09/03/06 00:18:57 0
だが、問題はそうしたレベルのことではない。宮内氏に職務権限があるかどうかではないのだ。
最大のポイントは、宮内氏は誰がどうみても小泉・竹中改革の同志であるという点にある。
つまり、仲間うちで取引しているのではないかということが一番の疑惑なのだ。
そういう疑念をもってみると、さまざまな問題が見えてくる。そもそも、かんぽの宿の108億円という
異常に安い落札価格自体が不可解である。わたしは、売却リストにある「ラフレさいたま」という施設に
しばしば足を向ける機会があるのだが、さいたま副都心にあるこの施設だけでも100億円はするとされている。
確かに、かんぽの宿の従業員の雇用を維持するという条件はついている。だが、それは2年限りであって、
それほど大きな損失にはならないはずだ。全体で108億円というのは、あまりに安いと考えるのが常識だろう。
こんな安い価格がついた理由として、入札の過程が問題になっているのはご承知の通りだ。
日本郵政が売却先を公募したのは昨年4月のこと。それに対して、応募は27杜。2度の競争入札を経て、
昨年末にオリックスへの一括譲渡が決まったということになっている。そう聞けば、
誰だって一番高い価格で入札したオリックスが競り勝ったと思うところだが、事実はそうではないようだ。
日本郵政は不公正な入札をチェックできない仕組みに変えられていた
それにしても、これを入札というのだろうか。応募した27杜のうち予備審査で5社が脱落し、
その後も16杜が入札を辞退している。だが一般論でいって、応募しながらそう簡単に入札辞退するものだろうか。
たとえあったとしても、それが16社も同時というのは考えられない。
百歩も千歩も譲って、それが事実だとしても、残る6社による競争が行われたはずである。
だが、最終的に明らかになったのはオリックス不動産1社しか入札していないという事実である。
こんなものを入札といえるはずがない。
報道によると、日本郵政の担当者はこの入札について「企画提案コンペのようなもの」と述べて、
一般競争入札とは異なることを認めたという。それにしても、企画提案という言い訳もいったいなんなのか。
かんぽの宿を売り飛ばすだけなのに、企画提案なんてあるのだろうか。これまた不可思議である。
続く