08/08/19 18:10:22 2Ua18k4h0
Ignis aurum probat, miseria fortes viros.
(黄金は炎に、強き者は悲しみによって証される)
セネカ「神慮について」
まとめwiki
URLリンク(www8.atwiki.jp)
避難所(様々な議論や交流雑談、試験投下や規制時の一時投下など)
URLリンク(riders.sphere.sc)
雑談スレ
URLリンク(riders.sphere.sc)
議論スレ(強制ID)
URLリンク(riders.sphere.sc)
予約スレ
URLリンク(riders.sphere.sc)
初めての方は、ゲーム進行上の特殊ルールをまとめた以下のページもあわせてご覧下さい。
URLリンク(www8.atwiki.jp)
初めて投下する方は、以下のページで予約システム等を確認してください。
URLリンク(www8.atwiki.jp)
誤字脱字や矛盾の指摘以外の主観的な意見や批判は「毒吐きスレ」で。
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
#書き手は毒吐きスレを見る義務はありません。
#吐き出しですので、むしろ見ないことをお勧めします。
3:名無しより愛をこめて
08/08/19 18:11:25 2Ua18k4h0
■作品の投下と進行について
作品の投下前には、必ず予約が必要です。
予約は以下のスレで、トリップをつけてお願いします。
URLリンク(riders.sphere.sc)
投下までの期限は予約から一週間となります。
申請により、三日間の延長が可能です。
投下後、作品に明らかな問題があると判断されたときは、NG(修正・破棄)が発議されることがあります。
NG発議をする人はレス内にそのことを明記し、発議の理由を具体的に述べた上で
以下の議論スレに誘導し、議論スレに論点をまとめた書き込みを行ってください。
URLリンク(riders.sphere.sc)
誘導のない発議、議論スレにまとめのない発議は有効なNG要求と見なされません。
NGを発議出来るのは、以下の条件を満たすときに限ります。
1:文章そのものが小説の体をなしていない(日本語として意味が通らない・台本形式等)
2:作品の中に矛盾がある、時間の進行が明らかにおかしい、重要な出来事の描写がない、状態表と本文が一致しないなど、内容的な不備がある
3:原作設定からみて明らかに有り得ない展開で、それがストーリーに大きく影響を与えてしまっている
4:前のストーリーとの間で重大な矛盾が生じてしまっている(死んだキャラが普通に登場している等)
5:全体のバランスをこわしかねない展開やアイテムが含まれている(ただし、あらかじめ相談の上、住人や他書き手の承認を受けている場合を除きます)
6:企画の基本的なルールを逸脱している場合(予約されているキャラを別の書き手が投下、参加者の追加、制限の無視等)
以上の条件を満たさないNG発議は無効です。
「贔屓キャラが死んだ」「先の構想が潰された」などの主観的な不満は愚痴に過ぎません。
毒吐きスレで存分に吐き出してすっきりしてください。
URLリンク(jbbs.livedoor.jp)
投下ルールについて、詳しくは、以下のページを参照してください。
URLリンク(www8.atwiki.jp)
4:名無しより愛をこめて
08/08/19 18:12:17 2Ua18k4h0
■参加者名簿■
主催者 村上峡児
【初代】1/4
●本郷猛/●一文字隼人/○死神博士/●ゾル大佐
【アマゾン】2/4
○山本大介/●モグラ獣人/○十面鬼ゴルゴス/●立花藤兵衛
【クウガ】4/5
○五代雄介/●一条薫/○ゴ・ガドル・バ/○ゴ・バダー・バ/○ン・ダグバ・ゼバ
【アギト】4/5
○葦原涼/○風谷真魚/○北條透/●水城史朗/○風のエル
【龍騎】4/5
○城戸真司/○東條悟/○香川英行/○手塚海之/●芝浦淳
【555】5/5
○木場勇治/○長田結花/○海堂直也/○北崎/○澤田亜希
【ブレイド】3/5
●剣崎一真/○橘朔也/●金居/○城光/○志村純一
【響鬼】4/4
○日高仁志/○桐矢京介/○和泉伊織/○歌舞鬼
【カブト】4/5
●天道総司/○影山瞬/○乃木怜治/○加賀美新/○風間大介
【電王】3/5
●モモタロス/○ハナ/○桜井侑斗/●デネブ/○牙王
【FIRST・NEXT】3/5
●本郷猛/○一文字隼人/○風見志郎/○三田村晴彦/●緑川あすか
5:名無しより愛をこめて
08/08/19 18:13:08 2Ua18k4h0
過去スレ
仮面ライダーバトルロワイヤル2nd Part0
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル2nd Part1
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル2nd Part2
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.3
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.4
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.5
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.6
スレリンク(sfx板)
仮面ライダーバトルロワイヤル THE NEXT Version.7
スレリンク(sfx板)
6:名無しより愛をこめて
08/08/19 18:42:45 NEjwkpvoO
糞スレ乙
7:名無しより愛をこめて
08/08/19 19:08:56 4YEs9+jv0
>>1
スレたて乙です!
8:名無しより愛をこめて
08/08/19 20:38:45 OSehi/x2O
>>1
乙
9:名無しより愛をこめて
08/08/19 22:36:37 P8jMjwkq0
>>1乙です
10:名無しより愛をこめて
08/08/20 23:39:45 TplPGwcZ0 BE:1470944669-2BP(1)
>>1
乙です
11:名無しより愛をこめて
08/08/21 03:29:39 0Kumd63CO
住人のレベルが低いと聞いてきました
12:名無しより愛をこめて
08/08/21 03:43:55 5q2zRinv0
どちらかというと荒らしのレベルのが低いけど民度も低いから半分正解
13:名無しより愛をこめて
08/08/21 07:33:58 62Ak2eFmO
ageてる時点で(ry
14:名無しより愛をこめて
08/08/22 20:44:48 NsxBjCGAO
カス
15:名無しより愛をこめて
08/08/22 20:51:32 WVnY/QX+O
>>14
荒らし死ねや!
お前ら荒らしと同レベルのやつがいるあすむスレに行ったら?
そこがお前らゴミに相応しいスレだ!
16:名無しより愛をこめて
08/08/22 20:53:43 NsxBjCGAO
生きる!
17:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:24:44 wPztphNA0
>16
特撮ロワまで荒らすなよ!カス!
死ねよ、苦しみながら死ね!
18:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:33:14 Onc7UqxOP BE:396540735-2BP(3)
ただいまより、◆40jGqg6Boc氏の代理投下を行います。
19:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc
08/08/22 21:33:43 Onc7UqxOP
「ふー……結構時間経ったわね」
依然、太陽が我が物顔に昇り続ける大地。
太陽の少し厳しい日光が一人の少女の真っ白な肌を照らす。
少女の名はハナ。苗字はない……いや彼女は知らないと言った方が正しいのだろう。
只、ハナという二文字が彼女の存在を指し示す言葉であり、それ以外の意味はない。
また彼女自身もその事を特に気にしてはいない。
なんせ、もう慣れきってしまった事なのだから。そんな事は。
やがて、ハナはその小さな手に握り締めたものをポケットに仕舞い込む。
それは支給された携帯電話。
シャープなデザインであり、見るからに最新機種のものであると察しがつく。
まあ、この場では特に意味はなく、そもそもハナ自身も携帯の機種に対して特に興味は持ち合わせていないが。
ポケットの中に納まった携帯がハナに知らせた情報。
ハナの言葉が示すようにそれは現在の時刻について。
数時間前に別れた仲間達―日高仁志、城戸真司、風間大介の三人とハナは再び合流する約束をしている。
約束の時間は二時間後。勿論、それは彼ら三人と別れてからという事。
その時間はとっくに過ぎており、ハナは今も動こうとはしなかった。
只、座り込み、目の前をどこか呆れたような表情で見つめている。
数時間前、自分と共に―いや、自分の分も合わせて牙王と闘った男。
その男こそハナの同行者であり、名を一文字隼人という。
「そろそろ起きても良さそうだけど……」
ハナは心なしか不安げに一文字を見やる。
その場に横になり、深い眠りに落ちている一文字と視線が合う筈もない。
先程の牙王との闘いで一文字は気を失ってしまったのだから。
ダークウイングを使い、気絶した一文字を取り敢えず寝かせてハナは彼の気がつくのを待っていた。
途中で仮面ライダーナイトへの変身が解けてしまい、合流地点には未だ遠く、近くに施設もないため、地べたに寝てもらっている一文字に対し、ハナは申し訳なく思う。
ならば、せめて一文字が完全に意識を取り戻すまではしっかりと休んで貰おうと思い、ハナは待っていた。
一文字が無事に目を覚ましてくれる事を願いながらハナは。
◇ ◆ ◇
20:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:35:37 Onc7UqxOP
此処は何処だ。
初めに抱いた感想はそれだ。
特に注目する事はない、至って何処にでもあるような場所だが心当たりもない。
俺の周りに広がるのは砂浜。目の前に移るものは真っ青な海。
気が遠くなるような青……といえば少し詩人臭い言い回しになるのかもしれない。
まあ、生憎俺は詩人のような柄じゃないけどな。
自嘲気味に少し笑い、俺は立ち上がろうとする。
ぼんやりとした記憶だが俺は確かに陸の孤島で、殺し合いとやらに巻き込まれた筈。
こんな所でボヤボヤと無駄に時間を潰す理由もない―そう思って顔を上げた時だ。
驚いた。
いつの間にか俺の目の前に立っていた男。
その男に見覚えがあったから。
そいつを知った日は大分前の事じゃない。割と最近……この殺し合いとやらでも出会った。
相変わらずどこか頼りなさそうな、だが頑固な意地も感じさせてくれる面構え。
「また会ったな、一文字……」
そう。本郷猛が俺の名前を呼んでいた。
いつもと変わらないはにかんだ笑顔に……俺は少し眩しく感じた。
上手くは言えない。
本郷の底知れぬお人良しさがその笑顔にも滲み出ていて、俺には不慣れなものだったかもしれない。
まあ、以前よりは……ショッカーのホッパーとして生きていた時よりは慣れていたつもりだったが。
こいつのお陰。この本郷のお陰でな。
やがて俺は段々と我を取り戻し、口を開く。
何故お前が居るのか? 此処は何処だ?
俺達はスマートブレインとやらの計画に巻き込まれたのではないのか?
次々と降りかかる俺の質問に、本郷は少し困ったような表情を見せる。
いつもそうだ。あまり口数は多くなく、少しマイペース気味に会話を進める。
そんな事をふと思いながら、俺が口を開き終わるのを見計らって本郷が口を開いた。
21:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:37:09 Onc7UqxOP
「それよりも……しっかりと決着がついてないよな? 俺達の決着は……」
一瞬、俺は柄にもなく驚きのあまり唖然とした。
何を言っている……と俺は叫びそうになった程だ。
いや、俺が驚いたのは今聞いた言葉を本郷が言ったという事も関係しているのだろう。
他の奴ならいざ知らず、本郷がこんな事を言うとは妙だ。
本郷の性格からして喧嘩を好んでやるような奴じゃないのは当然の事。
直ぐに理由を聞き出すためにも俺は口を開こうとする。
だが、俺はふと言葉を詰まらせる。
目の前に立つ本郷が浮かべる表情に見覚えがあったから。
いつか、あすかがショッカーに攫われた時に見たあの顔が……馬鹿みたいに力強い意思を感じさせる本郷の顔が其処にはあったからな。
こうなってはどうしようもない。
てこでも動かせないだろう、こいつの考えは。
俺は両手を挙げ、他人から見れば首をだるそうに左右に振った。
まあ、実際にあまり気乗りはしないのだからな……そして俺は口を開いた。
「ありがとう、一文字」
へぇへぇ、どういたしまして……と、軽く皮肉めいた言葉を吐き捨て、俺は本郷を先導するように歩いた。
有耶無耶に終わった俺達の決着をつける為に。
俺は暫し本郷の頼みを受け入れる事を決めたわけだ。
22:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:37:33 Onc7UqxOP
砂浜を歩き進め、適当な位置で俺は脚を止めた。
右手に握るのは赤い複眼、緑の仮面。
