スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2at SFX
スーパー戦隊 バトルロワイアル Part2 - 暇つぶし2ch137:強き女、愛の女 ◆i1BeVxv./w
08/06/11 22:46:31 k0sTbOOe0
 突然、死んだと思われていた女性が土を掻き分け、起き上がり、シグナルマンと交戦を始める。
「や、やっぱり、生き埋めにしようとして……」
 再び物騒な推理を行うスモーキー。だが、今は突っ込んでいる場合じゃない。
「あっ、女の人、逃げようとしているよ。どうしよう、竜也さん」
 菜月の問いかけに竜也は迷う。今まで様子を窺っていたが、両者とも敵か味方か、判別することはできなかった。
 はっきりさせるには、やはり一か八か、接触するしかない。
 問題は追うか残るか、竜也は結論が出せずにいた。
 不意に竜也の袖が引かれる。
「竜也さん……二手に分かれよう」
「菜月ちゃん」
 菜月の申し出は、竜也の望んだものだった。もし仲間になることが可能な参加者なら、折角の合流の機会を逃すことになる。
 だが、そうなれば、おのずと自分と菜月は分かれることになる。
 自分に会うまであれほど怯えていた菜月をまたひとりにして大丈夫なのだろうか。
「大丈夫!菜月頑張れるよ!」
「俺様も付いているから、大丈夫。さっさと行くニャー」
 竜也の心情を察し、強気に振舞う菜月とスモーキー。竜也の向く先は決まった。
「2時間以内には戻ってくる。もし、移動しなきゃならない事態に陥ったら、G1エリアの一番高い建物に!」
 そう言うと、竜也は走り出す。
(行っちゃった……)
 あっという間に見えなくなる竜也の背中。菜月はフッと息を吐く。
 菜月の心から恐怖はまだ取り除かれてはいない。
 それどころか、竜也のおかげで抑え付けていた恐怖が、徐々に鎌首を擡げてきている。
 心臓の鼓動が激しく高鳴り、体が小刻みに震える。
 大丈夫なんて嘘だ。本当は怖くて、不安で、どうしようもない。竜也に一緒にいて欲しい。
(だけど、あの娘ももしかして、菜月と同じ気持ちなのかも知れない)
 菜月の眼の前で、女性は気丈にも相手に立ち向かっていった。
 だが、もしかしたら彼女の心も恐怖で押し潰されそうになっているのかも知れない。
 そう思うと、彼女をひとりにしたくはなかった。
(大丈夫。菜月は強き冒険者だもん。スモーキーもいるし。アクセルラーもある)
 一歩、一歩、歩みを進める。女性との接触は竜也に任せた。



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