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世界的な大不況が、日本の実体経済にジワリと及んできた。財務省が１３日に公表し
た驚愕の統計結果が２つ。ひとつは、１１月の国際収支速報で、海外とのモノやサービ
スの取引状況を示す経常収支の黒字額が前年同月比６５．９％も減少。９カ月連続で縮
小した。
輸出額から輸入額を引いた貿易収支は９３４億円の赤字だったが、驚くべきは輸出額
の大幅減少だ。実に２６．５％も減り、比較可能な８５年以降、過去最大の減少になっ
ている。トヨタやソニーなど輸出企業の不振ぶりをあぶり出す数字だ。
もう１つは、外国人投資家による日本株の取引。１３日公表の「０８年の対外・対内
証券売買契約状況」によると、外国人は７兆３７８６億円もの大幅な売り越しだった。
比較可能な０５年以降、売り越しは初めてだ。
日本の実体経済は悪化の一途。海外の投資家は日本を見限り、資金を引き揚げ始めて
いる。「日本パッシング」がいよいよ深刻になってきた。
（日刊ゲンダイ2009年1月14日掲載）
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