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・東京都教委の「日の丸・君が代」強制に従わなかったことを理由に処分された都立学校教職員六十六人が
処分取り消しなどを求めた裁判の第四回口頭弁論が十八日、東京地裁(中西茂裁判長)で開かれ、
精神科医の野田正彰・関西学院大学教授が原告側証人として証言に立ちました。
野田氏は、一次、二次の原告十三人への面接等を通じた鑑定意見書に基づいて「日の丸・君が代」の
強制で原告が受けた精神的苦痛について証言しました。
強制によって子どもの納得のもとに教育をすすめるという「教師としての職業倫理」が打ち砕かれて
いるとし、「家族や自分の命を失うのと同じぐらいの喪失」だと説明。職業倫理の喪失感は、君が代
斉唱時に起立した人も不起立の人も同じだとのべました。
原告全員アンケート結果から、卒業式、再発防止研修が極度の精神的重荷となっていると指摘、
それが毎年繰り返されることから原告の精神的苦痛は激しく、「君が代症候群といえる」と語りました。
■卒業式祝辞「不適切」 一審判決を踏襲 教諭の請求棄却
前任校の卒業式での祝辞で「いろいろな強制のもとでも自分で判断し、行動できる力を磨いてください」と
述べた都立高校教諭(60)が、東京都教委に「不適切」だとされ「指導」の措置を受けたのは言論・表現の
自由に反するとして、都に損害賠償を求めた裁判の控訴審で東京高裁(柳田幸三裁判長)は十八日、
教諭の主張を退けた一審判決を支持し、請求を棄却しました。
判決は教諭の発言について「卒業式に国旗・国歌をめぐる対立状況の一端を持ち込むかのような印象を
与えかねない」とした一審判決を踏襲。「以前に同校に勤務していた現職教員の立場での発言であり、
校長の監督権限が及ぶ」としました。
報告集会で原告側弁護団は「なぜ監督権限が及ぶのか、表現の自由が制約される法的根拠は何か、
まったく答えていない」と批判。原告の教諭は「こちらの主張をまともに検討した形跡がない。本当に
ひどいと思う。あたりまえの一言をねじまげてとらえている」と述べました。(抜粋)
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