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政府は今年から、日本の排他的経済水域(EEZ)の起点となる「国境離島」を含む無人島などの
保全・活用に本格的に取り組む。
海洋権益をめぐる近隣諸国との摩擦が頻発する中、日本の領土である離島やその周辺に広がる
EEZを守る狙いがある。
漁業関係者の見回りによる保全に加え、気象観測や漁業、エネルギー・鉱物資源開発の拠点などとして
活用することを想定している。
政府の総合海洋政策本部(本部長・麻生首相)は、今年夏にも離島の保全・活用に関する初の総合的指針となる
「海洋管理のための離島の保全・管理のあり方に関する基本方針」(仮称)を策定する方針だ。
この中で、無人島の重要性も明記する方向だ。
日本は6852の島で構成され、本州、北海道、九州、四国、沖縄本島を除く6847島は離島とされている。
有人離島は離島振興法で国の支援を定めているが、6425もある無人島は、長年にわたって事実上放置されてきた。
しかし、国連海洋法条約は「人の居住または経済的生活の維持」を島の条件としている。
中国が「海島保護・利用法」の整備を進め、無人島などの保護・活用を計画するなど、沿岸国は離島を重視し、
国家戦略として活用に乗り出しており、政府は日本としても積極的な保全・活用に取り組む必要があると判断した。
特に、水没の危機に直面し、2004年に中国が海洋法条約上の「島」ではなく「岩」だと指摘した
日本最南端の沖ノ鳥島(東京都小笠原村)では、海洋発電や浸食からの保護を目的としたサンゴ増殖など、
研究ベースの保全・活用策の実用化を急ぐ。
資源開発では、日本のEEZに天然ガスやメタンハイドレートなどの海底資源が豊富に埋蔵されている
可能性があることを踏まえ、民間とも協力し、離島を調査拠点として活用することを検討する。
(2009年1月25日03時10分 読売新聞)
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