08/01/28 11:44:14
では、今少し立て込んでるので水曜日頃に投稿します。
因みに、WSじゃなくてDSしかやってないので、あしからず。
51:1
08/01/28 12:40:36
オーブ所有の孤島には、本島が冬でも夏の気候の島がいくつもある。
その中の一つにて。
月光の降り注ぐ夜。
ラクスはふと、砂浜に素足で出てみた。
限り無く済んだ海では、月光に輝く砂がかなり先まで見えている。
ふと、水と戯れてみたくなって、
ラクスはドレスのまま海に飛び込んだ。
「・・ふう・・っ・・・・」
微笑み、水面に姿を現すラクス。
ふと、振り向くと、
唇に微笑を過ぎらせて、キラが、ラクスの肢体を見つめていた。
濡れて透けたドレス越しに肌を晒している事に気付き、
「・・!」瞬時に頬を染めて、ラクスは、自身の身体を抱きしめて、
何とか肌を隠そうとした。
「・・・ラクス、服を脱いで。」
キラの言葉に、「!」ラクスが、震える。
52:通常の名無しさんの3倍
08/01/28 21:40:09
ワッフルワッフル
53:通常の名無しさんの3倍
08/01/28 21:53:31
続き……
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ワクワクテカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
54:通常の名無しさんの3倍
08/01/28 22:00:32
保守
55:1
08/01/29 12:41:09
随分、ためらって、
ゆっくりと、震える手で、ラクスが、服を脱いでいく。
キラの眼差しに、自分の裸身はどう映っているのだろう。
うつむいて、ほのかに身をよじり、震えながら、
紅潮した白い肌が透けて見えている純白の下着に、手を掛ける。
周囲に要所要所が豊満な見事な肢体の少女が多いせいで、
自身の肉体に自信をなくしているラクスである。
少し前は、屈託無く裸身にキラの視線を浴びていたのだけれど。
今は、何となくつらく。
黙って、キラは、ラクスの肢体を見つめている。
その眼差しの奥の真意が、今は、分からなくて。
やっとの事で、最後の下着を外し終え、
一糸纏わぬ裸身を、ラクスは晒した。
「・・・!」耐えかねて、思わず、ラクスの両腕が、
胸元と腰の辺りの曲線を、隠す。
「・・だめだよ、ラクス・・。」
「・・!」
「・・・隠さないで、全部見せて・・・・。」
「!!」
56:通常の名無しさんの3倍
08/01/29 22:10:46
保守
57:通常の名無しさんの3倍
08/01/30 00:48:41
あの、フレイは・・・?
58:1
08/01/30 12:44:01
長い様な、短い様な、数瞬が過ぎて、
ようやく、ラクスが、すべて、さらけ出す。
少し、うつむいて。
その時のラクスは、
世界を制圧した「女帝」でもなく、
万民の心を捕える「歌姫」でもなく、
およそ動じるという事を知らない超然とした女でも、なく、
ただ、恋人の視線を気にする一人の少女でしかなかった。
見つめられ続けるのに耐えかねて、
「キラ・・?」と、ラクスの唇から、か細い声が漏れる。
「・・綺麗だよ、ラクス。」と、キラが、微笑む。
着やせする傾向のあるラクスの乳房は、意外な程豊満で形良い。
周りの少女達の幾人かに比べれば控えめというだけの事なのだが、
ラクス本人はその事に気付いていない。
キラはもっと乳房の豊かな女の子のほうが好きなんじゃないか、と思ってしまって、
不安にもなるし、時に嫉妬心を抱いたりもする。
「・・キラの・・、」
「ん・・?」
「・・キラの、綺麗だよ、は、あてになりませんわ。
・・・だって、いつも、そればっかりで・・・・。」
思わず拗ねてしまうラクスは、
普段の凛とした雰囲気からは想像も出来ない程に、幼い印象だ。
不意に、キラが、服を脱ぎ始める。
「・・・!!」たじろぐ、ラクスを、
一糸纏わぬキラの熱い腕が、抱きしめる。
「!!」怯えて、ラクスが、震える。
******
(フレイの出番も後であるけど今回は控えめです。)
59:通常の名無しさんの3倍
08/01/30 23:02:29
保守
60:通常の名無しさんの3倍
08/01/31 00:40:14
なんで保守しまくるか解らん、あと何故ageるんだろう?
