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山梨県側の富士山の麓(ふもと)から5合目まで、登山者や観光客を電気鉄道で
輸送する一大構想が持ち上がっている。自然界への影響を懸念する声も聞かれるが、
構想を打ち出した富士五湖観光連盟(山梨県)は「電気鉄道による悪影響は少ない」
と自信をみせ、「首都圏から乗り換えなしの5合目直行便」の実現にも夢を
膨らませている。
「なぜ富士山に鉄道がなかったのか。その方が不思議です」。同連盟の
堀内光一郎会長は首をひねる。
富士山5合目には、麓から有料道路「富士スバルライン」か林道を利用して
マイカーやバスで行くか、麓から歩いて登る方法しかない。さらに、冬季は降雪で
通行止めとなり、富士山の実質観光シーズンは4月から11月ごろまでだ。
鉄道構想は昨年11月、観光連盟の正副会長会議で打ち出された。麓の
有料道路ゲート付近に始発駅を設け、有料道路上に単線の線路を敷く。5合目
ロータリーまでとすると全線約30キロ、平均勾(こう)配(ばい)5%。観光客が
散策できるように途中に4駅を設置する。
車両は電気動力で200人乗り車両を4両連結し、1便で800人程度を運ぶ。
建設費は概算で600億円から800億円程度を見込んでいる。
堀内会長は「スイスでは100年も前から登山電車が走っている。マイカーと違い
電気鉄道なら公害はなく、通年営業も可能。既存の有料道路を軌道に利用すれば
新たな森林伐採が少なく、自然環境への負荷は減る」と有益性を強調する。
(>>2以降に続く)
▽富士登山鉄道のイメージ図
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
▽産経新聞
URLリンク(sankei.jp.msn.com)