オーブの岩と闇の牢獄で雌伏していた頃から頭を悩ませていた現在位置と宇宙の状況を手に入れる事の出来る存在との邂逅は、奇跡のような幸運だった。
現行の地球人類が解明していない、宇宙航行特有の空間跳躍の前兆を感知したダイノガイストが急行した現場で、バイヤーと出会い今に至るまで取引を続けている。
エネルギー生命体であるバイヤーにとって、単に自分自身が宇宙を飛ぶだけなら不必要な宇宙船を使っていた事は、ダイノガイストにとっても不幸中の幸いだった。
事故にあったとはいえ、メイン動力が生きていた宇宙船にはダイノガイストが求める宇宙へ向かうべき航路のデータや、最新の宇宙情報や、バイヤー最後の商品が十分に残されていたからだ。
ダイノガイストは、自分達のいるC.E.地球のお宝をバイヤーに売捌く事で商品と情報を手にいれ、バイヤーは宇宙でも非常に価値のあるお宝として通用しそうな地球のお宝を手に入れる事で商売人としての再起を狙うチャンスを手に入れたわけだ。
既にバイヤーが買い取りそうな品を、これまで奪っておいた商品の中から選んで床に並べてある。事前に目録を送りつけ、その中からバイヤーがこれはと思った品々だ。
地球の数万機埋設されたニュートロン・ジャマーの実物から、最新鋭の多機能消防車、ラミネート装甲やTP装甲から初版本で揃えた『こ○亀』や『○ルゴ13』全巻セットや、ブリキ製のおもちゃやらベーゴマやら、バラエティに富んだ品々だ。
バイヤーは格納庫の片隅に置かれていたジャンクの山に近づき、その中にあった小型のカメラの中へとはいった。
すうっと光の玉がカメラの中に入った次の瞬間、壊れた筈のカメラのあちこちが開閉し折りたたまれ、小型の手足を付けたとりあえずは人型のロボットに変わる。
『宇宙商人バイヤー~~!』
とそれなりに通る声で、バイヤーが変身の完了を告げた。別にダイノガイスト同様に機械の体を手に入れる必要はないのかもしれないが、トレイダーも同じ事をしていたし、宇宙商人の流儀なのかも知れない。
ピンク色のボディの上にある青い頭部の頂点から小さなプロペラが展開して、ヘリみたいにふよふよと浮き出した。それからゆっくりと取引品の上を旋回し始め、へー、ふーん、ほー、これはなかなかと言いだし始める。
じろじろと見まわしてからまたダイノガイストと同じ目線まで浮き上がり、腰の辺りから取り出したソロバンをパチパチ弾き始める。
目下、ダイノガイストには宇宙で流通している貨幣は必要ないので、基本的に要求するのは情報と、物資だ。バイヤーの頭(?)の中で今回の品々がどの程度の価値で流通するかの推測が成され、やがて結果がはじき出された。
『よっしゃ、これなら二億分の商品まではお好きなんと交換しまっせ!』
『二億だと……?』
『……あきまへんか? あのー、例の金貨があったら、もう三千万は出してもよかったんやけど』
唸るようなダイノガイストの声に、バイヤーは見ている方が哀れな位華奢な四肢を震わせて後退した。バイヤーに比べればはるかに場数を踏んだトレイダーも、辛酸を舐めさせられたダイノガイストの咆哮がおっかないのである。
『ふん、まあいい。だがここ三カ月分の情報を付けてもらうぞ』
『へえ、それくらいならかましまへん』
32:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 23:06:42
と値上げを要求されたのではない事に、バイヤーはほっと一安心する。やがて引き取った商品をどこからか取り出した唐草模様の宇宙風呂敷にしまい込み、よいしょと田舎から上京してきた風な格好でまたプロペラを回して浮かび上がった。
『ほな! 今後も御贔屓に』
バイヤーがそう言って来た時と同じ道から姿を消すのを見届けるよりも早く、ダイノガイストはバイヤーから手に入れた情報を手元に映し出し、目を通していく。
宇宙中の情報と言っても、ある程度話題を絞る様に伝えてあるから、せいぜい百科事典およそ百万ページ分程度の量だ。目を通し終えるのにそう時間はかからない。
バイヤーとの商談の間、沈黙を守っていたアルダが、ふとダイノガイストの様子がやや違うのに気付き声をかけた。本来アルダの役割はこの後なのだが、今日は気まぐれを起こしたらしい。
「なにか興味を惹く事でも?」
『貴様に言っても分らんだろうが、ドライアスが宇宙警備隊のファイバードに討たれたのだ』
「ドライアス? ファイバード? 宇宙警備隊は、なんとなく察しは着きますが……」
『ドライアスとは、ある組織とマイナスエネルギー生命体の個体の名だ。宇宙皇帝を自称する気に入らん奴だ』
どうやら知己の間柄であるらしいが、ドライアスと呼ぶ時に込められる感情は、嫌悪や敵意の割合がほとんどだ。アルダはダイノガイストの言葉の続きを待った。
『ドライアスはかつて宇宙にその名を轟かせた星間組織だ。オーボス軍、宇宙警備隊、宇宙警察と並ぶいわば宇宙列強の一角だ。
だが、瞬く間に勢力を広げて行くドライアスを危惧した宇宙警察と宇宙警備隊、そのほか惑星国家群が軍事同盟を結び、真っ向から衝突したのだ。
ドライアス優勢の時期がおよそ一千年、そこから宇宙同盟が互角に盛り返すのに一千年、そしてついにドライアスをほぼ壊滅まで追い込むのにさらに一千年』
「流石にスケールが大きい。で、『ほぼ』とは?」
『うむ。……ドライアスを相手に優勢に戦えるようになった宇宙同盟は、最後の決戦に際し、宇宙皇帝ドライアスのいる本陣に、全宇宙から選りすぐった最強最高の戦士達を送り込んだのだ。
そしてその戦士達がドライアスの腹心をことごとく討ち果たし、遂には皇帝ドライアスの首を取るまで一歩と言う所まで迫った。だが、結果を言えばドライアスと最大の腹心であった二体のエネルギー生命体を逃す事になった。
組織としてのドライアスは壊滅に陥ったが、その旗印であり核であったドライアスは逃げる事に成功したのだ。宇宙警察も宇宙警備隊も、ドライアスとの戦いで大きく力を削ぎ、組織としての体裁を保つので精一杯だったから追手もわずかな数しか放てなかった。
そしてその追手に選ばれた中の一人が、当初一〇〇〇居た最高の戦士達のたった十名の生き残りの一人、宇宙警備隊隊長ファイバードだったのだ。だが、どうやらその因縁も決着が着いたらしいな』
「なるほど、ところでボスはそのドライアスとなにやら面識があるような口調ですが、ひょっとして……ご兄弟か何かで?」
『ふざけた事を言うな! ドライアスとは一度戦った事があるのだ。あやつめ、このおれ様に向かって、配下にしてやるからありがたく思え、などとぬかしおったのだ!』
ズドン、とダイノガイストが振り上げた尾が、思い切り床を叩き、そのままそっくりめり込んで辺り一面に罅が蜘蛛の巣のように広がった。その時のドライアスとのやりとりが屈辱的だったのか、ダイノガイストの体が怒りに震えている。
アルダは、そ知らぬ風で問いを重ねた。ワイヤー並に太い神経か、よほど肝がどっしりと胡坐をかいて座っているに違いない。
「それで、その時の決着は如何なものだったので?」
『ふん、口惜しいが丸七日七晩やり合って決着がつかなかったわ! あの時は宇宙警察共の余計な横槍がなければ、ドライアスを存在の痕跡も残さず消し飛ばしてくれたものを』
と息巻くダイノガイスト。一方でアルダは話を聞く分には、ドライアスとダイノガイストの実力はおおよそ拮抗していたようであるから、勝率もやはり五分五分だったのだろう。
アルダ個人としては、その時二人の邪魔をした連中に感謝したいくらいだ。何しろダイノガイストがいなかったら、こうして生きる事は叶わなかったのだから。
まあ、そのドライアスがファイバードに滅ぼされダイノガイストとの決着を付けられないのが現実である以上、ボスの機嫌を損ねても仕方がない。
33:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 23:08:04
「なるほど。事情はよく分かりました。では、地球側との商談に移りたいのですが、よろしいですか?」
『む、分かった』
はぐれ宇宙商人との売買がダイノガイストの役割なら、地球側とのパイプを繋ぐのがアルダの役割だ。
アルダに流れる血脈の持つ、超人的な直感と幼い頃に施された帝王教育に加え、地球のアンダーグラウンドで培った経験と知識はガイスターの組織維持に役立っている。
一度死んだ事と、新たな生で得たモノがアルダ自身の人格にある程度肯定すべき変容をもたらし、上記した技術や知識を使う事に抵抗を感じなくさせていた。
本来ならばアル・ダ・フラガとでも名乗る所を、アルダ・ジャ・ネーヨなどとふざけた名前を使っているのも、ある程度のアルダ自身の中で、とある物事に対して吹っ切れた事の証明でもあった。
アルダがかつて培った裏社会へのパイプを通じ、密かに構築した地球側との数少ないルートとの取引も今日だった。
アルダとダイノガイストが正面を向く壁が同時にパネルの役割も果たし、壁一面に金色の髪をした三十歳前後の男の姿が映る。
すでに本業から身を引き隠棲したと噂されているが、なかなかどうして、裏ではガイスターと唯一取引のある地球勢力として隠然たる力を蓄えている。
「やあ、ダイノガイストさん。相変わらずのご活躍は耳にしていますヨ」
『貴様もその皮肉めいた口の利き方は変わらんな』
「おっと、これは失礼。アルダくんも変わりませんね。急に老けこんだりはしていないようですネエ? 一安心、といった所ですか」
「ふふ、それはどうも。君も世界規模の鉄道事業の方、成功を収めているそうじゃないか。まずはおめでとうと言わせてもらおう。我々の技術も君の所の革新的な技術の礎として役に立っているのだから、その分利益を還元してほしいがね」
「何をおっしゃる。君が陰で出資している企業も順調に業績を伸ばしているじゃありませんか。これ以上利益を求めるのは金の亡者のやる事です。それにぼくと貴方方はあくまで対等のビジネス相手ですヨ? 腹の探り合いはここらへんまでにしませン?」
『お前達のじゃれ合いはどうでもいい。今日の用件はなんだ?』
やれやれとモニターの向こうの男は肩を竦め、傍らのテーブルに置いてあったコーヒーで喉を潤してから、改めて口を開いた。
「実はお空の連中にちょっかい出そうとしている元同業者の話を小耳に挟みましてね。これ、放っとくとちょっと面白い事になりそうなんですが、ただ傍観しているってのもつまらない。それにその元同業者ってのがぼくとソリの合わない人物でしてねエ……」
「要するに、嫌がらせだろう? お空の連中、つまりはプラントと君の元同業者のイザコザの最中で、我々に最高最悪のタイミングで横から殴りかかれ、と言いたいのだろう?」
「ま、そんなトコです。どうもアーモリーワンという軍事用の工廠でロールアウトした新型のMSを強奪するつもりらしくてねえ。
まるであのヘリオポリスの意趣返しのようでしょう? まあジェネシスαからザフトのGを一機奪った事もありますが、あれは表立つ事のない連中の仕業でしたし、ノーカンでしょうね。
所でぼくの元同業者―ああ、ジブリールくんというんですが、ちょっと短絡的な所がありましてね。特に深い考えがあるわけではなさそうですが、彼の考えた事が上手くいくのは面白くない
そこでガイスターの皆さんにお願いです。アーモリーワンで開発されている四機の新型MSを、ジブリールくんの手元に渡るよりも早く強奪してほしいんです。機体は貴方方が好きにして構いません。まあデータ位は流して欲しいですけどね。
報酬は時価と言う事で。あ、後なるべく無傷で手に入れてくださいネ?」
『おれ様達に貴様の使い走りをしろと言うつもりか?』
34:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/07 23:14:55
ブゥン、と一際強くダイノガイストの瞳が鈍く輝いた。返答を間違えれば今後ダイノガイストと男の関係は修復不可能なものに変わるだろう。掌にたちまち溜まった汗を、そっとスーツに押し付けて拭い、男は気を持ち直した。
「いいえ。あくまでビジネスとしての依頼です。報酬は一機に付き三百億アード。それ以外の装備や情報などによっては随時報酬を増額します。またこの依頼とは別に、以前頼まれていた各種の物資は無論提供します。これはあくまでも対等なビジネスです。
ぼくはガイスターに誠意も悪意も求めません。ただこちらの提示する額に見合った仕事をこなしていただければそれでいい。ぼくもガイスターの仕事に見合った報酬を用意するだけです。ぼく達の間に慣れ合いも信頼も必要ありません。
ただ単純なロジックが一つあれば良い。依頼を果たせば十分な見返りがある。十分な見返りさえ用意すれば依頼を果たしてもらえる。これで問題はないはずです。ぼくは貴方達を見下しもしなければ過剰に評価するつもりもありません」
『ふん、バイヤーよりは商売慣れしているな。よかろう、貴様の誘いに乗ってくれるわ。その新型MS四機、指を咥えて待っているがいい!』
「……そう言っていただけて幸いです。では、物資は何時も通り届けさせますので。健闘を祈っていますヨ?」
男は最後までいつもの口調を維持できた事に小さな達成感を感じながら、モニターの電源を落とした。
砂浜で遊ぶシン達が、夕暮れと共に基地内部に戻ってきた所で、今度のお宝についての説明が行われた。健康的な麦色に焼けたシンとマユは上にパーカーを一枚羽織った格好で、艦長の方は変化がない。サングラスをいつもの色入り眼鏡に変えた位だ。
変わらずダイノガイストの横に居たアルダが、自分から見て右、マユ達からして左の壁をモニターに変えて、依頼のあった四機のMSの姿を映し出す。
マユとシンの瞳が興味深そうにMS達を見つめ、艦長は忘れ難い記憶と似た事態に、複雑な顔色を浮かべていた。
今度の仕事は、場合によってはかつてオーブ保有のコロニー・ヘリオポリスを壊滅させた連合の新型MS強奪事件の再現となりかねない。艦長の表情に気付いたアルダはどこか底意地の悪い笑みを浮かべた。
「次のお宝はコレだよ」
四分割された壁モニターに、いわゆるGタイプの特徴を備えた四機の鋼の巨人が映し出される。
局地用と思しい特殊な装備とコンセプトで開発された三機と、ベースとなる機体に、様々なオプションを装備する事によってあらゆる局面で、最高の性能を発揮する事を主眼に置かれた一機で、計四機だ。
それぞれ、機体名称を『ZGMF-X24S カオス』、『ZGMF-X88S ガイア』、『ZGMF-X31S アビス』という。これらが局地用の三機。
