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カルト宗教から大学生を守ろうと、大学職員やカルト問題を専門に研究する教授らが今月中旬、
キャンパス内の勧誘情報を交換するネットワークを立ち上げる。
大学を横断するカルト対策は初めてだという。これまでに45大学の計50人が参加を表明。
勧誘が盛んになる入学シーズンを前に、ネットワークによる情報共有で、カルト宗教による学生の被害を防ぐのが狙いだ。
「カルトは姿を隠して近づいてくる。対策には情報戦が不可欠」。発起人の川島堅二・恵泉女学園大学教授はこう話す。
カルト問題を研究する「日本脱カルト協会」によると、カルト宗教は本来の名称や目的を隠したサークルで、
「大学生活について先輩から話を聞こう」「就職に向けて自己分析をしよう」などと学生を勧誘。
正体を明かさぬまま、ノルマを課した物販や新規勧誘に駆り出したり、親密になった後に「辞めると不幸になる」
と脅して入信させ、お布施を強要するなどしているという。
過去には警察当局の調べで、オウム真理教が偽装サークルで学生を勧誘していた事例が判明。
同協会関係者には、カルト入信者の家族から寄せられる脱会相談が現在も絶えないという。
これまでは、各大学ごとにカルトをテーマにした講習会や討論会で注意を喚起してきたが、川島教授らは
「彼らは多くの大学で同じ名前や手口で活動している。情報の共有でみえてくることがある」として、
入学シーズンを前に取り組みを始めることにした。(続く)
産経新聞 2009.3.1 18:33
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