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「元バレーボール選手の実業家」を名乗る女性（４４）が実質的に経営する大阪市の投資会社２社が、
「１年で６０％」の高配当をうたって約７３億円を集め、配当を停止していることが関係者への取材でわかった。
出資者は少なくとも延べ７００人にのぼり、元本約５２億円が償還されていないという。
出資者の一部は女性らを詐欺容疑で大阪府警に告訴している。
女性の代理人弁護士らによると、この２社は「ＥＭＩＫＯ・フィールド」（大阪市中央区）と「ＥＭＩＫＯ・ＬＬＣ」（同）。
女性はフィールドで取締役、ＬＬＣで代表取締役に就いており、事実上両社とも経営を取り仕切っていたという。
女性は６日、東京都内の自宅で朝日新聞の取材に対し、「何も話すことはありません」と語った。
代理人弁護士らによると、２社は資金の受け皿として出資者の名前を表に出さない「匿名組合」をそれぞれ設け、
「毎月５％、年６０％の配当金を渡す」などと口頭で宣伝して０５年末ごろから出資を募り始めた。
「知人を紹介すれば、知人の出資額の数％を手数料として支払う」などとマルチ商法型の勧誘で出資者を増やし、
当初は配当や元本償還があったが、計約７３億４千万円を集めた０７年９月時点でストップ。
元本約５２億１千万円が償還されないままとなったという。
配当が止まった後に女性側が出資者に示した報告書によると、２社は、出資金の運用をフィールド社の男性役員が
代表取締役を務める東京都台東区の投資会社に委託。
しかし、この投資会社はほとんど運用をせず、出資金をそのまま配当に回す自転車操業を繰り返す状態だったという。
代理人弁護士らによると、女性は８５年４月～８７年３月、名門実業団バレーボールチームに所属し、
セッターとしてベンチ入りしていた。
その後、２社の実質経営を含め、飲食店やエステ店などを展開する実業家に転じたという。 （続く）
朝日新聞 2009年2月8日3時0分
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投資会社が出資を受け付ける際に使っていた申込書
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