そして―『ZGMF-X56S インパルス』。この機体こそが最後の汎用性を主眼に置かれた四機目だ。本来ならば、シン・アスカの乗機として幾多の戦場を賭ける筈だった機体である。
これから物語は変容した本来の歴史の始点へと移る。
―続く。
35:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 00:15:52
まさかの(?)トレーダー支援
36:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 00:49:15
勇者シリーズに原作ネタに
いい感じにあちこち絡み合ってますね
続き期待です
37:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 01:00:14
GJです
その解釈ならドライアス勢の人手の少なさに納得が行きますね
CE世界の地球圏に外宇宙からの侵略者現れたとき
伝説の力が発揮できるものやら
38:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 03:22:10
ぼくらの盟主王が生存してるっぽいな。
ダイノガイスト様はナタルだけ助けたわけじゃなかったのか……。
39:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 07:32:35
嵐を呼ぶ盟主王生存!!
40:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 08:13:09
GJです。携帯からあわてて支援したのでタイミングも文句もおかしくなってしまったorz
てか盟主王がさらに鉄道王ですかw
確かにあれも石油が枯渇した世界なので納得です。
41:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 08:56:20
GJ!
こ、これは……盟主特急ムルタガイン登場フラグか!(違います)
42:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 09:21:32
>>41
あやまれ!!
一瞬凄く納得してきたいしてしまったおれにあやまれ!!
43:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 10:16:33 ONYDQTYh
……いや、けどありえない話じゃないぞ。
盟主王は元々子供っぽいところがあるし、
それに、コーディネーターにコンプレックスを持ってた彼にとって、
MSってのはできれば操縦してみたいもののはずだ。
異星人との接触でコンプレックス薄れてる可能性は高いけどさ。
もうおおっぴらに軍事に関わっていないけど、
ドライアムから得た技術を試す意味でそう言った玩具を作ってみる事が無いとはいえない。
44:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 11:00:04
CEには謎の個性派ブラックボックスAI「8」はさておき、ユン・セファンがMSの設計に使った
疑似人格搭載の量子コンピューターがある。
がんばれば行けるか超AI……?
でも最大のネックは「ガイン」って名前をそのまま盟主王のパートナーに使うとちょっとアレな気がする点か。
45:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 11:40:27
つまり超量子合体アズライオーですね。
46:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 17:12:45
あーあ
47:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 17:28:14
初登場時かたして『急に出てきて勝手に投下』だから何言っても無駄な相手なのは分かってたけど、
24時間も待たずに投下とはさすがに予想外だったわ。
48:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 17:58:09
>>39
嵐を呼ぶ盟主王の子どもの嵐を呼ぶ幼稚園児
・・・・・・ちょっと飛躍しすぎたね
49:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 19:05:30
しかしインパルスを奪うのは大変だろうなあ。シルエット制覇は困難か。
「子連れ」史では誰がパイロットに選ばれているか楽しみです。
50:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 20:20:36
>>43
ちょっとまて
青森港強襲ということはユニウス7落下イベも近いということだ。
つまり…
盟主王改め鉄道王が
グ レ ー ト ア ズ ラ イ ガ ー パ ー フ ェ ク ト モ ー ド
に乗って颯爽と参上するんじゃないか!
51:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 20:27:03
>>50
JJ9が混じってるぞ
52:通常の名無しさんの3倍
08/07/08 20:46:15
>>51
入ってないぞ
サスライガーじゃなくて
盟主王アズライガーだから
53:通常の名無しさんの3倍
08/07/09 02:34:52
グレートムルタガインパーフェクトモードではなかろうか
54:通常の名無しさんの3倍
08/07/09 09:36:18
>>53
鉄道王だからな。しかし「ガイン」成分をどうするかが問題なんだ。
55:通常の名無しさんの3倍
08/07/09 18:23:33
>>47
そんなに嫌なら荒らして追い出せば?
2chなんだからそれ位平気でやれるだろ?
56:通常の名無しさんの3倍
08/07/09 20:04:30
>>55
かまうな、そっとしておいてやれ。同類に見られるぞ?
57:通常の名無しさんの3倍
08/07/09 20:37:22
>>54
ダイノガイスト様がスターゲイザーに手を出してないはずがない。
あれパクって超AI製造中だろうよ。
最悪できて無くても本家鉄道王みたいにAI未搭載で隕石破壊に行くだろうさ。
58:通常の名無しさんの3倍
08/07/09 23:37:16
テレビロボあるからエネルギーカプセル?を
もう一つくらい作ればガイン出来るような?
59:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 00:27:33
>>57
スタゲがいたか……盟主特急隊も夢じゃないな。
60:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 09:12:05
量産型ガイスターロボをぶった斬るブルーセカンドLとかは絵になりそうだよな
61:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 11:49:50
しかしジブリールが手に入れられなかったインパルスのデータをアズラエルは手に入れてる辺りに二人の力関係が見えてくる感じがする。
62:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 15:49:57
大人と子供の違いがある気がする
63:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 16:17:26
盟主王はもう補正が切れてるから、その差じゃね?
64:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 20:25:21
ジブリールも補正が切れれば変われるのか?
65:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 21:12:43
ジブ公の場合はより冷徹になるとか無能じゃない悪役としてまともになるような気がするなぁ
66:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 21:13:57
フェニックス化するんだよ。
67:通常の名無しさんの3倍
08/07/10 23:43:51
弟思いの頼りになる兄貴か
68:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 00:37:08
ジャミトフ化が真っ先に思い浮んだ
69:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 01:22:41
>>67
つまりジェイデッカー以降勇者シリーズには無くてはならない存在
「NINJYA勇者」になるわけですね?
判ります><
今じゃあTFにすら反映されてるからなぁNINJYA
70:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 13:41:54
ビックボルフォッグだー!
71:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 13:46:01
つまり、マユを守るためのダイノガイスト様謹製NINJYAROBO登場って訳だな。
72:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 14:28:17
え?マユがNINJYAROBOじゃないのか?
73:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 15:28:40
>>69
元祖NINJAはシックスショットだろ
74:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 20:14:03
>>73
シャドウ丸はシックスショットの金型流用して作られてるしね
75:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 21:36:04
ナマ言っちゃいけねぇや
元祖NINJYAはナイトバードだろ?
76:通常の名無しさんの3倍
08/07/11 21:43:25
ナイトバードはKUNOICHI
77:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 01:16:25
ジェイデッカーが、ラクシズ追っかけるというのを考えた。
だってあいつら兵器不法所持だし。こー、アンチラクス的なSSではなく、
ルパンとゼニガタ警部のような追いかけっこSSを。
どうだろう?
78:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 02:03:47
>>77
早速書く作業に移るんだ
山寺回とか海外の事件に赴くこともあったし
ブレイブポリスって何気に制約少ないよなぁ
移動の足が無いから大変そうだけどね
79:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 02:10:32
ジェイデッカーって、何気に大気圏離脱出来るんだぜ?
ちなみにジェイデッカーの世界には軌道エレベーターがあるんだぜ?
倒壊しつつあるそれを宇宙にあがって撃ち壊していくエピソードがあった
80:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 02:12:03
ちなみにデッカードのエネルギー源はガソリン
81:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 02:15:44
ビルドタイガー合体回だな
サブ勇者の合体に2話掛けたのはこいつくらいかな?
離脱して充分動けるんだもんなぁ
ブレイブポリスのエネルギーは異常
82:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 02:19:39
ビルドタイガー組は軽油じゃないの?
83:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 05:36:11
連合の軍部がブレイブポリスとGGGのAIに興味を持ったとの噂です
84:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 08:33:54
GGGのAIは基本的に人間の人格のコピーじゃなかったっけ?
85:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 08:44:18
>>84
人からのコピーなのはゴルディとマイクだけだよ。ボルフォッグはモデルにしただけだし。
龍兄妹は完全に一から育てた系。
86:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 11:34:19
それにしたって軍用兵器を上回る『治安維持用ロボット』の存在って……
87:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 13:12:15
基本的に勇者シリーズのロボはオーバーテクの塊だしGGGは150億年前の遺産を使ってるからな
敵対する相手も軍用では適わないからこそ勇者ロボもいるわけだし
そもそもGGGのロボが治安維持ロボットである理由は日本国憲法9条の兵器を持たないが引っかかってるからなぁ
初代ガガガは防御を主軸に置かれた機体だし
88:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 13:36:18
86が言いたいのはブレイブポリス=軍用兵器を上回る『治安維持用ロボット』
って事でしょ
現実に照らし合わせると戦車に勝てるパトカーなわけだし
89:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 14:55:38
犯罪組織も色々持ってるから対抗できるように作ったってことじゃないの?
90:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 15:28:40
逆に考えるんだ治安維持用だからこそ際限なく強く出来たのだと
ブレイブポリスは量産化も考えられていたからなんとも言えないけど
犯罪者がワンオフで作るロボットの方が軍用で量産されているロボットの方が強かったんだろう
それで>>89に続く
91:通常の名無しさんの3倍
08/07/13 18:45:53
wikiのジェイデッカーの項目見てたら、犯罪組織どころか軍用機だの粗大ゴミロボまではともかく……
武器密輸組織とか科学者とか怪盗とか、ロボットの所有者がゴロゴロ居るような状況で、
治安維持にそんな戦闘能力を持ったロボットが必要って、どーいう世界なんだ(笑)
とはいえ、話の荒唐無稽さなら、某赤い飛騨忍者に勝る物はないが。
92:通常の名無しさんの3倍
08/07/14 20:40:57
勇者ロボだけなら「心を得たことで性能UP」なんてことを第一話でも言っていたけど……
それでもパワーバランスが何かおかしいw
他所の国からも名指しで救援要請とか来てた気がする
93:通常の名無しさんの3倍
08/07/14 22:22:04
よくよく考えてみればパトレイバーの世界がより物騒になった世界と考えれば警察車両の強化も「有り」なのか
94:通常の名無しさんの3倍
08/07/14 23:24:07
>>49
そもそもインパルスって数機分複数建造された機体なんだけどな。
設定だと実働機のほかにミネルバにコアスプレンダーを含めた予備機が積んであることになってる。
95:通常の名無しさんの3倍
08/07/15 21:36:24
ブレイブポリスは警視庁に置かれているが、
彼らが量産されたら警察庁とか各県警にも
置かれるのかな。
96:通常の名無しさんの3倍
08/07/15 23:24:31
>>95
ブレイブポリスの金って冴島総監がほとんど出していたような。
ちがったけ。ブレイブポリスのオフィスの改造費用もあの人の
ポケットマネーだった気が。
金かかるから県警にゃ無理じゃないかなぁ。ああ、でも
中途半端に変形するパトカーはあった気がする。でっかいリボルバー
装備したヤツ。犯罪者ロボにゃ全く効果なかったけど。
97:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 00:11:51
マイトガインにも出て居たような気がするガバメントドッグな
全然役に立たないw
デッカーデって心持った事で本来の30倍くらいの性能持ったんじゃないか?ww
98:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 00:13:18
確か総監の私財は入っていなかったと思う。
建造費用は血税です。
パトカーロボはブレイブポリス以前からあったタイプで、合体前ブレイブポリスのマニピュレータ規格は
それに合わせたって設定らしい。
ブレイブポリス量産に関する話だと、ブレイブポリス解散の話があるけど、あれは……だしな。
99:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 00:51:10
埼玉県警に量産型ブレイブポリスが配備されたら…
銭型のとっつぁんの部下としてルパンを追って世界中を飛び回ることになるんだろうな。
100:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 09:39:09
どう考えてもとっつぁんのほうがロボより廃スペックです……
101:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 10:24:41
一人一人の対決ならルパン一味より強いからな、とっつぁん
102:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 10:41:51 3ZSYoq9y
いや、三対一の対決でも微妙に優勢だぞ>とっつあん。
ギャグ回のお約束として、
ルパン次元五右衛門の攻撃を華麗にかわし、返り討ちにするとっつあん
→しかし、三人に集中していた為、思わぬミス(船の進行方向に岩があったとか)で痛みわけ
と言うのがあるからなー。
……ルパンの攻撃の副産物で感情に目覚めてしまった上に、
以後とっつあんの部下兼弟子として、超AIの学習能力をフルに生かしてしまった量産型BPが
本家に研修に来る話とかあったら面白そうだな。
103:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 15:31:51
つまり…
何故かジェイデッカーの世界にラクシズとシンが来てしまい、
ラクシズはCEと同じ事をしようとして犯罪者扱いされてシンはいろいろあって友永家に居候しながらインパルス(orディスティニー)でBPに所属。
そんな所に各都道府県警察に先駆けて埼玉県警に配備されていた量産型BPが本庁のBPに研修に来ると言う事ですね。
104:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 17:33:43
>>103 激しく読みたい俺がいる。
シンって、くるみ姉ちゃんと同じ歳か!
105:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 17:48:30
そして相棒のインパルスはいつしか自我=超AIに目覚め、人を守る勇者になるわけですねわかります
そういえばシンが勇者王ボイスで合体する動画があったなw
106:通常の名無しさんの3倍
08/07/16 20:36:08
なあ、俺ダ・ガーンが好きだったんだが、話の性質上、
種や種死とのクロスは難しいんでしょうね。でもあえて話を振ってみる。
もし、連合とザフトの戦争中にオーボス軍が攻めてきたら、どうなるでしょうか?
まず、最初の敵はレッドロンですが、果たして連合やザフトに対応できるのか。
もしできなかったとして、ダ・ガーンが登場したら、戦争に影響がでるのだろうか。
ここまで妄想して、妄想ついでにダ・ガーンたちの隊長に、
妹を守ろうとしたお兄ちゃんなんていう妄想が……。
107:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 10:06:00
ダ・ガーンなら
海岸。キラ、戦闘した後悲しみの悦に入っている。
キラ「人はわかりあえるのに、どうして争いなんかするんだろう」
蛍、キラをじっと見つめる。
蛍「命をおもちゃにする者は、自分の命も、誰かにもてあそばれるのよ…」
キラ「君は、僕たちのことをわかってくれるんだね?」
蛍、逃げようとするがキラに拉致される。
ブッチョ「星史はん、大変でっせ~! 蛍はんが誘拐されましたのや~!」
星史「なんだって?!」
ラクシズと戦闘
ダ・ガーン「星史、あの戦艦から彼女の生命反応がある!」
星史「なんだって?! よし、ダ・ガーン、あの戦艦をぶっ壊せ! 蛍を助けるんだ! ヤンチャーもわかったか?!」
ダ・ガーン「了解!」
ヤンチャー「任せとけ!」
すまん、悪気はない。
108:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 13:33:16
とりあえずC.E.とのクロスでどれだけの戦力になるか、各シリーズの特徴とかまとめてみたい。
あと、共通というか他の合体ロボでも言えるけれど、合体すると装甲自体が強化されるあたり、PS装甲に通じるものがあるかも。
カイザーズ
・身一つで地球に潜入した生命体なので、自己修復力あり。壊れたカメラくらいなら修復光線で直すことができる。
・キングローダーとドラゴンジェットは異次元空間に格納。メンテや修繕もその空間で行われている?
・「命は宝」とし、敵であろうと命を奪うことはせず司法に引き渡すことを旨とする。
・普段のビークルモードから強化ビークルへの変身を経て10m級ロボットへ変形
・コウタ少年にカイザーブレスを譲渡。通信機能の他、ちょっとしたビームを撃ったり
エクスカイザーがジャンボジェットの操縦を補助する媒介になったり。
ファイバード
・エクスカイザーらと同じようなエネルギー生命体で、ガードチームの存在から基本自力回復はできる模様。
・憑依した対象は外形そのままに「手に負えないくらい別モノのメカニズム」化するらしい。
・終盤では天野博士が頑張って解明したのかオーバーホールを請け負っていた。自己回復に任せるままよりも早いらしい。手術?
・火鳥兄ちゃんは素体がアンドロイドなので強靭。日常生活パートにもすんなり入れる。リスターも便利。
・さらに目についたメカにいきなり変形合体機構を組み込むことも出来る。
ダ・ガーン
・基本的に「地球を守る」ための地球生まれの勇者。やっぱりメンテフリー。
・ダ・ガーンは墜落した戦闘機などを勝手にサポートメカ化できる。
・ただし同種の存在であるセブンチェンジャーを見る限り、母星が滅んでも活動可能。
・星の意思オーリンに選ばれた「隊長」を必要とし、通信装置を介した命令がないと合体出来ない。
・地割れをつなぎとめる能力を標準装備。
・伝説の力をフルに呼び出すためには、地球の危機に全生命体が願いを一つにする必要がある。
109:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 14:06:10
うん。何でエクスカイザーだけチーム名で書いてるんだ俺orz
マイトガイン
・実はアニメの世界の二次元人。石油が枯渇して全世界の交通システムが鉄道になっている世界で実力を発揮。
・逆に鉄道網がないと移動に支障をきたすメンバーが少なくない。
・「人が作ったメカニズム」なので、メンテナンスが必要。イノセントウェーブで再生したことはある。
・バッテリー駆動。
・勇者特急隊のみならず犯罪者レベルでも、少なくともその戦場に投入できる規模の正規軍や警察では手に負えないレベル。
ジェイデッカー
・メンテナンス必須。歴代勇者一打たれ弱い印象が……あと出力も判明している勇者の中では低い。
・小ロボが歴代勇者の中では総じて小さい部類(5m前後)。というか乗用車があの変形で10mになる方が厳密にいえばおかしいんだが。
・エネルギー源は専用の燃料。専用給油口以外に経口摂取も可能。
・合体後の航空・航宙能力が異常。下手したらシャドウ丸単体でも大気圏突破しているんじゃないか?(40話)
・合体にはボスの命令を必要とする。あと、シャドウ丸戦車以外は合体前は実体攻撃オンリー。
・総監が何でもあり。
ゴルドラン
・メンテフリー。スクラップ一歩手前くらいの状態に追い込まれても一週間で全快したっぽい(27話)
・一度大破するとパワーストーンに戻る。パワーストーンはまず壊れないものらしいが、宇宙カビに侵されるとパワーストーンに戻っても消滅は免れない。
・有人雑魚ロボ・カスタムギアを容赦なく破壊。「無駄な殺生はしないんじゃなかったのか!」と聞かれて「あいつらは別だ!」みたいな答え方をしていた。
・一般人が戦闘に気付かなかった理由が「ワールドカップに夢中になっていたから」とかだったりするような、レジェンドラの力が働く場合がある(母星限定か?)
・全員がボケツッコミ担当。楽屋オチだって何のその。バンクの地割れにコンクリートを流し込まれたこともあるできちゃった結婚した奴だっている。
いろんな意味で怖いもの知らず(作品が)
・22%強化されたバッタ物も、本物の新製品にはかないません。
110:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 14:30:42
ダグオン
・ブレイブ星人に選ばれると戦隊ヒーローになれる。
・メンテはおそらく必要。無人設備ダグベースが存在。ファイヤージャンボは自分が基地化しちゃって、どうやって自分をメンテしてるんだろう。
・ダグビークルはブレイブ星人が地球上の適当なメカをアブダクション&コピーして作ったもの。
・ライアンとガンキッドはメンテフリー。剣に変形する剣星人、自爆が生き甲斐のボンバー星人など、結構無茶な宇宙人が存在。
・いっそダグコマンダーだけ種キャラに渡して、「ファイヤーシン」とか「シャドーレイ」とかやっちゃった方が早い気がした。
ガオガイガー
・メンテ必須。そのための艦船系も設定されており、目に見える戦力の規模は最大?
・その代わり、組織のしがらみや、勇者の中ではリアル系の整備・補給面で不自由度もいささか高め。
・隊長は人類最強の寝たきりサイボーグ。エヴォリュダーになると高度ハッキング能力というか、規格の合わないメカを強引につなぎ合わせる荒業も。
・ゾンダーに取り込まれないのはGストーン(Jジュエル)制御のメカのみ。
・ジェイアークは確か光子変換翼の力で自己修復ができたはず。
・光になれ。
ゲームオリジナル
ごめん、ゲームだから割と何とも言えない部分がある。バーンガーン辺りはメンテフリーっぽいが。
新世紀勇者大戦はやったことないんよ……
111:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 15:00:48
カスタムギアは無人じゃなかったっけ。まあ、有人でも悪太みたいにすぐ脱出できそうだが。
112:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 17:19:42
改めると戦力差があるけど勝っちまう勇者的な終わりが予想できるなぁ
ガガガはジェネシックになると勝ち目ないし…CEの奴らじゃ勇者ロボに乗れるのいないし
113:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 17:58:59
これもある意味勇者ロボじゃね?