俺を人間ではないものに……そう、いうなれば化け物の一種に変えてくれるもの。
まあ、今更過ぎてその事について特に感想といったようなものは出てこないが。
振り返れば本郷もいつの間にか俺と同じように仮面をその手に握っている。
そういえば俺の仮面も何処から出したっけか……何故か直ぐに思い出せない。
気がつけば握っていたような気もするが、まあ良いとする。
そんな些細な事は気にせずに……俺は本郷との決着に集中したい。
何故なら、今となっては俺も結構気乗りしていたからだ。
あすかの事は既に諦めはついている。彼女は本郷を選び、また本郷も彼女に惚れている。
自分が出てくる幕はもうないのだともわかっている。
だが、俺と本郷のどちらが本当に強いか、それは確かに俺もハッキリさせたい気持ちがなかったわけじゃない。
男としてのプライドとまではいかないかもしれない。
只、小さな餓鬼が抱くような単純に相手より自分の方が強いという証明を手に入れたい欲求という方が似合っている気がする。
取るに足らない理由だが、俺は無下には出来なかった。
何故なら俺は本郷と共にショッカーを叩く事を決めたが……きっと心の奥底でこう思っていたんだろう。
―本郷にはこれ以上負けたくはない。
みっともない事だと思う。
まるでけつの青い餓鬼がいつまでも未練がましく、一方的にライバル視した喧嘩相手に確執しているような感じだ。
自分が好きな女の子とその相手が両思い出あれば尚更しっくりくる。
だが、生憎自分の気持ちに嘘は付けそうにはない。この感情だけはな。
きっと本郷は俺の事は同じ敵に立ち向かう、一人の仲間だと思っているだろう。
勿論、俺だってそうだ。色々あったが俺も本郷の事は仲間だと思っている。
だから、俺は行く事が出来たんだ。
あすかを抱きかかえた本郷を見て……俺は身を引く覚悟が出来た。
しかし、それとこれとは別の話だ。
あの時、あすかを手に入れた本郷に対して俺が抱いた、劣等感や敗北感が入り混じった僅かな感情。
23:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc (代理)
08/08/22 21:38:34 ngsySjKG0
此処は何処だ。
初めに抱いた感想はそれだ。
特に注目する事はない、至って何処にでもあるような場所だが心当たりもない。
俺の周りに広がるのは砂浜。目の前に移るものは真っ青な海。
気が遠くなるような青……といえば少し詩人臭い言い回しになるのかもしれない。
まあ、生憎俺は詩人のような柄じゃないけどな。
自嘲気味に少し笑い、俺は立ち上がろうとする。
ぼんやりとした記憶だが俺は確かに陸の孤島で、殺し合いとやらに巻き込まれた筈。
こんな所でボヤボヤと無駄に時間を潰す理由もない―そう思って顔を上げた時だ。
驚いた。
いつの間にか俺の目の前に立っていた男。
その男に見覚えがあったから。
そいつを知った日は大分前の事じゃない。割と最近……この殺し合いとやらでも出会った。
相変わらずどこか頼りなさそうな、だが頑固な意地も感じさせてくれる面構え。
「また会ったな、一文字……」
そう。本郷猛が俺の名前を呼んでいた。
いつもと変わらないはにかんだ笑顔に……俺は少し眩しく感じた。
上手くは言えない。
本郷の底知れぬお人良しさがその笑顔にも滲み出ていて、俺には不慣れなものだったかもしれない。
まあ、以前よりは……ショッカーのホッパーとして生きていた時よりは慣れていたつもりだったが。
こいつのお陰。この本郷のお陰でな。
やがて俺は段々と我を取り戻し、口を開く。
何故お前が居るのか? 此処は何処だ?
俺達はスマートブレインとやらの計画に巻き込まれたのではないのか?
次々と降りかかる俺の質問に、本郷は少し困ったような表情を見せる。
いつもそうだ。あまり口数は多くなく、少しマイペース気味に会話を進める。
そんな事をふと思いながら、俺が口を開き終わるのを見計らって本郷が口を開いた。
24:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:39:00 Onc7UqxOP
発散しようのない思いは俺の中で燻り続け、行き場を失っていたが今は違う。
本郷ともう一度闘えば、決着をつける事が出来れば……終われるかもしれない。
俺が本郷に対して少しでも抱いていた無様な感情をどうにか出来るかもしれない。
そう考えれば何故だか俺の気は晴れてきた。
いや、それだけじゃない。
俺はきっと本郷が決着をつけようと言って来た事に対しても少なからず嬉しかったに違いない。
何故なら決着をつけたがっていたのは俺だけではなく、本郷も願っていたのだから。
勝手に決着をつけたいと独りよがりに思っていたのでは哀れすぎる。
そうでなかった事に俺は僅かに喜びを噛み締めた。
やがて、腰に巻いたベルトの風車を廻し、俺は仮面を被る。
最早身体に慣れ親しみ過ぎた強化スーツに、両の拳に嵌められた強化グローブ。
それはバッタの強靭な跳躍力を俺に与え、岩をも砕く力さえも齎す。
リジェクションによる弊害は厄介だ。出来るものならばあの苦しみは味わいたくない。
だが、それでも俺はこれを……これにならなければならない。
ショッカー共が名づけたコードネーム、通称“ホッパー”と呼ばれる怪人に。
姿を変え終えた俺はゆっくりと本郷を見やる。
本郷も既に準備は万全のようだ。
何故だか俺の姿が変わり終えたのを確認してから風車を廻し、俺と同じように仮面を被る。
俺と本郷は同じ怪人、ホッパーの兄弟機ともいえる関係。
戦闘準備へのプロセスが同じ事になんら可笑しい事はないだろう。
そうだ。全く同じ……筈だったのに違う事があった。
「変身!」
仮面を被る時、本郷は確かにそう言った。
25:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:39:30 Onc7UqxOP
聞き間違いじゃない。確かに「変身」と、聞き慣れない単語を口にした。
いや、思い出せば以前にも聞いた事はある。
俺が以前出会った相手の何人かも、そしてハナもそう叫んでいた。
自分の姿を変える時に決まって必ず。
自分を鼓舞するためなのか? それとも相手を威嚇する事を狙っているのか?
26:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:39:58 Onc7UqxOP
ふと湧いた疑問を浮かべながら俺は本郷がホッパーへ姿を変えるのを見届ける。
本郷の言葉を借りれば「変身」が完了し、俺と色違いの男が目の前に立つ。
何故本郷が突然「変身」という言葉を使うようになったかわからない。
だが、そんな事はもうどうでもいい。
今はあの頃のように……俺は本郷とやり合いたいという気持ちが強かった。
勿論、殺すつもりなど毛頭ない。
只、悔いがないように精一杯……俺は確かめるだけだ。
―俺と本郷のどちらが上か。
俺はその答えを確かめるために動いた。
同時に本郷も動き、俺の拳に合わせるかのように拳を握り締め―
やがて激突した。
本郷の拳と俺の拳が打ち合う。
次に本郷が行った蹴りに俺は右腕を立てて、受け止める。
相も変わらず勢いが充分に乗った本郷のハイキック。
しかし、何故だかあまり衝撃は感じない。
本郷の蹴りだけでなく、なんだか自分の感覚もどこかぼやけた様に感じるのは気のせいだろうか。
自分がまるで雲の上に立っているかのような、言い様のない違和感が俺の思考にこびりつく。
そんな事を一瞬思うが、直ぐにそれらを振り切るかのように足を振り上げる。
一撃だけじゃない。二撃、三撃と連続した足蹴り。
身を引くことで一撃目は本郷に避けられたが、二撃目は受け止められ、三撃目は鳩尾に入った。
一発、一発が重い本郷に較べれば俺はどちらかというと手数で勝負するタイプ。
このくらいの芸当はやってみせる事が出来る。
やがて本郷は数歩、後ずさるが俺と同様にあまり痛みは感じていないようだ。
まあ、見たところ俺のように驚いている様子はないが。
再び湧き上がる疑問を思考の片隅に追いやり、俺は構えた。
27:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:40:31 Onc7UqxOP
「おおおおおおッ!」
俺に向かって打ち出される鋼鉄の弾丸もとい本郷の拳。
小細工も何もない。
只、真っ正直に俺に向かって一直線の軌道を描きながら迫ってくる。
まるで本郷の性格を現すように真っ直ぐと……呆れる程に真正面から。
あの時と変わらない。俺がショッカーの命令で本郷を狙った時と変わり映えがない拳。
決して軟弱ではなく、力強い拳が段々と大きくなり、俺を促す。
そうだ。黙って俺の身体に拳が叩き込まれるのを見届けるわけにいかない。
たとえ自分とはまた違った強さを持つ本郷の拳に感慨を覚えたとしても……。
俺は本郷の拳に応えるように拳をぶつけた。
生み出される衝撃を逃がすために、一時距離を取るために俺と本郷は後ろへ飛びのく。
ほぼ同時に俺達は砂浜に降り立ち、互いを見る。
両方とも特に負傷したところはない。
このままでは埒があかない……そう感じ、俺は腰を落とした。
見れば本郷も俺と同じように腰を落とし、構えている。
全く、こういう所は気が合うとは不思議なもんだな。
そんな事を思いながら思わず苦笑し、本郷もまた苦笑いを見せているように俺には見えた。
勿論、仮面が邪魔をして実際のところはわからないが……何故だがそんな気がした。
理由を訊かれてもそんな事知るかと言うしかないがな。
やがて、俺は助走を行って本郷との距離を詰め、本郷も走りその距離は更に縮まっていく。
俺が持ちうる中で最も有効である技。
バッタの力を、類まれな跳躍力を存分に活用できる技。
充分な助走をつけ、勢いを乗せた飛び蹴りを本郷に叩き込むために俺は地を駆ける。
そして跳ねるように地を蹴り飛ばし、宙へ身体を任せる。
脇目で本郷も同じように跳んでいるのが見え、どこまでもタイミングが合いすぎた事実に笑い、俺は宙で一回転を行った。
これを終えれば後は足を突き出すのみ……慎重さを忘れずに俺は力を込める。
そんな時だ。
またしても聞き慣れない言葉が俺の耳に響いた。
今度こそ今まで聞き覚えのない言葉が本郷の口から吐き出された。
28:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc (代理)
08/08/22 21:40:33 ngsySjKG0
砂浜を歩き進め、適当な位置で俺は脚を止めた。
右手に握るのは赤い複眼、緑の仮面。
俺を人間ではないものに……そう、いうなれば化け物の一種に変えてくれるもの。
まあ、今更過ぎてその事について特に感想といったようなものは出てこないが。
振り返れば本郷もいつの間にか俺と同じように仮面をその手に握っている。
そういえば俺の仮面も何処から出したっけか……何故か直ぐに思い出せない。
気がつけば握っていたような気もするが、まあ良いとする。
そんな些細な事は気にせずに……俺は本郷との決着に集中したい。
何故なら、今となっては俺も結構気乗りしていたからだ。
あすかの事は既に諦めはついている。彼女は本郷を選び、また本郷も彼女に惚れている。
自分が出てくる幕はもうないのだともわかっている。
だが、俺と本郷のどちらが本当に強いか、それは確かに俺もハッキリさせたい気持ちがなかったわけじゃない。
男としてのプライドとまではいかないかもしれない。
只、小さな餓鬼が抱くような単純に相手より自分の方が強いという証明を手に入れたい欲求という方が似合っている気がする。
取るに足らない理由だが、俺は無下には出来なかった。
何故なら俺は本郷と共にショッカーを叩く事を決めたが……きっと心の奥底でこう思っていたんだろう。
―本郷にはこれ以上負けたくはない。
みっともない事だと思う。
まるでけつの青い餓鬼がいつまでも未練がましく、一方的にライバル視した喧嘩相手に確執しているような感じだ。
自分が好きな女の子とその相手が両思い出あれば尚更しっくりくる。
だが、生憎自分の気持ちに嘘は付けそうにはない。この感情だけはな。
きっと本郷は俺の事は同じ敵に立ち向かう、一人の仲間だと思っているだろう。
勿論、俺だってそうだ。色々あったが俺も本郷の事は仲間だと思っている。
だから、俺は行く事が出来たんだ。
あすかを抱きかかえた本郷を見て……俺は身を引く覚悟が出来た。
しかし、それとこれとは別の話だ。
あの時、あすかを手に入れた本郷に対して俺が抱いた、劣等感や敗北感が入り混じった僅かな感情。
29:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:41:02 Onc7UqxOP
「ライダアアアアアアアアアアアァァァァッ―」
ライダーだと?
なぜそんな単語をこの場で叫ぶ。
俺達に与えられた名前はホッパー……それに従う義理もないがかといってライダーという言葉は俺達には当てはまらないだろう。
いや、確かに俺達はバイクを使うからライダーといえばそうかもしれない。
だが、今まで俺が知る限りでは本郷がこんな風に叫んだ事がないのも確かな事。
解決しようのない疑問を抱く俺をよそに本郷の身体もまた回転する。
俺も動きは止めずに、飛び蹴りの体勢を取った。
前へ飛び掛かりながら右足を突き出す。
黙っている筈もない。本郷も俺の蹴りに合わせて来るだろう。
こんな事をしている暇ではない事もわかる。ああ、わかっているさ。
段々と意識は戻り始めた。
俺は一刻も早くハナと共に仲間達との合流地点に急ぐ必要があるという事は。
けどな……このくらいは見逃して欲しいと思う気持ちもある。
道理はわからない。折角巡って来た機会を無駄にしたくない。
男が一度、どんなに短くても一度惚れた女。
そんな女に選ばれた男に対して……ハッキリと白黒をつけたいと思う感情はあっても可笑しくない。
たとえそれが見苦しいものに見えても……俺自身がどうしても決着をつけたければやってもいい筈だ。
決して口には出さない。
口に出してはみっともない……只、沈黙を守りながら俺は身を任せる。
俺は自分自身の中で渦巻く感情を込めるかのように前を見据えた。
映るのは俺の仲間、本郷の成れの果てであるホッパー。
そして……これから俺とどちらが上になるか、下になるかを決めあう存在。
今この時だけは本郷を一人の“障害”として見立て、俺は迫る。
咆哮をあげて跳びかかる俺に対し、本郷もまた同じように吼えた。
但し、俺とは違ってある言葉を口に出してだが……そう。またしても本郷が一度も口にしていない言葉が。
30:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:41:28 eKWPZTUU0
31:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:41:34 Onc7UqxOP
「キイイイイイイイイイイイイイイック!!」
掛け声のつもりなのか?
