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★高校生エッセイコンテスト入賞作品紹介 外務大臣奨励賞 饒平名(よへな)玲美
・「おれは日本人が大嫌いだ。お前たちは世界一残酷な民族で、おれたちフィリピン人はひどい目に
遭ったんだ」
突然言われたその言葉に、私は呆然(ぼうぜん)としてしまった。待ちに待ったベルギー留学が
始まり友達作りに奮闘していた矢先、同じクラスにいたフィリピン人の男の子にそう言われた。
悔しさと悲しさで心がぐちゃぐちゃになり、その時私は何も言うことができなかった。だがそれから
段々と私の心は「怒り」に満ちあふれてきた。「どうして“私”にこんなことを言うの? 日本が犯して
しまったフィリピンでの残虐行為を否定するわけではないけれど、それは私が生まれるずっと前に
起こったこと。私には何の関係もないじゃないか!」。私はこれまでフィリピン人に対して何かひどい
ことをした覚えはないし、私が彼らから非難されなきゃいけない要素は何もない。その「怒り」を
誰か同じ日本人と共有すべく、私はその日の経緯を日本の学校の先生にメールで説明した。
だが、心待ちにしていたその返事には意外なことが書かれてあった。
実はその先生も日本語教師として中国で2年間働いた経験があり、そこでは「日本人」であるが故に、
中国人から罵声(ばせい)を浴び、大変つらい思いをしてきたそうだ。そのメールには続けてこう書いてあった。
「あのね、子供がしたことに対して親が責任を取るというのは当然でしょ。それと全く逆のことを
考えればいいのよ。歴史的な問題の場合、上の世代の過ちに対して、下の世代の人たちが責任を
取らなくちゃいけないの」。その言葉に百パーセント納得したと言ったらうそになる。少しの理不尽さを
感じたものの、私は彼らから「試されている」と感じた。歴史を変えることはできない。だが、これからの
日本を築いていくのは、紛れもない「私」なのだ。(>>2-10につづく)
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