ガイキングLOD
114:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 19:16:53
勇者ライディーン忘れんな
115:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 20:04:44
>>113
意思を持ってて人語を喋れる巨大ロボが味方陣営に居ない点が致命的に異なるな。
ゴ!とかガオー!とかじゃあ…
そういった意味ではライディーンもアウトか。オカン宿ったりするけどちょっと違うよなぁ。
116:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 20:28:17
ブレサガ2の世界に、ボトムズ等リアル系の代わりにシンを放り込むとか。
117:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 20:31:58
>>110
バーン、スペリオンは元がVARSという玩具で、メンテ描写があったり自己修復できてた事もあったから、
ファイバードと同じようなもんじゃね?
ただ、合体機能はメンテ時に追加されたり自分で獲得したりするがw
マグナ、フラッシュは元が普通の新幹線だから分からんけど…
新世紀勇者大戦のレイザーは完全なロボットタイプなのでメンテは必要
ただ、組織(一家)が治外法権レベルというかなり滅茶苦茶なものだがw
118:103
08/07/17 20:52:03
ネタを書いておいてなんだが私はSS、書けないですよ。
書きたくても時間もスキルも無いですし…
お願いです、誰か書いて下さい。
>>113>>114
流石に違うでしょう。
119:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 20:57:48
ライディーンが勇者系ならエルドランだって…
120:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 21:39:45
ロボットが喋れば良いならマシンロボも勇者じゃね
121:通常の名無しさんの3倍
08/07/17 22:16:37
ガイキングLODは最後に誰も乗ってないのに動いてたな。
朝の時間帯にアレだけのアニメを良くやったもんだと思ったけど
122:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 00:15:17 FCLNueXT
いっそ、こんなのとか。
ブレイブ星人C.Eの世界でダグオン選ぶ→その中にシンやレイ、ルナだけじゃなくてデュランダル議長も
追加メンバーとしてエクステンデット組
123:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 00:25:16
……しかし議長は歳が歳だが、いいのか?
124:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 00:54:43
シンレイルナがダグオンに選ばれるなら……さすがに議長は脇に置くとして、後どうするか。
ライは宇宙警察の正規刑事だから残る枠は三人。
普通にメイリン、ヴィーノ、ヨウランからチョイスじゃダメかな。
ルナ=ターボ、ヴィーノ=ウイング、ヨウラン=アーマー、メイリン=ドリル(中盤で追加)
ここにファイヤーなシンと、シャドーのレイで、布陣としては悪くない気が。
125:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/18 02:11:52
>>118
103の前半部分だけ軽く書いてみました。イメージとそぐわなかったらごめんなさい。
勇者警察ジェイデッカー×機動戦士ガンダムSEEDDESTINY ぽいモノ
本当に守りたかったものは、本当に欲しかった世界は、本当に手に入れたかった力は、一体なんだろう?
『無限の正義』と『運命』の激突は終幕を迎えつつあった。
幾多の敵を屠ってきた『運命』の刃MMI-714アロンダイト対艦刀の刀身が、横殴りに叩きつけられた『無限の正義』の振るったビームサーベルの一振りで砕けた。自身の倍以上あるモビルスーツや戦艦さえも容易く切り裂いてきた剣が、あまりに呆気なく。
『無限の正義』が振り下す光の刃を、両掌のMMI-X340パルマ・フィオキーナで挟み込み、白羽取りの要領で受ける。だが、それもこうなるように決まっていたようにこちらの腕が破壊されて終わった。
口の中で、ぎりりと奥歯を噛みしめる音が聞こえた。
土にまみれて転がった妹の手。冷たい水の底に沈んでゆく金髪の少女。故郷を焼かれ家族を奪われ守るという誓いを果たせず、それでもなお彼女らに誓った。守ると。
彼女らのような悲しみが生まれないような世界を作ると。その為にたとえ敵が誰であれ戦うと。
守る、守る。守るために戦う。何を守るために、どうやって守る? 決まっている。戦ってだ。では―誰と戦って?
息が苦しい。視界がぐるぐると回る。何が、何を、自分がどうしたいのか分からない。ただ、がむしゃらに自分に与えられた強大な力を振り回し、目の前の『敵』に向かってゆく。
『敵』? 本当に、目の前の彼が、アスラン・ザラが? “敵って、誰だよ?”―アスランが、かつて口にした言葉。
おれだって、戦いたくなんかなかった。オーブを撃ちたくなんかなかった。そうだ。アスハの理念に家族を殺されても、おれはあの国が好きだったんだ。今も、きっと。
あんたの事だってそうだ。アスランが、ホントは悪い人間なんかじゃなくって、おれよりもずっと凄い奴だって、おれの気持ちを正面から受け止めてくれているって、分かってたさ。
でも、それでも、
「裏切ったのは、アンタじゃないかっ!?」
何が何だか分からない。でも、それでも、と心の中で暴れ狂う獣は殺意を乗せた咆哮を挙げていた。腕を失い、とり回す事ができず命中が極めて怪しい高エネルギー長射程ビーム砲を向け、その砲身が半ばから切り落とされた。
自分でもわからない衝動に駆られて残された足で蹴り上げるが、その足も膝から下を、ビームブレイドを展開した相手に切り落とされる。
負ける―? おれが、こんなに簡単に?
呆然とした隙に、強い衝撃が『運命』ごと彼を月の大地に叩きつけた。
自分の敗北をどこかで認めながら、彼は問うた。答えを期待してはいない。でも、聞きたかった。
「戦争が無い以上に幸せな世界ってあるのかよ? アンタ達は議長が未来を殺すっていう。自由が失われる。希望も絶望もなくなる世界になるって。
でも、戦争のせいで沢山の人が死んで、沢山の人が悲しんで、泣いて、憎んで、また誰かを殺す世界よりも、アンタ達の言う世界ってのは幸せなのか?
父さんや母さんやマユみたいに、誰かを憎んでるわけでもないのに戦争に殺される人や、ステラみたいに戦うことしか知らずに生きて、そして死ぬような娘が生まれる世界の方が、幸せなのかよ? 教えてくれ。教えてくれよ、アスラン」
「シン……」
アスランは彼の名を呟いた。もっと早くこの少年と、シン・アスカと向き合っていれば、もっと自分の思いをこの少年に伝えていれば、こうして彼と剣を突きつけ合うこともなかったろう。
結局、自分は二年前からちっとも進んではいないのだ。本当に理解して欲しい相手とこうして殺し合いをして、それからようやく過ちに気付いて、苦い思いばかりが胸を満たす。
なにより、シンの言葉に明確な答えを持たぬ自分が情けない。
確かにキラやラクスは議長の政策を人類の未来を殺すという。だが、今ロゴスというある種これまで秩序を担っていた存在が崩壊したこの世界、ギルバート・デュランダルという男を失えば、今一度混乱と混沌が世界を覆うだろう。
その世界は、はたしてデュランダルが作り上げただろう箱庭の世界よりも幸福なのだろうか?
アスラン・ザラはデュランダルを否定しながらもキラやラクスの行動に賛同しきれずにいた。
ゆっくりと自機を『運命』の側へと降下させようとした時、はるか彼方から放たれたレネオ・ジェネシスの光が、アスランとシンを飲み込んだ。
126:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/18 02:12:55
天に届かんばかりの高層建築群が並び立つ巨大都市のある場所に、その建物はあった。はるか威容を誇る国家機関、その名は『警視庁』。
その警視庁内部のとある一室に、彼らはいた。
右に流れる青みがかった黒髪に、整えられた口髭。時に鋭さを帯びる瞳は理知と豪胆さが伺える。警視庁総監・冴島十三。
同警視庁ロボット刑事課「ブレイブポリス」開発設計者・藤堂俊助。
そして支給された簡素なシャツとズボンに身を包んだ黒髪に血のように赤い瞳の少年シン・アスカの三人だ。額や腕に巻かれた包帯がシンの負った傷が癒えきっていない事を証明している。
「ポトグリフにも反応はなし。ザフト、プラント、地球連合、オーブ、ヤキン・ドゥーエ、ギルバート・デュランダル。もう一度確認するが、君はコズミック・イラ73年に、ザフトという組織に所属していた兵士だというのだね?」
厳かだが、シンに語りかける冴島の声に詰問する調子や、疑う様子はない。ある程度彼の中で確信しているのだろう。シンは、はい、と答えて頷いた。
冴島は隣の藤堂に視線を送り、藤堂は手に持った資料に目を落としてから頷き返した。東京湾に突如出現したという二機の大破したロボットの解析結果が、藤堂の手の中の資料に記されている。
それはシンの供述に嘘いつわりが無い事を証明する一助となっていた。
これまであまり会った事のない堂々とした迫力をもった大人を前にして、シンはわずかに交えた不安を隠さぬ声で聞いた。
「あの、おれはこれからどうなるんですか?」
「ううむ。君の言う事が真実だとしても、今が二十一世紀であり、C.E.という年号や地球連合、ザフト、コーディネイターが存在していない事は事実。
となれば、君ははるか未来からやってきたのか、あるいは別の世界、はたまた彼方の宇宙から飛ばされてやってきたのか」
冴島がSFやファンタジーのような現象をある程度認めている発言をしているのも、すでに人類が宇宙人との接触を経ているからだ。かつて銀河の警察を自称し、このままでは地球人類が滅びると告げ、それを防ぐために精神浄化を行おうとしたハイジャス人。
ただ、目の前の少年の姿形はどうみても地球人類のそれであったが。
一方でシンも自分の身に起きた事が信じられずにいた。冴島らとの話し合いの中で自分が異世界か、別の惑星かどこかに飛ばされてしまったと知ったからだ。
まるで性質の悪い冗談だが、体に時折走る痛みはこれこそが現実だと教えている。
「それと、おれ達が乗っていたMSは?」
「デスティニーとインフィニットジャスティスだね? 今ブレイブポリス用の整備スタッフが修理している。もっとも君の言う動力炉ばかりは修理する事もできないし、非核三原則もあるから、破棄せざるを得んがな。技術の宝庫なんだが、核ばっかりは日本じゃなあ」
これは藤堂だ。核兵器を作らず、持たず、持ち込ませず、という日本政府の三原則は法律ではないため法的拘束力こそ持たない物の、この世界の日本政府において遵守されるべきとされている。
デスティニーとインフィニットジャスティスに搭載される核とデュートリオンシステムのハイブリッドであるエンジンが、これに抵触するとして手をつけられずにいるのだ。
シンからすれば何百年も昔に当たる一国の考えで、共に戦場を駆けた愛機が傷ついたまま、というのは歓迎しきれぬ部分はあった。
だが核を撃たれた報復に地球にニュートロン・ジャマーをばら撒いて十億人以上の虐殺を行ったプラントよりもよほどマシだとも思っていた。
ひょっとしたら、C.E.の人類は過去に比べて未来に進むにつれて精神的に退化していっているのではないだろうか? などと半ば冗談ながらに思ったほどだ。
それとは別に軍属として自軍の最新鋭の兵器が、仮に本当に別世界の住人たちといえども、触れられるのは非常に不味いという意識もあった。だが、それを案じても仕方がない。
現に彼らに助けられなければ、自分はこうして呼吸する事は出来ず、聞いた話ではトーキョーワンとかいう海の藻屑になっていたようだし。
それに、この人は―冴島十三は信用できる、と何度も騙され裏切られたシンの心は感じていた。
それ以上話す事はなく、シンは今も世話になっている警察病院に護衛兼監視付きで戻った。冴島が付けた私服の刑事達に断ってから、ある個室を訪れる。
ドアをノックし、返事を待たずにはいるとすれ違いざまに若い女性の看護士が出て行った。刑事達は病室のドアの外で待機している。
127:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/18 02:14:47
「なにしてるんです?」
どこかつっけんどんなシンの言葉は、ベッドの上で頭を抱えている青い髪の少年に向けられていた。シンよりやや年上だが、まだ青年と呼ぶには早く、少年と呼ぶには成長している。
困惑の混じったシンの声に気づき、かつての上官アスラン・ザラははっとして顔をあげた。翡翠色の瞳には羞恥の色が見える。
そういえば、さっきの若い女性看護士が抱えていたものは、屎瓶だったような。