以前やりあった時にはそんな事は口走っていなかった筈だが……。
疑問をよそに宙で俺と本郷の蹴りが互いにぶつかる。
歯を喰いしばり、腹の底から声を上げて俺は本郷に競り勝とうと前方へ身体を傾ける。
負けたくはない。
そうひたすらに思いながら俺は本郷と力を均衡させ―
やがて同時に吹っ飛ばされ、後方へ尻餅をつく形となった。
やれやれ、結局今回も引き分けか……と俺は腰を上げながら口を開く。
いや、実際のところは俺が押し負けていたかもしれない。
最後の最後で俺の力が本郷の力に耐え切れなくなった感じがした……。
まあ、実際のところはわからないが。
気を取り直して、平然と振舞いながら俺は再び口を開いた。
あの掛け声はなんだ?
あんな事を言っていたらわざわざ相手にこっちの動きを教えているようなものだろ?
一体どういう意味があるというんだ?
仮面を脱ぎ捨て、俺は本郷に疑問を投げかける。
俺の言葉を受け、本郷もまた仮面を脱いで……何故か笑っていた。
「お前にもわかる時が来るさ……きっとな」
いま一つ意味が良くわからない本郷の言葉。
そんな曖昧な言い回しで意味が通じると思っているのか?
いや、思っていないのだろう。
その証拠に本郷の顔にはどこか俺を少しだけ馬鹿にしたような笑みが見えるような気がする。
俺の思い込みかも知れないが……兎に角、本郷は俺に何かを隠している。
そんな確証を何故か俺は持つ事が出来た。
32:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:42:14 Onc7UqxOP
そして、そこで俺の意識は薄れ始めた。
叙々にぼんやりとする本郷の顔や身体。
何故だか自分の身体も碌に動かせず、段々と本郷が遠のいていく。
ふと、俺は消えかかって行く意識の中で思わず眼を疑った。
小さくなった本郷の傍に……あいつが確かに見えたから。
俺が恋焦がれた女……あすか、そう。緑川あすかが本郷に寄りそうに居た。
特に考えつく間もなく俺は何かを言おうとする。何を言おうとするかも考えずに……只、何かを言わないといけない気がしたからだ。
どうしようもなく、嫌な予感がした……何かが俺の不安を煽ったから。
結局俺は何も言う間もなく、完全に意識を失った。
「頼む、一文字……」
本郷が最後に言った言葉をおぼろげに聞きながら。
◇ ◆ ◇
33:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:42:39 Onc7UqxOP
「ふぁあー……」
既に一文字が気絶してから数時間は経っている。
いつ自分の身に危険が及ぶかわからないこの状況で注意を怠るのは愚かな事だろう。
だが、あまりにも時間が経過し、周囲への警戒と一文字を見守る事以外に今のハナには特にやる事はない。
そのため、自分でも軽率な行動だとは思ってもつい、ハナは小さな欠伸を洩らす。
本当に小さな欠伸だが、ハナの両眼から僅かに涙が零れた。
直ぐに腕を使い、小さな雫をハナは拭こうと視線を少し落とした。
「嬉しいねぇ、俺のためにこんな可愛い娘が泣いてくれるとは」
「……は?」
「……あーすまん。忘れてくれ」
一文字が長い夢から戻り、直ぐに軽口を叩くがそれは冷たく流された。
当然、一文字が眼を覚ました事についてハナは喜んでいる。
だが、その喜びを表現する事を忘れるほどに一文字の言葉の意味がわからなかったのだろう。
心底、一文字の思考を疑うような目つきでハナは彼を眺め、一文字は急にいたたまれなく感じ始めた。
一言でいえば……ばつが悪い状況。そう言えばわかりやすいだろう。
だが、特にショックも受けていないような様子で一文字は口を開き、立ち上がる。
「さて、長い間時間取ってもらったみたいで……悪かったな。
直ぐにでもあいつらと合流しにいくとするか?」
「あ、うん。早くヒビキさん達と合流しないとね」
デイバックを一人分、いや二人分担ぎ一文字がハナを先導するように歩を進める。
一文字なりにハナに対して恩義を感じているのだろう。
何も言わずにハナの荷物を持っていく一文字にハナは少し驚いたような顔を見せるが、やがて彼の意外に大きな背中を見つめる。
携帯の画面からすれば合流地点と然程距離は離れていない。
わざわざ変身して移動する事もないため、ハナが一文字に追いつくのは容易な事。
直ぐに一文字の数メートル後ろへついて、ハナは彼の後を辿る様に歩き始めた。
34:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:43:06 Onc7UqxOP
(なんだ、只のキザっぽい奴かと思ってたけど……そんなわけじゃなさそうね)
一文字に対しての印象を僅かに変えながら。
二人分のデイバックの重さなど気にはならない。
改造手術を受けた身にとっては所詮軽い荷物でしかない。
それこそ一つでも二つでも特に違いはない程に。
己の身にとって軽すぎるそれらを背負いながら一文字は黙々と歩く。
(あのトゲトゲ野朗は気になるが……一旦保留だな。今は体勢を整える事が先だ)
自分を打ち負かした男。
一文字が知る由もないその男の名は牙王。
言動や行動から危険人物である事は間違いないが、牙王の実力は本物なのもまた事実。
無理して仕留める必要もない。
ああいうタイプは後先考えずに闘い続け、やがて疲弊し……終わる。
闘った時間は僅かだが、一文字はそう推測し、仲間達との合流を優先した。
何より自分は今、ハナと同行している。
女性であるハナを危険に晒さない為にも今の自分の行動は正しいと一文字は胸を張って言えた。
そのため、一文字の歩みには迷いなどなく、距離を稼いでいる。
只、一つの事を除いてだが……。
(だが……さっきのあれはなんだったんだろうな。あの可笑しな夢は……夢みたいなもんは……)
ありのままの自分で本郷と激突したおぼろげな記憶。
現実の出来事ではないのは確か。
疑問がつきない夢の事を心の奥にしまって一文字は歩き出す。
静かに一歩ずつと。
35:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:43:26 eKWPZTUU0
36:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:44:01 Onc7UqxOP
一文字隼人@仮面ライダーTHE FIRST】
【1日目 現時刻:昼】
【現在地:E-4 北東部】
[時間軸]:FIRST終了後。
[状態]:全身に強い衝撃、リジェクションによる負荷と苦しみ、
[装備]:特殊マスク
[道具]:基本支給品
【思考・状況】
基本行動方針:バトルロワイアルからの脱出
1:頑張れよ、本郷。
2:出来る限り、戦闘は避け状況を把握する。
3:後ほど本郷、及びあすかとの合流。
4:俺や本郷と同じ名前……偽者か、それとも?