61:通常の名無しさんの3倍
08/01/31 01:10:10
スルーなさい
62:1
08/01/31 12:49:30
(・・僕がスーパーコーディネーターで良かったのかもしれないな・・・・)
ふと、キラは思う。
様々なレッテルでしか見てもらえないラクスを、一人の少女として自分が受け止めることが出来るのは、
キラ自身がいつもスーパーコーディネーターというレッテルでしか見てもらえないせいかもしれない。
「僕はただの人間だ・・!!」と、彼がいくら言い張ってみても、
「それが誰に解る・・!?」と、返されてしまうのだ。
ラクスと、おそらくはもう一人だけは、キラが一人の少年である事を解っている。
キラと二人きりの時は、ラクスは一人の少女に戻る。
フレイが一緒にいる時は、やはりどこか強がってしまっている様だ。
ふと、キラの手指が、ラクスの乳房にあてがわれる。
「!!!」ラクスの頬が真紅に染まる。
「・・・・・も、物足りないって、思ってるんでしょう、本当は・・!?」
瞳に涙まで浮かべて、ラクスが、思わず。
「・・そんな事ないんだけど、本当に。」少し笑うキラに、
「・・・信用できませんわ・・・・!」一層、ラクスが拗ねる。
63:通常の名無しさんの3倍
08/01/31 20:38:14
保守
64:通常の名無しさんの3倍
08/01/31 23:56:39 ZV2gfi72
このレスを見たあなたは確実に交通事故に遭います
逃れる方法はただ一つ
↓このスレに行き
スレリンク(gamesrpg板)
スレリンク(gamesrpg板)
童貞オナニーウィング厨は何度も種派に論破されてるのに諦めが悪いな
偽善と奇麗事だけの凡作アニメを名作とか言ってる程度のオタク感性では、
SEEDこそ誰もが認める傑作であることを理解出来ないのは確定的に明らか
と書き込んでください。書き込まなければ確実に明日交通事故に遭いますよ
65:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:19:22
>>63は保守荒らしか?メル欄変だし・・・
66:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:30:30
1月31日のこと。
「ただいま」
アスランが帰ってきた。いつもよりも遅い帰りであるが、著しく遅いという訳ではない。いつもの帰宅時間よりも少しだけ遅い、そんなところである。玄関に揃えられている靴を見るとすでにザラ家の女性陣は帰宅しているようである。
(三人とも帰ってきているか……)
彼女たちの靴を見ながらそんなことを思い、靴を脱いで玄関に上がるとカガリが出迎えてくれた。
「おかえり。今日は少し遅かったな。もうすぐ夕飯だぞ」
いつもよりも遅れたことに対して言及した。が、視線はアスランの左手のモノに集中している。その様子をほほえましく思いながらアスランは答えた。
「すまない。少しだけ寄り道をしていたんでな。夕飯が終わったらみんなで食べよう」
そう言って左手に持っていた洋菓子店のロゴの入った箱をカガリにかざして見せる。本当のプレゼントはまた別にあるのだがそれだけでは味気ないと思い、帰りに寄り道をしたのである。
「今日は何か特別な日なのか?お前がこうしたものを買ってくるのはそうした日が多いからな」
「まあ、そうと言えばそうだしそうじゃないと言えばそうじゃない。ちょっとだけ微妙なんだ」
「??」
カガリの指摘に答えながらアスランは言った。回りくどい説明だったので解り辛かったようだ。解ったような解らないようなそんな表情をカガリは浮かべた。
「……詳しいことは食事が終わってからにしよう。ミーアとメイリンに持って行ってあげてくれ。俺は着替えてくる」
「ああ」
玄関先で問答じみたことをしても埒があかないのでアスランが洋菓子をカガリに頼むと、カガリは返事をして嬉しそうに箱を受け取り、台所で夕飯の準備をしているであろう二人のところへスリッパの音を立てて向かっていった。
(ふう、カガリにこっちを気付かれなくてよかった。説明がさらにややこしくなるからな……)
カガリの後ろ姿を見ながら、空いた左手に持ちかえたプレゼントのことを思い、着替えるため自室へ向かった。
67:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:31:45
夕飯も終わり、テレビの前で寛いでいるアスランとカガリ。ミーアとメイリンは食事の後片付けをしている。そんな中、少し不満げにカガリがアスランに言った。
「なあ、アスラン。今日のあれはいったい何なんだ?夕飯の時に尋ねても、夕飯が終わってからの一点張りだったし」
