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「英語の授業は英語で」―。10年ぶりに全面改定される高校の学習指導要領案の目
玉は、「コミュニケーション能力の重視」を打ち出した英語授業の見直しだ。英作文や
文法まで流暢にペラペラとやれ、というわけだ。
「現場を知らない人たちの空理空論です。英語での授業が成立する高校は多めに見て2
割。それ以外の学校では、英語嫌いを増やすだけです」
こう呆れるのは、法大教授の尾木直樹氏(臨床教育学)だ。
「英語の授業が初めてという小学生や中学1年生に英語で、というならまだ分かります
。高校生は中学の3年間で、すでに7割以上が英語嫌いになっている。そんな人たちに
最初から最後まで英語で授業をすれば、ウンザリして、ますます英語から遠ざかってし
まう。彼らには、日本語で、英語の必要性やおもしろさを教え、英語好きにしていくこ
とが大事なのです」(尾木直樹氏=前出)
学力レベルが高い進学校でも、英語での授業は敬遠されるという。
「進学校は良くも悪くも受験を意識しなければなりません。生徒や保護者も受験対策を
望みます。そのため、私立の進学校では、表向きは英語で話す授業になっていても、実
際はこれまでのように受験に向けた授業をやるでしょう。国は方向性を決めるだけでい
い。英語力を上げる方法は現場に任せるべきです」(尾木直樹氏=前出)
外国人を見たこともないような地方の生徒が海外では通用しない“日本語英語”を聴
きながら授業を受ける。これはもうマンガだ。
(日刊ゲンダイ2009年1月5日掲載)
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