5:余裕があれば首輪を回収に行く。
6:ハナに興味。風間、ハナと行動する。
7:エリアD-5でヒビキたちと合流する
[備考]
※死神博士の事を自分を改造した老紳士だと思っています。
※FIRST終了後の参戦のため、風見志郎の存在を知りません。
※変身解除の原因が、自身のリジェクション(改造手術による後遺症)によるものだと考えています。
※首輪について:
金属製のフレームに吸音用の穴と紅いダイオードが一つ。詳細不明。
さほど重くなく、表面にはスマートブレインのロゴがプリントされている。
無理に外そうとしたり禁止エリアに入ると起動、装着者は灰になる。
※自分が戦った高笑いの男(志村)は戦いに乗っている、また策謀を巡らせている可能性を考えています。
※夢の内容はおぼろげに覚えています。
37:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:44:29 eKWPZTUU0
38:継ぐのは魂 ◇40jGqg6Boc(代理)
08/08/22 21:45:20 Onc7UqxOP
【ハナ@仮面ライダー電王】
【1日目 現時刻:昼】
【現在地:E-4 北東部】
[時間軸]:劇場版・千姫と入れ替わっている時
[状態]:疲労ある程度回復、悲しみと強い決意、
[装備]:冥府の斧@仮面ライダーアギト、カードデッキ(ナイト)
[道具]:支給品一式、洗濯ばさみ、紙でっぽう、戦国時代の衣装、ミニカー7台
【思考・状況】
基本行動方針:脱出する
1:一文字と行動。後ほどヒビキたちと合流。
2:仲間を探して一緒に脱出する
3:イマジンに対する自分の感情が理解出来ない
4:牙王、影山瞬、死神博士、ゴルゴス、仮面ライダーグレイブ(志村の名前は知りません)に気をつける
5:モモタロスの分まで戦う
6:本郷猛は敵? 味方?
39:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:46:53 Onc7UqxOP
686 名前: ◆40jGqg6Boc ? Mail: sage 投稿日: 2008/08/22(金) 21:46:12 ID: ???
一時投下終了しました。
代理投下してくださった方、本スレで支援してくださった方どうもありがとうございます。
それでは誤字などの指摘や感想などお待ちしています。
----
以上で代理投下終了です。
40:名無しより愛をこめて
08/08/22 21:53:02 eKWPZTUU0
投下乙です。
一文字の心理描写が秀逸ですね。
―本郷にはこれ以上負けたくはない。
に、強烈に共感しました。
ハナも可愛いですね。
GJ!
41:名無しより愛をこめて
08/08/22 22:05:00 oujEwMqT0 BE:1307505986-2BP(1)
投下乙です。
本郷に託された仮面ライダーを一文字が受け継ぐ展開が熱い。
ハナさんも乙女チックで珍しいw
GJ!
42:名無しより愛をこめて
08/08/22 23:35:36 2EEszNctO
投下&代理投下乙です!
本郷の仮面ライダーとしての遺志を継ぐ一文字がかっこいい!
男と男の戦いも熱くてグッと来ました!
ハナさんの心境の変化も、これからの二人にどう関係するか楽しみです!
GJ!
43:名無しより愛をこめて
08/08/23 20:51:07 qPE0ZSOPO
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
44:名無しより愛をこめて
08/08/23 20:54:49 qPE0ZSOPO
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍将軍
45:名無しより愛をこめて
08/08/23 21:09:47 nqbT6weRO
>>40
投下乙です
本郷の意思を継いだ一文字ですが、すぐに放送を聴くことになるのが辛い。
遅れた結果響鬼達とも無事に合流できるのか…
面白かったです、GJ!!
46:名無しより愛をこめて
08/08/24 03:24:54 vxmF4/9Y0
x ` . x ヽ . ☆
X ,. -. ‐'"´ ̄``丶、 ノ} X
/} /: : : : : : : : : ーヘ
× / //: : : :l: .:. .} | . : : : : } . . ゜
_ノ_,ム′: : : |:::::::/! l.::. : ! /: :\ , ☆
_/ /,. -‐〉 : : :_ !:;イ¬.|:i::: |i.|. :.i::: : : ヽ ;
☆ . . ,. '´!{ ゝ-‐''^""¨二.ノ:〔__- V!::!LTV{::: : : :.',
×x . ぃ .イ::. : : |⌒` }:リ'示Y1:: : : i } x ×
. '´ ,. 介iー-、 {:::::::::. : : ! ^' ヒ'リ ',.|:::. :.. :.!リ X
X / /ヽ' L! ヽ. Y::::i::::. .::. |r:ゥ- 、' `^ /:::l::::.::::.x:リ′ ; ☆
x / / /⌒ヽ 込Jヽ:ト:{>、:ィ八_ ,.‐く イ:ィ:::!x::X::/ ゛
i'´ /-r‘ー、 ヘ-┴‐〉 `'i¬ ヘ.__{:::::::}.彳〔__レ1::ル'゜ ゜ .
ー 、 ---'´ コ:..:.}: \ 丶 .l | -、匸⌒´:_;-、ノ }_ ´ ゜ ×.
`ヽ、 └;.:. .. } 〉 ヽ.| 〈__:,.イv/´〕、冫`i x ☆
` ¬ゥ´:..:....:..:..:..: ,ノ、 \ { ! {.{j_/,ィう′ !
x ' Y:..:..:..X:..:..:.∠.._ ヽ.} |. } `マ^V | X
, ゛ヽ:..:..:..:../ ,.⊥_ /小\¬-{ ∨ヘ._,. -‐¬、
☆ ` ー′ j:..:..:..:Y´:´/ハ卜':..! :ヽ ∧::ヘ .:..:... }
/:..:..:..:..j/:..:.`:..:´:..:..i :..:ト-_ノ マ'’:..:..:..:..ヘ × x
47:名無しより愛をこめて
08/08/25 15:18:06 v/yOB5dz0
少しテスト
48: ◆FMWmYHfUMY
08/08/26 23:25:22 G+rTjwf80
wikiの方で、仮投下させていただきました。
注意点や指摘など、遠慮なくお願い致します。
49:名無しより愛をこめて
08/08/27 01:53:36 454o03yRO
仮投下乙です。
特に問題ないと思います。詳しい感想は本投下時にさせていただきます。
楽しみにお待ちしてます!