「おいおい、まだミーアとメイリンが後片付けから戻ってきていないだろう。そうしたら説明してやるから」
カガリにアスランは答える。
「お前、最近そういうの多くなってきたな」
「そうか?」
「そうだよ。メイリンとミーアの手伝いしてくる」
二人が戻ってこないと話にならないと悟ったのか、そう言って立ち上がるとカガリは台所へ向かった。
(……なら、俺も準備するか)
カガリを見て、アスランも自室へ置いてあるプレゼントを取りに向かった。
68:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:33:09
「で、今日は一体どういう日なの?」
全員がそろって食後の団欒が始まったと思ったら、ミーアが早速口を開いた。ミーアに聞きたいことを聞かれてしまったカガリは少しその点で不満そうな顔をしたが、誰が聞いても同じことなのでアスランを見て頷いた。メイリンも同じである。
「ちょっと、勿体ぶってしまったな。
ただ、俺が帰ってきたときにはすぐ夕飯だったからな。食べ物の上で物の受け渡しはしたくなかったんだ。すまない」
そう言ってアスランは先ほど部屋から持ってきてちゃぶ台の下に隠して置いた紫のチューチップを出して三人に一輪ずつ手渡した。
「……チューリップ?」
「アスランさん、一体……?」
「??」
ミーアもメイリンもカガリも突然のチューリップのプレゼントに面食らっている。
「ああ、それは……」
アスランが説明をしようとした時つけっぱなしだったテレビのニュース番組から中継が流れた。
『今日、1月31日は数字の一をアルファベットのIに見立て、三十一を『さい』と読んで『愛妻の日』とするそうです。
日ごろの感謝を込めて仕事帰りのサラリーマンの皆さんが奥さんに感謝の言葉を特設会場から叫んでおりました……』
アスランの方からはテレビの画像が見える位置だったので、画面が切り替わったところから内容が解ったので、言葉を切ってつい注目してしまったことから女性陣もテレビに注意がいった。もうアスランの説明は必要なかった。
「……というわけだ。正直あまり広く知られている記念日ではないが、せめて日ごろの感謝を示すにはいい機会かなって思ったんだ。俺たちは正式に結婚している訳ではないが、そういう状態ではあるしな。
こうしたことでもないとお前達に感謝の気持ちを示せないというのも情けない限りなんだが……まあ、その、許して欲しい……」
69:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:34:26
ニュースはまだ続いていたが、途中でアスランは話し始めた。最後の方は照れてしまって上手く言えなかったがアスランの気持ちは伝わったようである。三人とも嬉しそうな微笑みを浮かべていた。
「あ、あのアスランさん……」
メイリンが真っ赤になりながら上目遣いで尋ねた。
「ん?」
「この紫のチューリップの花言葉はなんですか?」
「うぐ……」
アスランは言葉に詰まった。紫のチューリップの花言葉は決して悪い花言葉ではない。むしろ非常に良い花言葉なのだが、それを口に出すのは恥ずかしかった。ここへ来て何を今更な気もしたのだが。
「もしかして悪い意味なの?」
口籠もったアスランを見てミーアが不安そうに言った。それをアスランは否定する。
「悪い意味の花言葉を持つものをお前達に渡す訳がないだろう」
「……うん。ごめんね、そうよね」
すぐに、そして少し強い口調でそれを否定したアスランに安心したようにミーアが言葉を返した。メイリンとカガリも言葉にはしなかったがミーアと同じようであった。
ニュースが特設会場の様子を伝えていた。レポーターの言葉が静まりかえった四人の間に流れる。
『……なお、感謝の言葉を叫んだサラリーマンの方には紫のチューリップがプレゼントされました。
なお、紫のチューリップの花言葉は『永遠の愛』だそうです……』
テレビから流れてきた花言葉に三人は嬉しそうな笑顔を浮かべる。アスランは照れくさくなって視線を逸らした。精一杯の照れ隠しであった。
こうしてザラ家の面々に流れた優しい時間はこの後も続いていくのであった。
終わり
70:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:36:11
あとがき
促成栽培というものをするとチューリップの開花時期はリアルでこの時期になるみたいです。普段は季節感も何もないな、と感じますがこうしたことをするには良いものですよね。
投下日については触れないでやって下さい。楽しんでいただけたなら幸いです。
71:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 00:53:37
>>70
GJ!
