スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2at SFX
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2 - 暇つぶし2ch190:ニアミス ◆i1BeVxv./w
08/06/20 02:12:25 mXBGn1+u0
「驚かせてすまない。だが、ボクは君たちに危害を加えるつもりはない。知り合いの名前が出たので、つい気が逸ってしまったんだ」
 声の主がサーガインたちにゆっくりと近づいてくる。近づくにつれ、顕になっていく声の主の姿。
 優雅な物腰に、紺のジャケット。六四に綺麗に分けられた長めの茶髪に、優しげながらも力強い瞳。
「深雪殿の知り合いでその姿。もしや、お前がヒカルか?」
「そうです。やっぱり、あなたは深雪さんと会ってるんですね」
 たちまちヒカルの顔に笑みが浮かぶ。ヒカルにとっては、守らなければならない二人の片方の手がかりが見つけたのだ。
「うむ。互いに仲間の探索を行い、合流する約束になっている。深雪殿からは殺し合いに乗るような男ではないと聞いているが」
「勿論。ボクはブレイジェルの遺志を継ぎ、殺し合いを止めるつもりです」
 そのはっきりとした物言いと、深雪からの事前情報から、二人はヒカルが殺し合いに乗っていないことを確信する。
 サーガインは刀を納め、裕作は構えを解くと、ヒカルに手を差し出す。
「俺は早川裕作。宜しくな」
「ヒカルです。改めて宜しくお願いします」
 がっしりと握手を交わす二人。その光景を横目で見ながら、サーガインも自らの名前を名乗った。
「さて、じゃあ遺跡は迂回して、市街地に向かうとするか」
 軽い自己紹介を追え、早速深雪との合流場所へ向かおうと、遺跡から出ようとする裕作とサーガイン。
 だが、ヒカルは迷ったような顔をして、遺跡の奥を見ていた。
「どうした、なにか心配事でもあるのか?」
「……実は、ボクは今まで明石と一緒に行動していたんだ。覚えてないかい?一番最初に呼ばれて、ロンに啖呵を切った男のことを」
 ヒカルの問いかけに、裕作とサーガインは肯定の意思を示す。あれだけインパクトを残せば当然の反応といえるだろう。
「するってぇっと、明石もこの辺りにいるのか」
 ヒカルは顔を伏せ、首を振ると、東の方角を指し示した。
「彼は気になることがあると言って、一人で向こうに行ってしまったうよ」
 ヒカルはその時のことを思い出す。
 塔からの光景を元に港町へと繋がる道に辿り着いたヒカルはようやく本格的な仲間探しに移れることに安堵した。


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