50:名無しより愛をこめて
08/08/28 08:05:59 5DQT7hWI0
板違いです
二次創作は以下の板でどうぞ
URLリンク(namidame.2ch.net)
51:名無しより愛をこめて
08/08/28 18:12:18 s6EUKNBU0
とりあえず一言、新スレ立てたならwikiの現行スレも更新しようよ。
トップはちょくちょく更新してるのに、前スレのまま一週間以上放置とかもうね。
52: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:19:31 fgXd/XAM0
間に合った~
東條悟、投下します。
53: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:20:48 fgXd/XAM0
照りつける太陽の下、コンクリートで舗装された道路は、熱を帯びて独特の匂いを放っていた。
砂利の入り混じった地面を、二つのタイヤが転がるように回り、一つのマシンを動かしていく。
「凱火」と呼ばれるそのバイクは、後方に穏やかな空気の渦を作りながら操縦者を運んでいった。
速度は大して出ていなく、むしろ自転車などといった移動手段と変わらないのではないか、といった程だった。
「ふふ……いい天気ですね。先生……」
眩しそうに目を細めながら空を見上げ、凱火の持ち主―東條悟は、独り言を発した。
普段から、あまり明るいとは言えない性格の持ち主である彼が、大空を仰ぎ、微笑さえ浮かべたのには理由があった。
少し前に自ら殺害した協力者、金居。彼の情報を伝えられたその時から、テンションは下がることを知らずにいた。
(先生が、あれだけ近くで見ていてくれたなんて……)
この手で殺すと決めた恩師、香川英行その人が、自分の正義をすぐ近くで見物していた。
その気になれば、いつでも殺しにかかれる程、手の届く距離で。その事実を思い出すと、今でも身体が震える。
なんとも言えない気持ちが全身を支配し、東條は宙に浮いたような、高揚した気分になった。
バイクの速度を緩め、周りの風景を楽しみながら走る余裕すら、今の東條にはあった。
「先生……必ず、必ず僕が殺しますから……そう、僕を否定したあいつと一緒に…………っ!」
急ブレーキをかけ、後ろを振り返る。その表情からは、すでに笑顔は消えうせていた。
無意識に口から出るまで、すっかり忘れていた。そう、元はといえば、自分を英雄ではない、と言い放ったあの男を殺すために、あそこまで探しに向かったのだ。
そこで起こっていた戦闘に乱入したのだが、油断による仕留め損ない。意外な強敵による苦戦。三つ巴という乱戦による疲労。
そして……香川がすぐ傍にいたという、現実。その全てが起因した事によって、目的を失念してしまったのだろう。
「どうしようか……」
今まで来た道を不機嫌そうに見つめ、東條は呟く。瞳は黒く冷たく、殺意の色を宿していた。
顔はしっかりと覚えている。あれほど自分を―英雄となるべき自分の存在全てを認めようとしなかった男の顔を、忘れるはずもない。
出来れば戻って探し出し、今すぐにでも殺したい。だが、と思いなおす。
54: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:22:54 fgXd/XAM0
(もうあそこから離れて、少なくとも一時間……いるわけない、か……)
小さくため息をつき、そう東條は結論づける。今の今まで思い出せなかったことを、自嘲気味に笑いながら。
だが、もう決して忘れはしない。何があろうと見つけ出して、次こそ確実に殺す。
そう考える東條の顔には、またも微笑みが浮かぶ。だが、先ほどとは違い、どこか陰があるその笑顔は、間違いなく狂気を孕んでいた。
#############################
「うん、ここがいいかな」
大き目の岩の下に立ち、東條は言った。自分も隠れて休める上、多少へこみもあるのでバイクを隠すのにもうってつけだった。
日よけになるのも意外に助かる。道路からもさほど離れてなく、通行人を不意打ちすることも可能であるという事実も、東條は気に入っていた。
自分の失態に気付いたことで、上場だった気分は落ち着きを取り戻していた。同時に、自分が無防備に近い状態だという事にも気がついた。
先ほどの乱戦で、自分がもつカードデッキは二つとも使用していたのである。変身による制限で、今は両方沈黙しているはずだ。
試しに、タイガのデッキをカーブミラーにかざしてみたが、ベルトは現れなかった。
(もしベルトが出ても、デッキをセットしなければいいだけだけど……面倒だな……)
その行動により、確信する。自分は今、間違いなく「狩られる側」であると。丸腰で襲われたら一たまりもないだろう。身を隠し、しばらく休むことを東條は決める。
道路から離れ、川の近くまで来たところで、手ごろな岩を見つけ、現在に至る。
岩に持たれかけたバイクの横に座り、東條は一息つく。すぐ横からオイルの香りがただよい、鼻を刺激する。
あまり気持ちのいいものではないが、贅沢はいっていられない。距離をあけて座れば、自分かバイクのどちらかが道路から目視できてしまうかも知れないからだ。
走らせ続けて熱を放つバイクの横にあるデイパックに目が留まり、東條は数秒思考が停止する。しばらくして、腹の虫が鳴いた。
「あ。そういえば……」
55: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:23:57 fgXd/XAM0
ここに連れてこられてから、あまり食料を口にしてないことを思い出す。魅力のある報酬に突き動かされ、体を酷使していたからだ。
休息の時がきて、ようやく東條はデイパックの中身を確認することになったのだ―食欲によって。
中から出てきたのは、いかにも保存食料といった、粗末な物だった。だが、東條は特に気にもせず口に入れてゆく。
味や質など東條には関係がない。ただ、体力の回復と、自身の体調を整えるために、食事をとる。英雄として、勝ち残るために。
多少腹を満たしたところで、もう一度デイパックの中身を漁る。飲食料があった場所より、更に奥深く。
変身できない状態の自分には、護衛手段が必要だ。最初に集められたあの部屋で、妙に派手な女性が言っていた。
―最初に配ったデイパックには、色んな道具が入っている―と。
タイガという自分の力さえあれば十分だと思っていたが、最早それだけでは難しいだろう。
生き残るために、どんな手段も選んではいられない。銃やナイフなら、無防備を装って一瞬で終わらせることも可能だろう―デッキを使わずとも。
変身アイテムが出てくれば、それだけでかなり有利になるのだが……
「さすがにそれは高望みのしすぎかな……おっと」
少し自分を諌めながら、デイパックを漁り続ける東條の手に何かがあたった。
引き抜いた時に零れ落ちたペットボトルや缶詰を中に戻しつつ、手に取った物体をみる。長方形の木箱が、厳重に包装されたものだった。