やっぱこういうスレだし、嫁全員に愛ある話がいいな
照れまくりのアスランも嬉しそうなカガミアメイも皆可愛い
72:通常の名無しさんの3倍
08/02/01 23:45:29 8JDh4ueo
そういえば、今年もバレンタインネタをやるのか?他の女性からチョコを貰ったとき彼女達から「血のバレンタイン事件」が起こりそう…
73:通常の名無しさんの3倍
08/02/02 21:05:14
職人さんの閃きに期待するということで。
ただ、義理チョコで「血のバレンタイン事件」なんてのは可哀相な気もするけどww
74:通常の名無しさんの3倍
08/02/03 13:37:29
キラ「うーん…愛してるのはラクスとフレイだけだっていつも言ってるし、
きっと分かってくれると思うけど…」
アスラン「…キラの場合、別な方面の心配をしたほうがいいんじゃないか?」
シン「聞いてますよ、去年のバレンタインのこと。
二人の愛情がこもった特製チョコを完食して心不全起こしかけたそうじゃないですか」
キラ「…だ、大丈夫だよ。二人ともあれから料理うまくなったし、今年は心配ない…
はず…だといいなあ……」
75:通常の名無しさんの3倍
08/02/03 21:13:34 BkulV8rj
死ぬなよキラ
76:通常の名無しさんの3倍
08/02/04 00:05:05
>>74
心不全起こしかけたって、材料は何を使ったんだろうw
77:通常の名無しさんの3倍
08/02/04 00:48:41
フレイ「チョコレートってなにで出来てるのかしら?」
ラクス「色からいって、多分お醤油じゃないでしょうか」
フレイ「そうね、きっとこれを油と砂糖で固めたらいいんだわ」
キラ 「((((;゜Д゜)))」
確かこんなんだったw
78:1
08/02/04 12:40:26
まずは70さんGJ。
王道には脱帽するしかない。
以下余談
セリーナ「・・・あの、ラクスさんとフレイさんに聞いてみたい事があるんですけど。」
ラクス「何ですか?」
セリーナ「・・ラクスさんもフレイさんもキラさんの事愛してらっしゃるんですよね?。
それなのに、何だか、お二人でキラさんの事いじめてるって噂ばかり飛び交ってて・・。
何でそんな事するのかなあ、って・・・。」
フレイ「・・あー、それは・・・」(頬真っ赤)
ラクス「・・些か訳がありまして・・・」(頬真っ赤)
セリーナ「?」
フレイ「・・えーとその、つまりね。いじめ倒した後でキレちゃって
逆襲してくるキラって・・、・・その・・・、激しくて・・・・」
セリーナ「!!!!」(理解した)(頬真っ赤)
ラクス「・・・癖になってしまっているみたいですわ・・・・」(頬真紅、少しうつむいて)
フレイ「そう言うセリーナはどうなのよ?。何だか最近腰の辺りが充実してるって言うか、
今日もなんかふらついてない?」
セリーナ「・・・ラウ様があんなに激しく愛して下さるなんて・・、
予想外でした・・・・。」(頬真紅)
フレイ「・・堪能しちゃってる訳ね・・・。」
セリーナ「・・・はい・・・・・。」
余談長すぎというか失礼しました。
79:通常の名無しさんの3倍
08/02/04 22:37:43
節分。ザラ家も豆撒きに取りかかることにしたが、盛大に豆を家の中にばらまいてしまっては掃除が大変なので縁側から軽めに皆で一緒に撒くことになった。カガリは盛大に豆を撒きたがっていたようだがそれについては何とか諦めて貰うことにした。
準備は三人に任せて、アスランは一人家庭行事の始まる前の時間を縁側で月を眺めていた。
月の綺麗な夜だった。この時期にしては気温は高く、わずかに肌寒いだけで月を眺めるには良いかもしれなかった。
