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米中、首脳級で定期協議…安全保障含め包括的に
【ワシントン=小川聡】オバマ米政権は1日、中国と政治、経済、安全保障などを含む、
最上級レベルの包括的戦略対話を新たに始める方針を固めた。
米国務省当局者が読売新聞の取材に対し、「最上級レベルの包括的な2国間交流が、
より前向きで協力的な米中関係を作り出すために不可欠」と述べ、明らかにした。
複数の関係筋によると、これまでの閣僚級以下の協議では、中国側から政治決断を引き出せなかったため、
バイデン副大統領と温家宝首相による相互訪問方式による定期対話への格上げを軸に調整しているという。
今回の戦略対話構想は、「経済中心だった米中関係を、より幅広い問題について協議する関係に質的に変化させる」
(外交筋)狙いで、軍事的側面も含むとみられる。
米中両国間では、ブッシュ前政権時代に、ポールソン財務長官が主導する閣僚級の「戦略経済対話」と、
国務副長官・外務次官級の「定期高官協議」の二つのハイレベル対話が始まった。
しかし、政権移行に伴う政策見直しの中で、「従来の米中対話は十分な結果に結びついておらず、
幅広い政治決断が可能な中国首脳レベルとの対話が必要だ」(民主党外交筋)との声が国務省内で強まったという。
オバマ氏の外交チームも、かつてのクリントン政権時代に、大統領訪中や米露間の副大統領―首相による
定期協議を経験したことから、当初から米中対話格上げ構想を持っており、新政権になって
「バイデン副大統領―温家宝首相」の定期化が現実味を増しているという。
ヒラリー・クリントン国務長官も「ブッシュ政権の戦略対話は経済対話になってしまった。
我々はホワイトハウスや財務省などと、より包括的なアプローチを設計していくつもりだ」
(1月27日の記者会見)との認識を共有している。
ただ、米中間で「副大統領―首相」による戦略対話が実現すると、
「アジアにおける(米中の)2極支配という印象を与え、日本、韓国、インド、
オーストラリアといった米国の同盟国を大きく動揺させる」(マイケル・グリーン前米国家安全保障会議アジア上級部長)
といった懸念もある。このため、オバマ政権も対外的影響などを含めて慎重に検討を進めているという。
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