【毎日新聞】人が向き合って会話する社会には相手の息遣いや表情感じた ネット社会の今は何事も刹那的 社会部・萩尾信也at NEWSPLUS
【毎日新聞】人が向き合って会話する社会には相手の息遣いや表情感じた ネット社会の今は何事も刹那的 社会部・萩尾信也 - 暇つぶし2ch1:春デブリφ ★
09/02/08 01:44:38 0
 便利というものは不便とセットで存在する。失った時は、依存度の大きさに比例して
喪失感を募らせる。
 インターネットや携帯電話がまさにそうだ。文字や印刷技術の発明と並び称されるほ
どにコミュニケーションの形を激変させて、功罪両面の副産物を我々にもたらした。

 英語に堪能な全盲の友人は、パソコンに音読システムをインストールして、メル友を
世界に広げた。ハンディを越えて羽ばたくためのツールになった。
 一方で、若者たちに「携帯がなくなったら」と問うと、「生きていけない」という答
えが返ってくる。「死んじゃう」と涙を浮かべる少女もいる。
 事実、自殺予防の電話相談ではここ数年、「メールや電話の着信拒否で仲間外れにさ
れた」という訴えをよく耳にする。ネットの切れ目が縁の切れ目。現代版「村八分」の
ツールとしても使うことができる。

 思いの丈を文字に記した手紙の時代には、じれったいほどの時間があった。人が互い
に向き合って会話をする社会には、相手の息遣いや表情を感じた。それに比べて今は、
何事も刹那(せつな)的に思えてならない。

 昨今、携帯の学校への持ち込みの是非が問われている。背景にはマナーの欠如や、誹
謗(ひぼう)中傷や犯罪がらみの裏サイトの存在が指摘されている。
 上意下達で禁じる動きもあるが、規則には参加する者の心が伴わないと、「臭いもの
にふた」の発想にとどまる。
 何事も使い方次第ではあるが、この際一つ、携帯問題を子供と親と先生がヒザを交え
て話し合う格好の題材にできないものだろうか。

■ソース(毎日新聞)
URLリンク(mainichi.jp)


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