08/11/10 10:38:50 4EPfqI6D0
そして-…真咲美希。
彼女は名前と来歴を知るくらいで直接相対した経験は殆どない。
メレが知っているのは彼女が激獣拳時代の理央の修行仲間であるということ。
そして、今はゲキレンジャーを支援するスクラッチの重役に収まっているという事くらいだ。
過去の理央を知ると言う点で羨ましさを感じることはあるが、彼女がどんな女性なのか
あまり過去を語りたがらない理央に聞くのは憚られてメレは殆ど知らない。
死んではいないようだが、理央と違い実戦から離れて久しい彼女を戦力とするのは少々不安が残る。
メレとしてはもっと頼りになる戦力がほしかった。
「…理央様以外ろくな奴がいないわね…後は…こいつらか-…」
轟轟戦隊ボウケンジャー。
宇宙拳法使いパチャカマック12世との戦いで成り行きとはいえ、共に戦った経験がある。
ただし、メレは全員の人とな理央知っているわけではない。
メレが知っているのは大胆にも直接臨獣殿に乗り込んできた
ボウケンレッド=明石暁
ボウケンピンク=西堀さくら
この両名だけだ。
しかもさくらはあの時、パチャカマックに憑依されていたことを加味すれば実質的に
メレが面識を持つのは明石暁だけだ。
結論からいえば、明石暁の印象はメレの中でそう悪いものではない。
獣拳使い以外で理央と生身で戦える人間が存在していようとは思ってもみなかったからだ。
マクによる撹乱の後が癒えていなかったとはいえ、臨獣殿に乗り込む度胸もある。
加えて、仲間のために敢えて黒をとるその人間性にも惹かれるものを感じた。
常に傍らに自身を慕う女性が控えているという理央との共通項が、
明石暁へのシンパシーにも似た感情になっているのかもしれなかった。
自身よりも仲間を第一に考える男。それが、メレの中で確立した明石暁の人物像だ。
味方に出来れば彼ほど頼もしい人物はいない。
始まりの空間での一件を見る限りでは彼が殺し合いに乗っていない可能性は高い。