09/01/20 01:36:23 AVPZ6ATD0
>>449
>を削減する」という国内法を適用せざるを得ないと脅しをかけてきた。
>日本は過去に米国からの圧力で異議申し立てを撤回しており
「脅し」とか「圧力」とか、不穏当ですな。
国際捕鯨取締条約などが典型的だが、やや古い時代の多国間国際条約というのは、
自動執行的条約(Self-Wxecuting Treaty)ではないのが普通で、条約を実効化する
ためには加盟各国の国内法を援用するというのが通常のやりかたなのだね。
この場合問題になるのは、既に慣習国際法のレベルに達している資源環境開発関係の
基本原則を実現するために、たとえばWTOや伝統的海洋法などの自由原則にどれだけ制約を
かけうるのかという判断の問題で、力関係ではなく理性の合意可能性という問題領域ですな。
これを「脅し」、「圧力」と受け止めてしまうというのは、自らが政治や法制度をすべて
力関係だと考えてしまう悪い習慣だな。もちろん米国パワーポリティクスの伝統という
ものがあって、この点に関してはアメリカにも責任があるんだが、日本側がその気になって
日本版パワーポリティクスなどやろうとしても、それははじめから破綻が見えている。
徳川幕府というのも、非常に良く出来たパワーポリティクス政権なんだが、あれは
鎖国をしていたから出来たことなんであってね、より強力なパワーがあらわれると
即座に崩壊してしまうような代物だった。現在の米国パワーもそう長続きはしない
というのが見えてきてるしな。ニッポンパワー信仰はあきらめて、理性を鍛えた
ほうがよろしいな。