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小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」を巡る政治資金規正法違反事件で、
準大手ゼネコン「西松建設」はOBが設立した二つの政治団体だけでなく、
同社の下請けの建設会社を介して小沢氏側に献金していたことが、捜査関係者への取材で分かった。
下請け会社への発注の際、工事費を水増しして、その分を献金に充てるケースがあったという。
東京地検特捜部は、西松建設が社名を出さない形で小沢氏側に献金するルートを複数確保していたとみて、
違法献金の実態解明を進める。
捜査関係者によると、西松建設は十数年前から小沢氏側に毎年2500万円前後を献金することが慣例化していた。
具体的には、約1500万円分を同社OBが設立した二つの政治団体「新政治問題研究会」や「未来産業研究会」から、
残る約1000万円を下請け会社名義で小沢氏が代表を務める政党支部に献金していたという。
陸山会の政治資金収支報告書に虚偽記載したとして逮捕された小沢氏の公設第1秘書、大久保隆規容疑者(47)は、
下請け会社名義を含め同社による違法献金の方法をすべて把握していた疑いがあるとみられる。
一方、西松建設側は前社長、国沢幹雄容疑者(70)が了承したうえで、
陸山会と「民主党岩手県連」「民主党岩手県第4区総支部(02年まで自由党岩手県第4区総支部)」の
小沢氏関連3団体に分散して献金していた。
分散させたのは献金額が突出するのを防ぐためだったとみられる。
政治資金収支報告書などによると、西松建設関連の2政治団体は解散した06年までの
十数年間に計約3億8500万円を与野党議員らに献金。
小沢氏側には、2団体のルートと下請け会社分を合わせると同期間で約3億円に上る。
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