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★鳩山邦夫氏の暴走
池田信夫 blog 2009-01-19 / Law/Politics
鳩山総務相が「かんぽの宿」のオリックスへの一括譲渡に介入して、奇怪な言動を
続けている。これについて、珍しく朝日と産経の社説が一致して批判した。
両方とも論旨はほとんど同じで、産経はこう書く:
[鳩山氏は]「国民が『出来レース』と受け止める可能性がある」としている。
(1)なぜ不況時に売却するのか(2)一括譲渡とした理由(3)譲渡額約109億円の
妥当性-という点にも疑問を投げかけている。だが、譲渡は27社が応募し、
2度の競争入札の結果で決まった。これまでのところ、手続きに落ち度は認められない。
譲渡先の経営者の経歴や過去の発言だけで、所管大臣が入札結果に口出し
するのは許認可権の乱用ではないか。
その通りである。鳩山氏は、競争入札というものを理解していないのではないか。
「こんな値段では安すぎる」というが、本来の価格がもっと高いのなら、オリックスより
高い価格で他社が落札したはずだ。「地元資本に落札させる」というが、その会社が
オリックスより高い価格を出せるはずがない(出せるなら落札している)。低い価格で
落札したら、それこそ不正入札だ。
この背景には、小泉改革の協力者だった宮内義彦氏を傷つけようとする郵政民営化
反対勢力の山口俊一首相補佐官の動きがある(鳩山氏も認めている)。最低なのが、
それに悪乗りして宮内氏の参考人招致を求める民主党だ。枝野幸男氏は「オリックスが
応札したこと自体理解不能だ」といったそうだが、一般競争入札というのはだれでも
応札できる制度である。それを制限したら、談合の温床になる。自民党の抵抗勢力や
国民新党と結託して小泉改革を白紙に戻すのが民主党の選挙戦術だとすれば、
救いがたいというしかない。
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