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★麻生首相へ―改めて早期解散を求める
・混迷を続ける日本の政局は大きな節目を迎えた。
09年度当初予算案と関連法案がきょう、衆院で可決され、参院に送られる見通しだ。
与党が固執する定額給付金の支給に必要な第2次補正予算の関連法案も、来週には参院で
否決される方向だ。そうなれば与党はただちに衆院で再議決し、成立させる。
これで衆院の解散・総選挙を先送りする理由はなくなった。麻生首相は時間を無駄にすることなく、
野党に協力を求めて予算案や法案の成立を急ぎ、一日も早く衆院解散に踏み切るべきだと考える。
首相は昨秋の就任直後、一度は解散を考えた。だが、世界の金融危機と不況の荒波のなかで、
緊急の経済対策を優先するとして見送り、今日に至るまで総選挙を避け続けてきた。
そして2次にわたる補正予算と大型の財政出動を盛り込んだ09年度予算を景気回復への
「3段ロケット」と呼び、成立に全力をあげると言ってきた。そのすべてに実現のめどが立った。
もはや国民の審判から逃げるのは筋が通らない。
わたしたちが解散を求める最大の理由は、これ以上、日本の政治の混迷、つまり「政治空白」を
長引かせてはならないということだ。
日本経済を引っ張ってきた自動車、電機などの大企業が軒並み損失を計上し、他産業も含めて
大規模な人員削減が進む。非正規労働者だけでなく、正規社員にも雇用の危機が迫っている。
だれもが政治の役割を期待し、未来への展望を開いてくれることを待ち望んでいる。なのに、麻生政権の
機能不全は深刻になるばかりだ。
朝日新聞の世論調査では、71%もの人が「麻生首相は早く辞めてほしい」と答えた。国民の不満は
極限近くまで膨らんでいる。
首相はスピード感が大事と言いながら、予算案や法案はなかなか成立しない。「ねじれ国会」になって
久しいのに、野党に政策協議を求めるでもなく、局面を打開しようという工夫も努力もあまりに乏しい。
それどころか首相自身が給付金や郵政をめぐって軽率な発言を繰り返し、国民をあきれさせている。
(>>2-10につづく)
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