少しずつ紐解き、わきあがる埃を手で払いつつ、慎重にあけていく。
封されていたものを全て取り除き、ゆっくり蓋を開ける。そこで東條が見たものは…
「あ!……錆びてる……」
56: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:25:10 fgXd/XAM0
赤く錆び付いた、菜切り包丁だった。とある蕎麦屋の秘伝の包丁なのだが、東條本人は知る由もない。
ご丁寧にも、デイパックの中にはしっかりと砥石も入っていた。傍に「しっかり砥いでね」とハートマークのついたメモも添えられて。
わざわざ錆びたものをよこさずとも、新品のものを送ればいいのに……そう東條は考えたが、突然何かを閃き、顔を上げる。
「そうか……これを砥ぐ根性も無いものは、英雄になる資格がないという事なんだね……」
突拍子もなく思いつき、それが正しいと東條は思い込む。勿論、それが間違いだという事に突っ込みを入れられる人物は存在しない。
川が近くにあることをこれ幸いと、東條は砥石と錆びた包丁を持って歩く。そして、英雄となるために、包丁を心を込めて砥いだ。
###########################
赤錆が下流に流れていく様子をしばらく眺め、手元の包丁を確認する。
光を反射してか、それとも意外にも鋭い切れ味のためか、先ほどとは打って変わって白く輝いていた。
これなら適当なナイフなんかよりも、殺傷能力が高いのかも知れない。東條は、期待していなかった分、意外な掘り出し物に心躍らせていた。
すぐにでも性能を試したい気持ちを抑え、時間を確認する。砥ぎ始めてから数十分は経っていたようだ。間もなく放送も始まるだろう。
先生なら大丈夫だと思うが、それでも多少なり気にはなっている。それなら、せめて死者を確認してから動き回るとしよう。東條はそう決めて、携帯を弄る。
名簿には、自分が知る人物は大して多くはないようだ。今生きている中では、城戸と香川ぐらいだろう―もっとも、今回の放送で呼ばれるかも知れないが。
大した収穫も無く携帯を閉じようとしたとき、「地図」とされるファイルを見つける。東條は何の疑いも持たずそれを開き、現在地を確認した。
「ふーん……禁止エリアかぁ……」
そういえば、最初の放送でそんなことを言っていた気もする。このまま北に進むと、そこに突入するところだったようだ。
こんなぎりぎりの距離で気付くことが出来た運を、天が自分を生かそうとしているのだと、東條は嬉しく思う。
57: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:26:23 fgXd/XAM0
ともあれ、このまま進むことはままならなくなった。戻るのも悪くはないと思うが、先生がいたという建物にはなるべく近寄りたくはない。
禁止エリアを迂回するなり別の方角に進むなりは、放送が始まってから決めよう。そう考えて、今度こそ東條は携帯を閉じる。
先ほどから手に持っていた包丁の水滴を払い、岩陰へと歩を進める。足元に付着した水滴が、歩くたびに輝いた。
同時に手中にある菜切り包丁が、鈍く、美しく煌いた。まるで、本来料理に使われる道具が、凶器として扱われる事実を嘆くかのように。
―刃物を握る手で人を幸せに出来るのは、料理人だけだ―
かつてそう言った男がいたように、刃物に心があるとすれば、人を殺めるなどということは望まないのかも知れない。
だが、その想いはきっと東條には届かないだろう。何故なら東條は、この殺し合いに勝ち残り、自分が英雄となることで、全ての人間が幸せになると信じている。
凶器を握るその手で、全ての人を幸せに導こうとするその男は、目の前の刃物の鋭さをただ見つめていた。
傍目には―中身もさして変わらないのだが―ただの殺人鬼であるその行為に、本人は気付かない。
放送が始まるまでの間、東條はただただ包丁を見つめ続けていた。
58: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:27:13 fgXd/XAM0
【F-5 中央 川と道路の間 】【昼】
【東條悟@仮面ライダー龍騎】
[時間軸]:44話終了後
[状態]:中程度のダメージ。疲労小程度。
[装備]:カードデッキ(タイガ、ガイ)、田所包丁@仮面ライダーカブト、「凱火」(Valkyrie Rune)
[道具]:基本支給品×2、サバイブ烈火@仮面ライダー龍騎、首輪(芝浦、金居)
[思考・状況]
基本行動方針:全員殺して勝ち残り、名実共に英雄となる
1:『ある程度の力を持つ参加者を一人でも多く間引く』
2:できれば最後の仕上げは先生(香川)にしたい
3:殺した奴の首輪をコレクションするのも面白い。積極的に外す 。
4:木場(名前は知らない)に自分が英雄であることを知らしめる為、自らの手で闘って殺す。
5:可能なら包丁で殺害する。
備考
※東條はまだ芝浦の特殊支給品(サバイブ烈火)を確認していません
※東條がどこへ向かうかは、後続の書き手さんに任せます。
59: ◆FMWmYHfUMY
08/08/28 22:29:00 fgXd/XAM0
短くて恐縮ですが、これにて投下終了です。
感想や指摘など、お待ちしております!
タイトルは「東條悟のお料理教室」でお願いします。
また名前欄に書き忘れてましたorz
60:名無しより愛をこめて
08/08/28 22:36:24 Xheze8+Q0
投下乙です。
田所包丁w しかも錆びているあたり、心得ているw
東條の心理描写が丁寧で、好きだってのが伝わりました。
GJ!
61:名無しより愛をこめて
08/08/28 23:13:27 2AhDNReH0
投下乙です!
田所包丁来たw
一心に包丁を研ぐ東條を想像すると面白いやら怖いやら。
やけにほのぼのしたタイトルにも吹きましたw
それに反してどんどんヤバくなってる東條の心理が伝わってきます。
この包丁でまたもや大惨事を起こすのか!?
GJでした!
62:名無しより愛をこめて
08/08/29 00:11:26 Dl/k5Ucm0
刃物は切れないほうが危ないんだけどw
63:名無しより愛をこめて
08/08/29 02:13:19 +ruPqFImO
短いですがおもしろかったです。
そういえば、今回は夏のギャグ回が話題になりませんね(-"-;)
正直読みたいです。
64:名無しより愛をこめて
08/08/29 20:32:27 s+fx+kI/0
乙です。
田所包丁www
何というものが出てきてしまったんだ……
田所家の誇りはこのまま汚されてしまうのか?
歪んだ笑顔で田所包丁を構える所を想像して吹いてしまった。
65:名無しより愛をこめて
08/08/31 03:53:15 TMFFm/+c0
包丁握ってにやって笑う東條が想像できました!
田所包丁こんなところで出てくるとはwww
GJでした!!
66:停止しました。。。
停止
真・スレッドストッパー。。。( ̄ー ̄)ニヤリッ