ああ、取られたのか。うら若い女性にズボンとパンツを下ろされ、ナニを掴まれてナニされたのか。
と自分も抱いた恥ずかしぃー思いをした事に思い至り、シンの唇の片端が微妙に釣り上った。変な同類意識のような憐憫のような、わけのわからない感情があった。
「あ、ああ。なんでもない。それで、何か進展はあったか?」
「別に。なんにもないですよ。それより早く覚えてくださいよ、日本語」
「ああ、すまない、一応努力はしているんだが。……英語じゃ駄目かな?」
「さあ? まあここ日本ですし。オーブに二年いたんでしょ? あそこの準公用語は旧日本語だったんだし、憶えるの難しくないはずですよ」
「まあ、それはそうなんだが。片言位なら通じるんだが……」
「言い訳はいいですよ」
ベッドから上半身を起こしたアスランの枕元に置いてある本が、『枕草子』や『東海道中膝栗毛』であることに気づき、シンは唖然とした。この人、何を教科書にしてんの? と。
今度外出が許可されるか、呼び出されたら少等部用の国語の教科書を注文しておこうと、シンは固く誓った。
あの時、シンがアスランに敗北を認めた瞬間に襲った光に意識も機体も飲み込まれ、無明の暗黒から目覚めた時には、アスランと並べられてこの病院に寝かされていた。
シンの方が傷の治りが早く、意識もいち早く取り戻したため尋問や冴島との話し合いを行っている。アスランがこの時代の日本語を満足に解し得ないというのも理由の一つである。
とはいえ、自体が異常極まる事はとっくにアスランも察知し、シンが冴島から聞かされたこの事態の事を話しても、驚きはしたがなんとか受け止めようと努めていた。
シンを前にして上官であった自分が取り乱すわけにゆかないという、いささか不思議な考えに至ったからだ。
「取り敢えず、あの冴島って人は信用できると思います。ラクス・クラインやキラ・ヤマトなんかよりはね」
「おいおい、ずいぶんと言うなあ。まあ、お前がそう思うの無理はないがな」
自分でも言いすぎたか、と心配してしまったほどのシンの言葉を、アスランは軽く笑って受け流した。これにはむしろシンの方が驚く。
ミネルバに乗っていた頃のアスランなら―特にフリーダムを撃墜した時の―眦を釣り上げてシンを殴っていてもおかしくない。どういう心境の変化なのか、アスランにはずいぶんと余裕ができたらしかった。
アスランも自分の答えに少なからず驚いている。キラやラクスらと一緒にいた時のような、常に焦りに駆り立てられ、薄い不透明な膜に包まれているような閉塞感のようなものが無いのだ。
「おれの顔に何か付いているか?」
「あ、いえ。じゃあ、おれ部屋に戻ります。さっさと怪我を治してくださいよ。それと」
「うん? なんだ?」
「ありがとう、ございました。あの時、庇ってくれて」
「ああ、気にするな。そうするべきだと思ったから、したまでだ」
「……失礼します」
やや乱暴にドアを閉めて去ってゆくシンの背中を見つめ、アスランは微笑した。ネオ・ジェネシスの光を認めた時、とっさにインフィニットジャスティスでデスティニーを庇った事を言っているのだろう。
バレバレの照れ臭さを隠したシンらしい礼の言い方だった。
「それにしても異世界か。カガリ、ラクス、キラ、それにメイリンやルナマリアも、今頃どうしているかな?」
128:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 02:16:04
支援
129:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/18 02:16:41
傷を癒す事に専念してさらに数週間後、すっかり日本語を覚えて体調も回復したアスランとシンは、冴島に警視庁に呼び出されていた。ザフトの赤い軍服ではなく、どこにでも売っているようなカジュアルな年相応の格好だ。
監視付きで外出を許された際に購入した品である。冴島と二人以外には余人のいない部屋で、この国の警察機構のトップの男を前に、シンとアスランは軍の上官を前にした時のような緊張感を覚えていた。
「急に呼び出してすまない。まあ、まずは楽にしてくれたまえ」
「はっ」
とちっとも楽にしていないアスランの返事に、冴島は生真面目さを感じ取ったのは微笑した。酸いも甘いも噛みしめた大人だけができる笑みであった。冴島の勧めに従って、来客用のソファに腰を沈めた二人に、手ずから淹れたコーヒーを勧める。
二人が喉を潤したのを確認してから、冴島は後ろに手を組んでいった。
「まず、君たち二人の処遇だが、今は国籍不明の亡命者という事で政府には話を通してある。外務省と内閣の方は私の方で根回ししておいた」
「はい。それで、自分達は今後どうなるので? それに私達の乗っていたモビルスーツは?」
「アスランくん、そしてシンくん。君らの身の安全は私の力の及ぶ限り保障する。また君らの乗っていたデスティニーとインフィニットジャスティスだが、申し訳ないがあの二機は廃棄処分にさせてもらいたい」
「そんなっ」
「シン、よせ。ですが冴島総監、あの二機に使われている技術は、この時代のあらゆる国家にとって価値のあるものではないでしょうか? それをむざむざ手放すなど、いささか信用しかねます」
「確かに君の言うことももっともだ。だが、過ぎたる力は身を滅ぼす。あの二機の兵器はどこの国でも喉から手が出るほど価値のあるものだ。あれらに使われている技術を手中に収めれば、各国の軍事力のバランスは大いに傾くだろう。
だが、だからこそ人類が手にして良いものではない。例えそれが別の世界、あるいは未来において人類が手にする力であっても、人は自ら作り出し、学んだ技術を手にすべきではないだろうか?
あの力が引き起こす悲劇も、憎悪も、過ちも知らずに振るえばそれは惨劇へとつながるだろう。私の責任を持ってあの二機は破棄させてもらいたい。もっとも品が品だけに、完全に処分するのには数カ月がかかるだろう。
すまない。君らの世界とのつながりを示すものだというのに」
「いえ。今の総監のお言葉を聞いて安心しました。総監にならあの二機を委ねても大丈夫そうです。不義理ではありますが、彼らはこの世界にあってはならぬものでしょう。シン、お前は?」
「おれですか? そりゃ、デスティニー達があってはいけないものだっていうのは、分からなくもないですけど。さんざん世話になったし、やっぱり少し引っかかるものはあります。
でも、おれ達が何を言ったって変わらないんじゃないですか。どうせもう決定事項なんでしょう?」
「そうだ。すべて私の一存だ。一切の責は私が負う。ところで、君ら二人の事だが、実は逢わせたい人物がいてね」
はあ、としか答えようのないシンとアスランを尻目に、冴島は扉の向こうに声をかけ、すぐに一人の少年が入室してきた。子供? と訝しげにつぶやくアスランにシンも賛成した。なんでこんな子供が?
薄めの水色の瞳は大粒の宝石みたいで、やわらかなラインを描く顔の曲線や細い手足は女の子のようだ。顔立ちも柔和さが目立ち、あふれんばかりの活力が無かったらほんとに女の子と間違えていたかもしれない。
「紹介しよう。警視庁ロボット刑事課“ブレイブポリス”のボス、末永勇太くんだ」
ろ、ロボット刑事課? ブレイブポリス? ていうか、ボス? ボスって、課長という事? この子供が?
「はあ!?」
なんだかよくわからんが驚いたという二人の叫びがハモった。
こんな感じですかね? 私だとアスラン・シンがジェイデッカーサイトで、ラクシズヘイトものにしか成らなさそうですわい。
130:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 03:33:50
これはひどい。
というかJデカは戦争向けキャラじゃないし
131:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 08:01:09
とりあえず、末永じゃなくて友永だ、とツッコミ。
しかしこの後の展開は楽しみ。デスティニーやインジャは本当に破棄されるのか、
ブレイブポリスのピンチに仮設エンジン乗っけて助っ人するのか、
はたまた犯罪者に奪われたりガイゾナイトに取りつかれたりするのか。
現在、CEに迷い込んだシャドウ丸がジャンク屋組合に拾われて……とか妄想中。
(デュランダル議長に拾われて断りきれなくてインパルスのビームライフルの代役させられる、てのも考えたりした)
巨大化せずに大筒変化したら、ジェイデッカーやMSが持つのにちょうどいいサイズの銃にならんかなと。
132:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 08:17:11
運命と隠者のAIロボ化フラグが微妙に立ってるような気が
133:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 12:13:18
インパルスで来ていたら
藤堂「どうやらこの機体は合体できるようですな」
冴島「合体か。カッコいいな」
134:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 12:56:44 c58MQBO7
銀河連邦規定により、内政不干渉だから、姿を見せず待機だろ
135:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 13:31:32 EYL1rk/J
ダグオンのメカって、ブレイブ星人が地球のをコピーしてたから、ダグベースはともかく、
他のダクマシーンって、C.Eにダグオンと同じ年代のメカは既に数少なくなっているだろうから、コアスプレンダーやセイバーをダグマシーン化ってのも有りかも。
136:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 16:44:40
人型ロボからわざわざ勇者ロボに変形ですね分かります。
137:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 17:22:55
メタルスコンボイみたいな変形するんだろうな。
138:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 17:37:55
>>129 続き読みたいです。ラクシズは生きたハーメルンシステムで、アスランはその呪縛から外れたと。そんな感じ?
>>124 議長は校長先生役。
139:103
08/07/18 21:00:26
職場でエクスカイザーのレンタルDVDを見つけて8巻全て借りて見た。
ダイノガイスト様は最高の悪役です。
>>660 ◆nZAjIeoIZw氏
いえいえ、GJです。
アスランまで来てしまうのは予想外でしたよ。
子連れダイノガイストも含めて、続きを全裸で正座して楽しみにしてます。
140:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 22:01:27 SD6bWjXs
ダグマシーン化したコアスプレンダーと同じくブレイブ星人に改造されたチェストフライヤーとレッグフライヤーが合体してC.E版ファイヤーダグオンに、ソードとブラストのシルエットは武器になって、必殺技は二種類持っている。
更にデスティニーがC.E版パワーダグオンとか? …そうなると、C.E版のスーパーファイヤーダグオンは…背中に光の翼がありそう。
…そうなるとレイのレジェンドもダグマシーン化されて、C.E版シャドーダグオンと合体してスーパーシャドーダグオン。
そんなネタも考えられますね。第一話のダグマシーン製造しているブレイブ星人を思い出すと。
141:通常の名無しさんの3倍
08/07/18 22:51:23
インパルスを勇者化するなら
コアブロックっぽい合体するダ・ガーンX
3種の強化パーツがあるバーンガーン
勇者じゃなくて戦士だけど三体合体三変化なヴァリオン
この辺を参考にすれば想像しやすいかな?
142:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 00:08:35
面白そうですね見てたらこんなのを考えつきました
SSも考えて見ましたがどうも上手くまとまらないので
当面は無理かもしれません上手くまとめれば投下します
飛翔合体フォースインパルス
剣闘合体ソードインパルス
砲神合体ブラストインパルス
143:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 00:55:30
ぶっちゃけCE世界も00も世界も
「こんな争ってばかりの奴らが住む場所に宝などないわ」ってダイノガイスト様はスルーすると思う
144:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 01:22:48
>>140
とても些細なことだけどマシーンじゃなくてビークルね
なんか響きがラブマシーンみたいだwww
145:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 03:48:03
今のうちに「ビーグルは犬だからな!乗り物は“ビークル”だからな!」
と念押し。
……いや、多いからさ間違えてるサイト。別にスレのみんなを疑ってるわけじゃないぞ?
146:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 09:29:13
>>143
ハイジャス人 in CE世界
「こんな争ってばかりの奴らが住む星は精神浄化」
147:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 12:05:56
レディーピンキーがザフトのエースパイロットになるという話を妄想した。
フェイス特権で猫(ビオレッツェ)を飼っているとか。
いっそミーアの代わりに・・・とも思ったが、ラクスの真似は嫌そうっていうか無理そう。
148:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 16:42:20
ためしに『ビーグルモード』で検索してみたら
約853件中 1~10件目を表示
だそうですw
あと案の定『もしかして: ビークルモード』と心配機能が働いてくれたw
149:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 20:13:45
思わず「ビーストウォーズかよ」とツッコミを入れたくなってしまうな
150:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 20:49:07
シャドウ丸思い出した
151:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 22:08:56 2g2IqMsK
ハイジャス人が精神浄化初めても、誰も停めないと思う…C.E世界と00世界だと。
152:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 22:49:52
そこでラクス様の
「戦ってもよいのです」
発動ですね。つかラクシズは運命プランをハイジャス人の精神浄化みたいに解釈してた気がする。
153:通常の名無しさんの3倍
08/07/19 23:16:34
そのあと、日本の警察に向かって
「過ぎた力はすべてを滅ぼします」
とかなんとか言って喧嘩をふっかけてくるのかw
154:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 00:06:12
>>153
「戦闘になれば、我々も警視庁の名誉にかけて死力を尽くして戦う!
この場で血が流れれば、全国30万の警察官は最後の一人まで諸君らを敵に回して戦うだろう!」
と啖呵切る警部が居たりw
155:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 00:21:17
国家権力に宣戦布告した時点で、晴れて公式にテロリストになるな
156:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 00:51:19
つまり…
亀有公園前派出所の両さん
埼玉県警の銭型警部
西部署の大門軍団
港署の大下&鷹山コンビ
を筆頭に全国の警察官を敵に回すことになるんだな
157:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 01:03:57
総合すると
ハイジャス人が出てくるまではラクシズとはそれなりにイイ関係。きっとカレーとか一緒に食べてる。
しかし精神浄化を暴力で止めようとするラクシズ。それをとめようとする勇太達。
その姿を見て警察関係にケンカをふっかけるラクシズ。
というわけですか。
158:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 02:29:36
今までのCEと変わらねえじゃん
一部キャラを除いてみんなキララクの人形なんだし
159:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 09:09:59
>>150
シャドウ丸曰く「オオカミ」なのでそういう事にしといてやってください。
160:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 11:59:58
テロリスト相手ならGGGも参戦できるな!
161:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 16:46:13
>>147
俺はもし、螢がC.E.世界にいたらラクスみたいになるんじゃないか
……って、嫌~な妄想をしてしまったw
……って言うか、螢があのキャラクターのままC.E.世界にいたら
コーディネーターだと疑われて
ブルーコスモスに命を狙われるんじゃなかろうか
162:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 18:22:10
逆にブルコスに巫子として担ぎあげられそう
163:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 18:51:33
>>156
警視庁の目黒警部と高木刑事、オマケのバーローもだなw
164:通常の名無しさんの3倍
08/07/20 21:59:40
>>163
そいつらを入れるくらいなら墨東署を入れてやってくれ
165:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 04:07:59
>>164
警死庁24時 カモン
166:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 09:21:14
何で普通に警察物マンガ・アニメクロスオーバー化しようとしてるんだw
167:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 09:57:22
はみだし刑事情熱系の高見兵吾のところに、
新宿鮫の鮫島が訪ねてきて、コンビ再結成とか、
娘と話してる高見を見て何も言わずに立ち去る
鮫島とか、鮫島の元上司の大門とかそういう
クロスオーバー希望。
168:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 10:17:42
>>167
そろそろ別のところに行こうね
169:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 11:38:06
まあ、この流れの理由はJデッカーがこれでもかというほど
ロボットアニメで刑事ドラマしてしまっているのが原因だよなw
定年の刑事最後の事件とか、殉職とか。モチーフというかネタに
事欠かなかったからこそ、ああも面白かったのかもしれない。
デッカードの名前もブレードランナーだろうし。
人間の姿をしたロボットを狩る刑事の名前を、人の心をもったロボットに
つけたってのも、意味が深い気がするぜ。
170:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 13:46:13
刑事(デカ)とかけてるんじゃないの?
171:通常の名無しさんの3倍
08/07/21 19:26:39
たぶん両方。
デュークやマクレーンもダブルミーニングっぽいし。
172:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/21 23:20:51
こんばんわ。
刑事(デカ)だからデッカードだと思ってたなあ。ジェイデッカーと種運命の続きは、単発のつもりで書いたので誰か別の方が書いてくださることを祈ります。
あるいはスパロボスレか子連れが終わって需要があったら、ということでひとつ。こち亀と港署と墨東署と銭型のとっつぁんとバーローぐらいしか分かんないし。
ところでひとつだけ聞きたいのですが、明主王と鉄道王なら、どっちがお好みですか?
173:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 00:12:51
子連れさんみたく程よくミックスされたのが好きです。
174:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 00:27:48
盟主王に一票
175:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 00:29:47
どちらも捨てがたい。盟主特急がありならそれなんだけど。
まあ……盟主王に一票で。
176:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 00:35:52
明主王は割と色々なところで見てる気がするので、鉄道王に一票。
177:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 01:05:06
銘酒王で。
178:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 04:09:38
盟主特急な鉄道王が見たい
179:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 12:21:52
盟主王の甥が鉄道王を任されているとかのダブルキャスト。
180:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 15:51:13
>>179
それだ! 盟主が前線出てかっこよく戦うのは正直違和感あるが、
マイト君にご登場願う分には全く大丈夫。むしろカムヒア。
181:通常の名無しさんの3倍
08/07/22 17:44:06
>>179
天才が現れたー
それすげー見てー
182:通常の名無しさんの3倍
08/07/23 00:38:08
盟主特急
アズガイン
勇者盟主
ムルガイン
183:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 09:35:00
子連れダイノガイストのほうを、なんとか今日中に投下します。……してもいいですよね?
盟主王ないしは鉄道王はもう少しあとです。ゲスト参戦的な扱いなのでメインには絡みませんが。
ダブルキャストかあ、美味しいけれどヘた打つと後が怖い……。
マイトガインにならってムルタガインとかが打倒か? と思っていましたが『ガイン』の部分をそのまんま流用するのはどうなのでしょう?
有りなのか無しなのか。私、ネーミングセンスないので、良い案ありませんでしょうか? ご意見いただければ幸いです。
184:通常の名無しさんの3倍
08/07/23 10:30:38
それでいいんじゃないでしょうかね>ムルタガイン
……ただ、ブルコス盟主は既に退いていますから、盟主特急には少しばかり違和感を感じなくも無いですが。
185:通常の名無しさんの3倍
08/07/23 10:58:26
搭載するAIの総称を頭文字がGAINとなるようにすれば良いんじゃないですかね?
キラがOSの頭文字からGUNDAMと呼んだように
186:通常の名無しさんの3倍
08/07/23 13:24:17
>>183
全力でお待ちしております。
>>185
そ れ だ
ちなみにガインのスペルは「GAINE」が正しいのでお気をつけて(GAINだとゲインになってしまう)
187:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 14:43:38
皆様ご意見ありがとうございます。思ったよりも早く上がりましたのでとりあえず子連れの方を投下をいたします。
『子連れダイノガイスト』 第五話 インパルス ああインパルス インパルス
俗にバミューダトライアングルと呼ばれる魔の三角海域に、地球圏に存在する各勢力の使用する艦艇を継ぎ接ぎにしたミュータント戦艦『サンダルフォン』の姿があった。かつて海賊キャプテンキッドの財宝を求め、クトゥルー教団とやり合った因縁のある海だ。
視界を遮るほど密度の濃い乳白色の霧が立ち込め、原因不明の異常な磁気が時折発生して今もなお行方不明の艦船や航空機を生み出している。
降り注ぐはずの陽光さえ淡いものに変えてしまう霧の中で、あの金髪の男が用意した補給物資の搬入作業を終えた所だ。コンテナに収められたサンダルフォン用の各種弾薬やエネルギー触媒はいまや満載だ。
基本的にC.E.ガイスターの食事は、各地にある秘密のアジトにある食糧プラントで賄われている。以前、オーブの洞窟の中でダイノガイストが分子操作によって洞窟を削岩したり、肉体を修復したのと同じ要領で合成食や巨大野菜などを栽培している。
人間四人分の食事を賄うには十分な量であったが、かといって貧困に喘ぐ諸国家に輸出して荒稼ぎするほどの生産量は無い。その為、合成技術のノウハウを金髪の青年に切り売りして地球圏の情報や、最新の軍事技術を対価として得ている。
南海の孤島の地下にも、太陽と同じ成分の人工の光の下で青々と茂る広大な野菜畑や果樹園などが存在している。基本的にマユが世話をしているが、不在時は青年が派遣したスタッフやオートマトンが代行している。
食料品は自前で賄い、合成技術で用意できない軍需物資や生活用品を積み終え、艦長がたった三人と二体のクルーに艦内放送で告げた。艦橋には艦長席に艦長ことナタル・バジルール。艦長の手元のコンソールに操艦の補助を行うテレビロボ。
艦長席の斜め前方のオペレーター席に当たる所にアルダとシンがそれぞれ座っている。マユだけが不在だが、今はガイスターの首領ダイノガイストの所である。基本的にあの外宇宙からの来訪者の傍にいる事をマユは好んでいる。
エイリアン・テクノロジーのみならず、青年から提供されたこの地球における最新鋭の技術を試験的に搭載しているサンダルフォンには、他の純地球産の艦艇にはない機能がいくつか存在している。その一つが―
「本艦はこれより大気圏を突破。プラント所有の工廠コロニー、アーモリーワンを目指す」
マスドライバーや大気圏離脱用のブースターの補助を必要としない単艦での大気圏離脱能力だ。
幾百万、幾千万の水の滴を宝石のように煌めかせながら、サンダルフォンは飛び立った。漆黒に染め上げられた船はゆっくりと重力の楔から解き放たれ、遥かなる星の海へ進路を向ける。
地球圏の各勢力や軍事企業が血眼になって求める宇宙海賊を乗せた船は、見守るものとてなく、新たなお宝を求めて宇宙へと向い、その翼をはためかせた。
漆黒ばかりが広がり、いつしかその闇の中に自分が消えてしまいそうな錯覚を覚える空に、白銀に輝く砂時計の形をした人類の英知の結晶が浮かんでいた。
プラントで採用されているファーストコーディネイター、ジョージ・グレンが設計した新世代型コロニーと同型のコロニー“アーモリーワン”だ。
大気の無い宇宙空間では離れた物体もあまりにはっきりと見え、目の前に精巧な模型が置かれているような錯覚に陥りかねない。
ヤキン・ドゥーエ戦役後に、ラグランジュ・ポイント4に建造されたプラントの工廠コロニーがアーモリーワンだ。
常よりも物々しい警備の艦隊やMSが姿を見せるアーモリーワン近海に、ミラージュコロイドと光学迷彩で姿を隠したサンダルフォンが停泊していた。
艦橋に座したまま艦長は、よりにもよってとんだ日に来たものだと手袋を嵌めた左手を握りしめた。
「新造艦の進水式に加えて、最高評議会議長と現オーブ国家元首の非公式の会談だと? これでは飛んで火に入る夏の虫のようなものだ」
プラントの代表と、地球の小国の代表の会談というだけでも警備は二重三重に厳重になるだろうに、加えて今のオーブの国家元首は前の大戦を終結に導いた英雄と持て囃される人物だ。
そんな人物が、非公式の会談の最中とはいえプラントの建造したコロニーの中で大事に至るような事があってはならぬと、プラント側も警備を強化しているだろう。
夢の新人類たるコーディネイターの面子と国際的な立場を守る上でだ。
まったく、なんという厄介なタイミングだ。ただでさえ軍の基地施設に侵入して新型機を強奪しなければならないというのに。余計に厄介さと危険度が増しているではないか!
188:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 14:45:51
「まあ、そう不機嫌そうな顔をしないでくれ、艦長。話ではロード・ジブリールの私兵も動いているのだろう? 上手く立ち回れば、シンとマユもずっと仕事がやりやすくなるだろう」
「逆を言えば下手に動けば余計な奇禍に見舞われかねんという事だ。それについてはどう弁明するので?」
「それはあの二人の天運次第かな?」
さも愉快気に微笑を浮かべるアルダに嫌悪の眼差しを向けてから、艦長は苛立たしく視線を外した。やはりこの男とは反りが合わないと痛感したのだ。水と油という例えがこの上なく似合いの二人だ。
それでも艦長は辛抱強く待つ事を選んだ。すでにマユとシンは、事前に別のコロニーでサンダルフォンを降りて偽りの身分と戸籍でシャトルに乗り、プラントの名士の子息としてアーモリーワンに潜入している。
あとは二人がうまくインパルスをはじめとした新型機を強奪してくるのを祈るばかりだ。そしてシン達が姿を見せてからが艦長の仕事だ。
見た目はいかにもなジャンク船のサンダルフォンであるが、その戦闘能力と自身の指揮だけでもナスカ級の三隻位なら同時に相手にして対等に渡り合う自信はある。
加えてダイノガイストとアルダのMSパイロットとしての腕前を加味すれば、相当数の部隊を相手取ることもできよう。
「む、ミラージュコロイドディテクターに反応か。例のジブリールの私兵“ファントムペイン”だな。そろそろか。シンとマユが間に合えばいいが」
「ん?」
「どうした?」
「いや、なんでもない。気のせいだろう」
艦長がサンダルフォンとは別のミラージュコロイドを使用している戦艦の反応に気付くのと同時に、アルダもまた額を走る微弱な電流のようなものを感じ取っていた。かつて戦場で幾度か感じたこの感覚は。
「まさか、な。……だが、私がこうして生きている以上、お前も“また”という可能性もあるか」
万分の一、億分の一の確率ではあるが、とアルダは心中で付け加え、不思議な高揚に満たされてゆく自分の心と体を意識した。なんという奇妙な因縁だ。もし、“そう”であるならば、自分と彼とは死を超えてもなおぶつかり合う運命にあるという事だ。
「よもやま話だが。私の感覚が偽りでないのなら、これほど因縁深い父と子もそうあるものではないだろう」
より一層微笑みを悪魔的な形に吊り上げたアルダが背を向けて、艦橋を出て行くのを見咎めた艦長が、アルダの背に声をかけた。詰問の声は白いコートの生地の上で弾けた。
「どこへ行く?」
「なに、ちょっとした予感がしてね。アレの用意をしてくる」
「アレをか? いいのか? ガイスターの切り札の一つだぞ」
「それほどのものかね? ボスこそが我々ガイスター最高最強の切り札だよ。ボスにくらべれば、私とアレなぞそう大したものではない」
果たしてどこまでが本心でどこまでが偽りの言葉なのか、押しても引いても判然とせぬアルダの言葉に不愉快さを覚えながら、艦長はアルダの背を見送った視線を正面のメインモニターへ向けなおして溜息を吐いた。
シンとマユの安全が一刻も早く確認できないものかと、心から思った。前の艦でもその前の前の艦でもそうだったが、どうにもアクの強いクルーに心労を重ねさせられる運命にあるらしい。
砂時計に例えられるプラントは、支点である中央部に港湾施設を持ち、居住区は上下の底辺部分に造られる。
自己修復ガラスが虚空の闇と絶対零度に近い冷気から人々を守り、人造の大地はとりいれられた太陽の光に照らされている。
目に痛いほど深い緑の連なりや、効率性を考えるならば無駄の極みとも取れる青い鏡のような水面が美しい人造湖などは、やはり宇宙に進出し新人類を自負するコーディネイターであっても、地球的な自然環境を本能的に求めている事の表れだろう。
―それにしても、あんな人造湖や海を作って海産物を自給できるくせに、完全に自給自足はできないのか。効率を優先してああいうのを造る前に全部農地にすりゃいいのに。
先ほどまで自分達が乗っていた、宇宙港から居住区へと続いている高速エレベーターをぼんやりと見つめながら、シンはそんな身も蓋もない事を思いついた。
艦長とアルダがロード・ジブリールの私兵の出現を予期していた頃、シンとマユは既にアーモリーワンの市街に足を踏み入れていた。
周囲を練り歩くプラントの名士たちの同類に相応しいよう、いつもの普段着よりもいくらか贅沢をした。
189:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 14:47:15
マユは、絹をふんだんに使った袖口や襟がふんわりとした淡いピンク色のワンピースに、足元は赤い靴だ。手首には、純金の鎖と小粒ながらサファイアをあしらったアンティークの腕時計。
後頭部でポニーテールにした髪をまとめているのは、エメラルドと純銀を惜しげもなく使い、当代きっての職人に腕を振るわせたものだ。
幼い体を飾る衣服や装飾類は、戦前のアスカ家の年収五年分に匹敵する。
シンの方は青いスカーフタイを巻いた絹のシャツと紺色のスーツ姿だ。両親とは別行動の兄妹風を装っている。
もっともマユはともかくシンの場合は、衣装を着ているというよりは着せられているという印象が強い。生来の聞かん気の強そうな顔だちと、時折窮屈そうに首元を弄る仕草のせいだろう。
目的の四機を手に入れる為には軍港の内部に潜入し、厳重なセキュリティを突破するしかない。大抵のメカニズムはガイスター側の技術でどうとてもなるのだが、対人となると話は別だ。
とりあえずは偽造のパスで内部に侵入してから、新型のMSが新造戦艦に搬入される前に強奪するのがベターだろう。一機か二機にシンとマユが乗り込むとして、残りの機体にはエネルギーボックスを用意してきた。
シンが手に持っている鞄の中には、本来一、二メートルあるはずのエネルギーボックスを、三十センチほどに小型化したものが入れてある。
ダイノガイストがたまたま持っていた試作型エネルギーボックスを基に量産した、小型エネルギーボックスだ。製造に時間とエネルギーと希少な資材がいるから、数は極めて少ない。
軍事式典に招待されたセレブリティ達が行き交う繁華街を半ば観光気分で歩き、角に差し掛かった時、周囲の目を気にせずにくるくると回っていた少女が不意に出てきて、シンとぶつかった。
とっさに自分の胸に背を預ける形になった少女を両手で支え、鼻孔にそっと忍び寄った甘い金髪の香りと、青い果実のように甘酸っぱい少女の肉体から香る匂いに、シンの心臓がどくどくと高鳴った。
首を捻り、シンの瞳をまっすぐに見つめ返す瞳は、大粒の宝石のようだった。少女の瞳の中に映る自分が、ひどく不思議なものに見える。
ホルターネックの青いドレスはなかなか凝ったデザインで、白いスカートと白いベールがふんわりと実り豊かな体を霧の衣みたいに隠して、少女にどこか妖精めいた神秘的な印象を与えていた。
「……だれ?」
「おれ? シン、シン・アス……」
きょとんとした瞳で見つめてくる少女が茫洋と呟いたのに、思わず反射的に答えたシンだったが、言い切る前に少女の方から体を離してシンの腕から逃れる。
さっきまでどこか非現実的な印象を覚えるくらいぼんやりとしていた瞳が、野生の猫科の猛獣のように細まった、と認めた時にはドレスの白い裾を翻して少女はシンに背を向けて走り去っていた。
「なんだあ? 向こうだってよそ見してたくせに。これじゃおれだけ悪者みたいだ。なあ? マユ」
「……」
「マユ?」
てっきり全面的に賛同してくれると思っていた愛すべき妹が、下唇をぷりっと突き出して眉間に皺を寄せているのを見て、シンもあれ? と眉を八の字にする。自分が気付いていないだけで、なにかやらかしていたのだろうか?