「お待たせ」
背後から声がした。アスランがふり向くとカガリが節分用の豆をいれた升をもって立っていた。その隣にはミーアもいる。少し離れたテーブルにメイリンが恵方巻きの載った皿をおいてメイリンもこちらへ来た。
「それじゃあ、手を出せ」
皆そろったのを見てカガリが三人に豆を升からとって手渡した。全員に豆を渡してカガリのかけ声で縁側から外に向かって豆を撒いた。豆の量はそんなにあった訳ではないので至極あっさりと豆撒きは終わる。
「……けっこうあっさり終わるな」
カガリが詰まらなそうに言った。
「家庭でやる豆撒きならこんなものだろう」
「そうね。重要なのは気持ちってことで」
「そうですよ、代表。これで大丈夫です」
アスラン、ミーア、メイリンの三人はカガリにフォローを入れる。
「まあ、そうだな。さて次は巻き寿司か」
「はい」
カガリの言葉にメイリンが頷き、縁側から数歩のテーブルへ向かおうとする。その二人を制するようにアスランは言った。
「なあ、どうせなら縁側で食べないか?月がとても綺麗だ」
「そうね。せっかくだからそうしましょう」
ミーアもアスランの言葉に賛成する。
「じゃあ、お寿司こっちに持ってきますね」
メイリンがそう言った。
80:通常の名無しさんの3倍
08/02/04 22:40:11
「本当は恵方を向いて丸かじりするのが正しい作法なんだろうがあいにくとそこまではできないな」
メイリンが持っている均等に切られ綺麗にお皿に盛られている恵方巻きを見てアスランは言った。
「はい、それだと私とミーアさんはきっと全部食べきれないので包丁入れちゃいました」
「いいじゃないか。早く食べよう」
カガリはさっき夕飯を食べたばかりなのにそんなことは忘れたみたいである。オーブの獅子の娘はいつでも腹ぺこのようだ。
「ところでアスランさんの両隣はいつものようにじゃんけんで良いですか?」
メイリンが言った。ザラ家の女性陣は三人いるため、アスランの隣は基本的に前もって決めたローテーション制になっている。なのでこうした突発的な席順は女性陣のじゃんけんで決めるのがいつの間にかザラ家のお約束になっていた。
「いいわよ。二人がアスランの隣で」
あっさりとミーアが言った。いつもの彼女にしては物わかりがよすぎる反応である。
「へ!?」
「……?」
すっかりじゃんけんをする気になっていた二人は呆気にとられる。
「代わりに私はここにさせてもらうわ」
「!!」
そう言うとミーアは呆気にとられる二人を尻目にアスランの両足の間に座った。アスランがミーアを後ろから抱きすくめるような体勢にも見える。
当然ながらこの座り方ではアスランの股にミーアの臀部があたっている。
気にせずミーアはそのままアスランの上体に自身の身体を預けた。ミーアの髪からはシャンプーの良い匂いがした。アスランの上体がミーアの存在を感じる。そのベッドの中で感じる彼女の感触とは違うそれにアスランは固まるしかなかった。
やっと慣れたと思えばまた新しい彼女たちを発見するのである。そしてそれに慣れたと思えば前に経験した彼女たちがやってきたり、また違う彼女たちが出てくる。永遠のイタチごっこなのかもしれない。
「ずっと前からこうしてみたかったのよ」
上体を捻りアスランの方を向いて嬉しそうにそしてその中にはにかみを込めてミーアが言った。
「そ、そうか……」
アスランはそう返すのが精一杯だった。
81:通常の名無しさんの3倍
08/02/04 22:42:04
「ちょ、ちょっとミーアさん、それは反則ですよ!」
「そ、そうだ。色々美味しすぎるだろ。それにその体勢じゃアスランが恵方巻きを食べづらいじゃないか」
