09/03/08 23:02:58 0
一票の値段は1万2000円(さいたま いい玉)。先日の「万能川柳」に載った句である。
定額給付金の支給が国会で正式に決まった。先月の本紙の世論調査では73%の人が
定額給付金を「評価しない」と答えている。国が膨大な借金を抱える中、2兆円も使うなら、
もっと賢い使い道があるはずだ、という国民の意見は、政府与党に完全に無視された。
県内では約180億円が支給される。西米良村と椎葉村は今月中に支給を始めるが、
ほかの市町村は来月以降になる。多くの自治体では、役場から各家庭に受給の申請書が送られてくるはずだ。
全国では振り込め詐欺の未遂事件も起き始めた。
自身が高額所得者である麻生太郎首相は、給付金をもらう高額所得者を「さもしい」と決め付けたあげく、
結局は自身もさもしい人間の仲間に入るらしい。
国民全体をさもしい気持ちにしたのは誰なのか。こんな首相が過去にいただろうか。
さもしいのは、金をばらまけば庶民は喜んで迎合すると考える政治家の下心の方だろう。
彼らがばらまく金は、本来は私たちが納付した税金である。これらは受刑者にも支給されるという。
今国会では、時の流れの無残さも強く印象に残った。小泉純一郎・元首相は、
関連法案の再可決に反対して欠席したが、同調者は1人だけだった。
小泉チルドレンたちも、今期限りで引退する人と心中するわけにはいかないのだろう。
「市場原理」「実力主義」を標ぼうした張本人の小泉氏が、地盤を息子に世襲させての引退である。
誰も相手にしなかったのは当然だろう。「自民党をぶっ壊す」と約束した、あの小泉構造改革とは一体何だったのか。
定額給付金の「効果」がさめないうちに、一刻も早い総選挙を望む。1票が1万2000円で買えるかどうか、
国民がさもしいかどうか、結果を示してやりたい。<宮崎支局長・大島透>
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