両手に腰をやり、鈍感な兄に苦労する妹のポーズをとったマユは、自分の兄がやらかしたことに関して実に簡潔に述べた。
「お兄ちゃん、あの人の胸触ってたでしょ?」
「え!?」
妹の思わぬ一言に、愕然と自分の両手を見つめたシンは、そういえばずいぶんと柔らかい感触と、両手の人差し指と親指の間にコリっとした感触が残っている事に気付く。
思い切り、いやもう完全に悪者だったらしい。そしてもうひとつ、少女がシンに残していったものがあった。
「着けてないのか。ブラ」
少女がドレスの下に下着の類を身に着けていない事は、シンの手に残る肉房と肉塊の感触が証明している。わきわきと、シンの両手は実にいやらしく開いたり閉じたりをしていた。手に残る感触を脳みそに刻むためだろう。
世界の真理に挑む若き学究の徒みたいな真面目くさった兄の顔と、口から出てきた言葉のギャップに、マユは情けないやら悲しいやらやっぱり情けなくて、もう! とふっくらほっぺを膨らまして、右足をスイングさせた。
「お兄ちゃんのラッキースケベ!!」
「ぎゃ!?」
ミシリと自分の右の脛にめり込んだマユの真っ赤な靴の爪先がもたらした激痛にシンが叫び、思わず右脛を抑えて肘を着いて悶絶する。シンの叫び声に周囲の人々もなんだなんだと、物見高そうに足を止めて視線を集める。
190:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 14:51:39
「もう知らない!」
ぷんすかと背を向けて歩き始めたマユを、シンは慌てて追いかけた。右の弁慶の泣き所に残る激痛はまだ疼いていたが、この場においてけぼりにされるのはさすがに兄としての面子が許さない。
それにしても、これから大仕事をこなさなければならないのに、今日は何だか運がいいのか悪いのかわらかないな、とシンは心の中でこっそりと呟いた。
「マユ、待てって!」
プラントの各業界のセレブや選ばれたメディア関係者達がひしめくホールから、シンとマユはこっそりと抜け出した。
あの盟主王兼鉄道王が用意してくれた偽造の身分はついにここに至るまで見破られることはなく、アルダが教えてくれたザフトのザルみたいな警備の欠点は性格で、一メートルごとに立っている警備の兵たちをかいくぐるのはそう難しい事ではなかった。
換気用のダクトに忍び込み、それまで身に着けていた衣装を脱ぎ去り、手のひらサイズに圧縮していた真黒な戦闘服に着替える。厚さ五ミリの戦闘服は着用者の皮膚感覚に一切の障害を与えない。
素性を隠すために顔まですっぽりと覆い隠し、眼には薄い眼鏡としか見えないゴーグルを被る。シンが持っていたミニエネルギーボックス三個をマユに渡し、シンはインパルスが先に搬入されている新造艦ミネルバへ。
マユは三個のミニエネルギーボックスと、同じくシンの鞄の中で隠れていたテレビロボを助手に、いまだ格納庫で眠っているガイア、アビス、カオスの奪取へと向かう。
「気をつけるんだぞ。ファントムペインだかなんだか言う奴らも来るって話だし、ロボ、マユの事を頼むからな」
「お兄ちゃんも気をつけてね」
任せとけ、と片手をあげてシンに答えるテレビロボを肩に乗せて、マユは膝立ちの姿勢のままダクトをシンとは反対の方向に向かって移動し始めた。
ゴウンゴウン、と巨大なファンの立てる音が響くダクトに残されたシンは、さて、おれもやるかと行動を始めた。
ダクトを通ってそのまま招待客用の会場の外へと抜け、地上から五メートルの高さにあった通風口の鉄格子の捩子を外して、一気に身を躍らせた。着地の音は身につけた着衣が吸収してくれる。
冷たい硬質の地面に衝突した足の裏が、音一つ立てていないことを確認し、シンは内心で百点満点、と呟く。そのまま襟の所にあるスイッチを押し、光学迷彩を起動させてメカニズムも人間の目も通じない透明人間へと早変わりする。
ほど近い工廠内のドックに淡いグレイの船体があるのを、シンは改めて確認する。プラントがその高い技術力を結集して建造した新造艦ミネルバだ。
前方へ突き出した艦首の両側に大きく三角形の翼が広がり、船体中央部や両舷にカタパルト、モビルスーツデッキが見受けられる。
ザフト特有の曲線を帯びたこれまでの官邸とはだいぶ趣が異なり、直線的な船体のシルエットは地球連合やオーブ系の艦艇に類似している。
今回ガイスターがターゲットにした新型MSといい、どういうわけだか仮想敵国であろう地球連合寄りの技術やディテールを取り入れているらしい。
まあ、シンにはどうでもよい事だ。にしても大気圏内でも運用可能とは言え本来宇宙での運用を想定しているミネルバはともかく、ガイアやアビスといった地球環境下での戦闘を考慮した機体を開発するとは。
プラントの方はもう一度地球上での戦闘を想定した未来を考えているらしい。少なくとも兵器開発の面では。
そこまで考え、それこそ自分には関係ないとシンは頭を振り、ミネルバへと搬入されているコンテナの一つめがけて走りだした。機関銃を構えた兵士たちや作業に従事している者たちの目に、軽やかに走るシンの姿は映ってはいないはずだ。
コンテナを乗せた運搬車両に並走し、よっと口の中でだけ声を出して飛び乗る。手の平や足の裏に仕込んである直径一センチの、強力な磁石の力でピタリと張り付く。
コンテナの上に移り、シンはされこれからどうするかな、とひとりごちた。インパルスが先にミネルバに搬入されている事に加えて、強奪するに際し厄介な問題があった。
このインパルスという機体は、コアスプレンダーというコックピット兼用の戦闘機を中心に、レッグフライヤー、チェストフライヤーという上半身と下半身とに別れる三つのパーツで構成された特殊な機体だ。
コアスプレンダーだけを奪っても意味がないし、かといってすでに合体した状態で強奪するには、パイロットが乗り込み、ミネルバの外で稼働している所を狙うしかない。
予定では、マユがミニエネルギーボックスを取り付けたアビスやガイア達を適当に暴れさせ、その対応に出撃を命じられるであろうインパルスを発進直前に襲い、正パイロットを放り出してコアスプレンダーに乗り込むというなんともアバウトな方法を採る。
191:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 14:53:53
さらにインパルスの持つ換装システム“シルエット”もなんとか手に入れたいところだ。
前の大戦で猛威を振るった地球連合のMSストライクに採用されたストライカーシステムを、ザフト側の技術で再現したシステムの一つで、現在ザフトの主力量産機として配備が進められているザクにも、ウィザードシステムとして装備されている。
この武装シルエットが確認できた限り三種。高機動戦闘用のフォースシルエット。砲撃戦用のブラストシルエット。近接戦闘用のソードシルエット。以上の三種だ。
発進時にはおそらくこの中のどれか一つを装備するだろうから、インパルス本体とシルエット一種は最低限手に入るだろう。
難なくミネルバに潜入したシンは、光学迷彩を維持したまま、目的のコアスプレンダーの格納庫を目指して駆けだした。
あとは、マユがファントムペインの連中より早く立ち回る事を祈るばかりだ。
シンと同様の光学迷彩スーツに身を包み、式典用に装飾を施されたジンや半戦車半MSのガズウートの隙間を縫って三機の新型が待つ格納庫を目指してひた走る。
全高二十メートルを超すMSがひっきりなしに動き回り、アーモリーワンの工廠内は常とは違う活気さに満ちている。万が一にも敵に攻め込まれない限りは、こうもにぎわうことは滅多にあるまい。
二年前の最新の量産機であったゲイツのマイナーチェンジ機のゲイツRや、現在最新の主力量産機であるニューミレニアムシリーズの一機種ザクウォーリアを横目に、マユはひた走った。あれらの機体もできれば手に入れたいが、優先順位は変わらない。
一応地球各地のアジトにもゲイツRや、地球連合のウィンダム、ザクウォーリアなどが眠っているし、欲をかく必要もないだろう。
肩に乗せたテレビロボの手が指し示す先が、目的の格納庫だと確認し、マユはよぉ~し! と兄と同様の気合を入れ直す。
だが、格納庫に近づくにつれてマユの心中に疑惑とまさか、という思いが黒い雲のように渦を巻いた。
倒れ伏したメカニックや警備兵、血を流して倒れているザフトの兵士達が格納庫の付近に倒れているではないか。かすかだが硝煙と血の匂いも漂っている。
数十人単位で人が死んだのだ。それもついさっき。思わず脳裏に両親の最後がフラッシュバックし、ふっと気が遠のくのをかろうじてこらえ、マユはさらに足を速めようとした。
ちょうどそのための一歩を踏み出したところで、突如マユの目の前の格納庫が内側から爆発した。
とっさに自分めがけて飛んでくる構造材の破片や爆炎に対し、両手で顔面をカバーしながら、マユは軽い体を爆風に乗せて大きく後ろに吹き飛ばされた。
吹き飛ばされた空中で何度もくるくると糸を切られた凧のように回り、地面に足から着地してからも、風に吹き飛ばされてごろごろと転がる。
迫りくる悪魔の手のような炎に炙られそうになるのを、自分から転がって回避しながら、マユは回転の勢いを利用して立ち上がった。
しまったと手遅れを悟ったマユの瞳には、格納庫の天井を突き破って悠々と立ち上がる鉄灰色の機体が映っていた。
二つの眼と二つの角と共通の特徴をもつ三機の巨人達は、瞬きをする間に鋼の鎧に鮮やかな色彩を纏っていた。
カオスは緑。アビスは青。ガイアは黒へ。通電した装甲が電圧の調整によって強度と色が変化する新型の相転移装甲“VPS装甲”の起動を意味している。これであの三機は物理的な攻撃手段に対してはほぼ無敵となったのだ。
「うわあ~ん! 遅れちゃったあ! ダイノガイスト様に怒られちゃうよ!」
今にも泣きそうなマユの肩の上で、テレビロボはやれやれとばかりに両肩を器用に竦めていた。こちらは幼い相棒と違ってあくまで落ち着いていた。
三機の新型が目の前で暴れようとしているのに、ダイノガイストに怒られる事の方に気が行っているあたり、マユもそれなりに肝が太い。
カオスがビームライフルで式典用装備のジンを、夜店の射的ゲームのように次々と撃ち、さらに機体の背に負った円筒が開いて内部から数十発のミサイルが白煙の尾を引いて周囲の格納庫に突き刺さる。
AGN141ファイヤーフライ誘導ミサイルが生み出した炎と風の地獄の中、カオスに続いてアビスやガイアも手に持った武器を構え、空中に姿を見せたディンや二足歩行形態に映っているガズウートを捉える。
突然の奇襲+セカンドステージに属する高性能機体+パイロットの技量の三つの要素が絡み合い、ザフト側がようやく繰り出してきた反撃の芽は、ことごとく摘み取られていった。
192:660 ◆nZAjIeoIZw
08/07/23 14:55:34
さすがにこれは手に負えないと早々に判断したマユは、即座に宇宙港に脱出用に確保していたシャトルへ向かおうとしたが、周囲で慌てふためていた警護の兵の一人と目が合った。
まさか、見えている!?
先ほどの格納庫の爆発の影響で光学迷彩のシステムに不具合が生じ、今やマユは不審極まる状態にあった。ましてや何者かに新型機が強奪されようとしているこの状況、無論兵士の思考はマユと侵入者を=で結びつける。
ま、半分は間違いではない。
警告の声をかける間もなく、兵士がマシンガンを腰だめに構えるのを視認した瞬間、マユは即座に踵を返し、アーモリーワンからの脱出を最優先目標に切り替えた。
背後で、マシンガンのタタタ、という小気味よい発砲音が連続していた。
半べそかきそうになりながら、マユは一応陽動は起こせた―というより勝手に起きた―から、兄の方もインパルス強奪に動いているだろうと予測し、
「お兄ちゃん、ごめんなさい! でも頑張って~~!!」
と申し訳なさをいっぱいにしながら叫んで逃げた。その頬を、後ろから鉛弾がかすめていった。
さて、まさか、マユが、ではなくファントムペインに先を越されたとは露ほども知らぬシンは、唐突に慌ただしくなった艦内の様子に、マユが行動を起こしたと判断した。
小型兼試作品とはいえ、エネルギーボックスさえ取り付ければ、如何にMSという鋼の巨人といえどもこちらの思い通りに動く。
本来、プテラガイストが開発し、地球で使用していたエネルギーボックスと違い素体の形状や機能を著しく変化させる能力はないが、こちらの指示通りに動く程度には変えられる。
光学迷彩を維持しつつ、格納庫にあるコアスプレンダーのすぐそばで待機していた。とっくに乗り込み、そのままハッチを爆破して逃げる手もあったがそれだとコアスプレンダーしか手に入らない。
合体機構という奴がどうにもインパルス強奪に関しては邪魔ものだった。
<モジュールはソードを選択。シルエットハンガー二号を開放します。シルエットフライヤー、射出スタンバイ……>
艦内アナウンスが格納庫に響く中、壁にいくつかあるドアの一つが開き、ザフトのエリートを示す赤いパイロットスーツ姿が一人現れた。アレがインパルスのパイロットなのだろう。
整備士と二言三言交わして、開いたキャノピーからコアスプレンダーに乗り込むタイミングを見計らい、シンは動いた。背を向けているパイロットの首根っこを引っ掴み、そのまま後ろに投げ飛ばす。
パイロットは一瞬の虚を突かれて、途中までシンの腕の言いなりだったが、その途中で不可視の存在に気づいたのか、おそらくは直感であろうがシンの腕を見事に掴んで、抵抗して見せた。
腹に一発喰らわせて、とシンが左拳を握りしめるも、何が何だか分からず暴れているパイロットが適当に振り回した左手が、偶然にもシンの顎を下からかちあげて、光学迷彩のスイッチをオフにしてしまう。
「しまった!」
「なに!? なによ、アンタ!」
くそ、と舌打ち一つと引き換えにパイロットは引き剥がしてぶん投げてやるとシンは左手を伸ばし、それに抗うパイロットと取っ組み合いになった。スタンガンを先に使えばよかったと気付いたのは後の話である。
パイロットスーツ越しに頸部を圧迫して気絶させたろか、と思いついたシンの右手が、思わずパイロットの左胸をぐわしと掴んだ。
「きゃっ」
「うん?」
むにゅ、とスーツ越しにも指が沈み込むくらいに豊かな乳房の感触があった。
むにゅむにゅ、と優しく二揉み。むぎゅ、とやや力を入れて一揉み。
……こんなことに夢中になっている場合ではないと、ようやく気付いて、さらに揉み解そうとする指を止めた。
先ほどの可愛らしい声とこの柔らかく、いつまでも触れていたいとシンの本能を刺激する感触。
パイロットスーツが描くまろやかな曲線の体つきと、ヘルメット越しに改めてパイロットの顔を見て、ようやくシンはインパルスのパイロットが女性であることに気づいた。
シンと同じ年頃の、快活な雰囲気の滲む赤髪の少女だ。遺伝子操作を施されるコーディネイターは、一般的に美男美女になるよう調整を受けるが、それでも少女は中々の美形だ。