カガリが体勢上の理由をつけてミーアをどけようとした。
が、
「それならカガリ達がアスランに食べさせてあげればいいわ。
この体勢じゃアスランに食べさせてあげるのはちょっと難しいからそれは譲るし、今度から団欒の時には二人も順番にアスランにこうしてもらえば良いじゃない」
事も無げにミーアは言う。
「……そうだな」
「……そうですね」
それを聞いて二人は今回のミーアの行為にまだ少しだけ不満があるみたいだが、これからのことを考えれば総合的にはプラスとでも思ったか少し考える様子を見せたかと思うと納得した。
一言くらいアスランは言いたかったが、この空気ではアスランが何を言っても無駄である。今までの経験から学んだことであった。
(……俺はこれから一日の終わりの団欒はこんな風に彼女たちの誰かを後ろから抱きかかえるようになるのか?嬉しいような嬉しくないような……)
世の男性陣からすれば羨ましいことこの上ないのにそれを否定するようなことを考えるアスラン。
そんなアスランにちょうどよい大きさに切られた恵方巻きが差し出される。それに齧り付くアスラン。
美味しかった。美味しかったがミーアの身体の感触に戸惑い、少しだけ味がわからなくなってしまっていたのも事実であった。
(それでも、こうして団欒を楽しめるのはいいことか……こうしていれば温かいしな)
ミーアの存在を受け止めてそう思うアスラン。そして両脇から寄り添ってくれている二人。
そんなザラ家を月が優しく照らしていた。
終わり
82:通常の名無しさんの3倍
08/02/04 22:43:11
あとがき
投下日……間に合いませんでした。ついでに少しワンパターンorz こうなるとKY作品ですがご容赦下さい。
>>78
1さん、乙であります。
83:1
08/02/05 12:30:55
セリーナ「・・・というお話をミーアさんから伺いまして・・、
・・・えと、あの・・・、ラウ様・・、いかがですか・・・?」
ラウ「・・う・・あの・・・セリーナ・・・・、
この体勢は私の理性が・・・・!!」
82さん、気にしない気にしない。
雰囲気良いです。GJ。
しかし思わずオリキャラで便乗してる俺の方が問題かも・・、
まあ、気に入らなきゃスルーか自分で書くかするのがこのスレという事で(汗)。
84:通常の名無しさんの3倍
08/02/06 02:13:15
皆さん乙であります!!
85:通常の名無しさんの3倍
08/02/06 21:33:45 rcEOD8KN
キラとシンって一番入院しているな…何回ぐらい入院したんだ?
86:通常の名無しさんの3倍
08/02/08 22:14:07 +jIXcB+C
バレンタインデーなのに入院しそうなのはキラか?
87:通常の名無しさんの3倍
08/02/09 21:29:15 4prb1oYz
誰かまたSSを書いてください
88:通常の名無しさんの3倍
08/02/09 21:49:11
とりあえずsageれ。話はそれからだ
89:通常の名無しさんの3倍
08/02/10 01:27:22
クルーゼとセリーナ(想像図)
________
/"⌒~"ヽ ,.ゝ╋_/
{ rvヘ;)ν) \旦/`ヽ
)λ<::>|<:>〉 〈〈▼从"リi
ζ!ト、ーノξ 人゚ー(゚)ノリi
( つ旦0 0旦と )
と_)_) (_(_つ
90:通常の名無しさんの3倍
08/02/10 13:29:50
>>89
AA職人氏、GJ! マターリした雰囲気が素晴らしい。 テンプレに入れてほしい。
91:通常の名無しさんの3倍
08/02/11 22:14:20 S4yH70zZ
>>89
GJ!