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【北京=野口東秀】
1860年に英仏連合軍が北京郊外にある清朝の庭園「円明園」から持ち出し、海外に流出したとされる
12支動物像のうち、ネズミとウサギの銅像(頭部)が今月23~25日、パリでオークションに出される予定だ。
中国では「屈辱の象徴を取り返せ」との声が高まっており、弁護士団85人が競売中止と中国への返還を求め、
競売を行うクリスティーズと売り主に書簡を送った。
銅像は、昨年6月に死去した世界的デザイナー、イブ・サンローラン氏が所有していたが、
遺産相続した人物が出品したという。
北京の弁護士で文化財愛好家でもある劉洋氏は「非合法で不道徳な窃盗行為で手に入れた文化財は返還すべきだ。
競売は法的に認められない」と主張する。
弁護士団は産経新聞に対し、「競売中止と返還の要求が認められなければ競売前にパリの裁判所に提訴する」と語っている。
12支像のうち5体は中国に戻っており、5体が行方不明。今回の2体が中国に戻るか、競売されるかが、
不明の5体にも影響を及ぼすとみられている。
中国メディアでは競売の予想価格を2体で2億元(約26億円)と予想している。
弁護士団には国家文物局などが支援しているとみられ、テレビでも「国宝を取り戻すことはできるか」と特集番組を組み、
国民の愛国心は高まっている。
中国では1840年のアヘン戦争開始から1949年の新中国成立までの間、1000万以上の文化財が内外に
持ち出されたともいわれており、今後、日本が返還要求の対象となる可能性もある。
産経新聞 2009.2.9 18:19
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