08/12/31 07:33:26 0
夜逃げを手助けする「夜逃げ屋」。荷物をトラックに詰めて短時間で居所を移し、
後の仕事まで面倒を見てくれる。最近、不況に苦しむ経営者らが、ヤミ金融業者からの
高圧的な取り立てから逃れるために、利用する場合が増え、大忙しという。
大阪市内のある「夜逃げ屋」の事務所では最近、朝からひっきりなしに依頼の
電話がかかっている。関東にも事務所を持ち、例年、年間約100件ほどの夜逃げを
手がける。今年は秋口にその数を超えたという。
社長(35)によると、秋の1件は、9月の「リーマン・ショック」の記憶が
新しいある日の午前に決行された。男性スタッフ3人が2トントラックをマンションに
横付けした。下見は終わっていて、持って行く荷物は決めてある。「夜逃げ」だが、
音が響く夜には絶対にやらないという。
荷物を丁寧に段ボール箱に入れている時間はない。債権者が暴力団であることも多く、
見つかったら危ない目に巻き込まれるかもしれない。服をごみ袋に入れて緩衝材代わり
にしながら、家財道具を裸のままどんどん積み込んだ。所要時間は長くて2時間。
普通の引っ越し業者の半分から3分の1の短時間で済ませる。
あらかじめ懇意の家主に手配しておいた部屋に荷物を運びこんだ。墓の横などの
立地だったり、日当たりが良くなかったりするように条件が悪い物件を格安で
貸してくれる。
社長によると、こうした「夜逃げ」に現在約40人が順番待ちをしているという。
今秋、不況の根深さを実感した出来事があった。本来、高圧的な取り立てをする側の
ヤミ金業者が、さらに怖い取り立てを恐れて夜逃げしたのだ。
(>>2以降に続く)
▽朝日新聞
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