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(>>1の続き)
市はこうした声を受け、栄町猫対策委員会のような団体を支援する「地域猫活動推進事業」
に新年度から取り組む。19日発表される09年度当初予算案に約80万円が盛り込まれる
予定だ。
清水庄平市長は昨年、朝日新聞の取材に「手術費用の助成やトラブル解決に市が仲立ち
するなど、包括的な支援を考えたい」としていた。
野良猫については、三鷹市に住む将棋のプロ棋士が、猫への餌やりをめぐって住民から
損害賠償請求訴訟を起こされるなど住民同士のトラブルになるケースが増えている。一方で、
荒川区が罰金を科して餌やりを禁止する条例を4月に施行するなど行政の動きも出てきた。
解決策はあるのだろうか。
「捕獲も共存も、野良猫をなくしたいという本来の趣旨は一緒なんですけどね」
こう語るのは、都動物愛護相談センター多摩支所(日野市)の小沢公男獣医師だ。不妊・
去勢をした野良猫が増え、次々寿命を迎えれば個体数は自然に減る。とはいえ、目の前に
野良猫がいる現実が耐えられない人には、受け入れがたい話といえる。
小沢獣医師は、互いに歩み寄れる環境づくりのために次の三つを提案する。猫好きには
(1)トイレや餌場を分散し、猫を1カ所に集めない(2)餌やり後の掃除の際、街の
ごみ掃除も一緒にする、猫嫌いには(3)「フンを憎んで猫を憎まず」の気持ちで―。
(おわり)