09/03/01 12:09:41 0
名古屋市中心部の高架下で長年暮らしていたホームレスの男性が2月中旬、息を引き取った。
50代半ば。仲間の安否を確認する夜間パトロールの中心となり、周囲から「おやじ」と慕われていた。
支援団体によると、この約2カ月に市内で死亡した路上生活者は少なくとも7人。
関係者は「例年になく多い」と危機感を募らせる。
千種区吹上の名古屋高速の高架下。かつて「おやじ」が暮らした場所に、籐(とう)の棚で
祭壇がつくられた。菊の花が飾られ、好きだったカップ酒やミカンが供えられている。
仲間が集まり、手を合わせていく。その様子を、主(あるじ)を失った猫のテツが寂しげに見つめていた。
「あれだけ体を張ったんだ。ゆっくり休んで」。路上生活の仲間の男性(37)が、しんみりと言った。
ホームレス支援の民間非営利団体ささしま共生会(名古屋市)の運営委員松本普さん(61)らによると、
「おやじ」の路上生活は、十数年前から。「九州出身のとび職」だった。だが、詳しい経歴は分からない。
日雇い労働や空き缶集めをして暮らしていた。
親分肌だった。市役所の職員に「おれたちはゴミじゃない」「年寄りをいじめるな」と抗議したことも。
「根は優しいのに、酒を引っかけて大声を出していました」と松本さんは言う。週に1回、市内を回って仲間の安否を確かめる
夜回りグループの中心。支援団体の炊き出しでは「ほかの人に」と食事は受け取らなかった。
ともに路上で暮らしたパートナーの女性に頭が上がらなかった。
その女性を5年ほど前に病気で亡くし、酒量が増えた。体を壊し、冬を越せなかった。
祭壇には、仲良く寄り添う“夫婦”の写真が飾られていた。
URLリンク(www.chunichi.co.jp)
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