09/02/05 18:14:48 xkcw3Ig4O
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二〇〇三年九月二十一日、野中は最後の自民党総務会に臨んだ。議題は党三役人事
の承認である。楕円形のテーブルに総裁の小泉や幹事長の山崎拓、政調会長の麻生太
郎ら約三十人が座っていた。
午前十一時からはじまった総務会は淡々と進み、執行部側から総裁選後の党人事に関
する報告が行われた。十一時十五分、会長の掘内光雄が、
「人事権は総裁にありますが、異議はありますか?」
と発言すると、出席者たちは、
「異議なし!」
と応じた。堀内の目の前に座っていた野中が、
「総務会長!」
と甲高い声を上げたのはそのときだった。
立ち上がった野中は、
「総務会長、この発言は、私の最後の発言と肝に銘じて申し上げます」
と断って、山崎拓の女性スキャンダルに触れた後で、政調会長の麻生のほうに顔を向けた。
「総務大臣に予定されておる麻生政調会長。あなたは大勇会の会合で『野中のような部落出身
者を日本の総理にはできないわなあ』とおっしゃった。そのことを、私は大勇会の三人のメンバー
に確認しました。君のような人間がわが党の政策をやり、これから大臣ポストについていく。
こんなことで人権啓発なんてできようはずがないんだ。私は絶対に許さん!」
野中の激しい言葉に総務会の空気は凍りついた。麻生は何も答えず、顔を真っ赤にしてうつむいたままだった。