09/01/10 05:25:29 VsJklf/E0
財政危機というデマに踊らされる人々
国の債務残高を異常に重要視する人々が多い。これらの人々は三つのグループに分ける
ことができる。
第一のグループは、何も分かっていない人々である。とにかく国が借金することに反対する。
国の借金も個人がサラ金から金を借りるのも同じと考える。財政は均衡するのが当然と考え、
国債発行すること自体が間違いと思い込んでいる。
先進国では、どの国でも民間の貯蓄が増えれば、国の債務残高は増える仕組みになってい
る。つまり国の債務残高が増えることは決して異常なことではない。しかしこのような説明を
しても、第一のグループの人々は絶対に承知しない。まるで「奈良のフトン叩きおばさん」を
説得するようなものである。
個人が貯蓄し金融資産を持てば、誰かがこれを借りて使ってやらなければ、経済全体では
生産物(サービスを含め)が売残る。つまり需要が不足する。以前は、民間企業が個人の
貯蓄を借りていたが、それだけでは貯蓄が余るので、残りを国が借りていた。さらにそれでも
不足する需要は海外への輸出で補っていた。
国の債務残高を増やさないことや、財政支出をカットして債務返済することは理屈の上では
できる。しかしそれをやれば、生産物(サービスを含め)は信じられないくらい余ることになる。
それを全部輸出することは不可能である。特に今日のように民間企業も貯蓄するようになって
は、政府が余剰になっている貯蓄を使う他なくなっているのだ。
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