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◆構造改革をどう生きるか 森永卓郎 URLリンク(www.nikkeibp.co.jp)
■正社員の給料を下げる「再分配」が必要
同一労働同一賃金というのは労働者保護の根幹である。それが守られていない状態を政府はなぜ正そうとしないのか。
そして、年金制度を守ろうというのなら、年収100万円台層をどうするかなぜ考えないのか。早く手を打たないと、彼らの年金加入期間は短くなる一方となり、生活保護に陥る可能性は増すばかりだ。
第98回のコラムでは、正社員と非正社員との格差是正のため、企業による労働者への分配率をもっと高めよとわたしは提案した。
もちろん、それは実行するべきだが、それだけですべてを吸収しきれないことも知っている。
では、どうするか。
本当に痛みのある構造改革をする気があるのなら、正社員の給料を下げて、非正社員の給料を上げるという「再分配」が必要だとわたしは考える。
正社員にとっては不満だろうが、何十年か先に生活保護世帯が激増して、税金からの持ち出しが増えればもっと事態は悪くなる。
生活保護などせずに放っておけという暴論もあるだろうが、それでは社会不安を生むだけだ。